クエン酸回路 は身体に必要

 

 

クエン酸サイクル

クエン酸サイクルとは、生命がエネルギーを作り出すための体内燃焼システムのことで、イギリスに住む生化学者「ハンス・アドルフ・クレブス博士」によって発見され、クレブス博士はこの功績によって1953年にノーベル医学生理学賞を受賞しました。

発見されてから60年以上を経過するクエン酸サイクルですが、この理論の骨格はその後も様々な発見によって補強され、今日にいたってもその根幹はまったく揺らいでいません。

「ノーベル医学生理学賞」、この理論を基本にして生きるために必要な唯一のシステム「クエン酸サイクル飲料」を開発しました。

1953年 イギリスの学者クレブス博士によって発見され、ノーベル医学生理学賞を授与された学説です。

60年以上ゆるぎない理論、体内燃焼サイクル(クエン酸サイクル)

クエン酸サイクルを発見したクレブス博士は1900年8月25日にドイツのハノーバーに生まれ、ハンブルク大学の医学部を卒業後、ベルリンの研究所で働いています。
尿素合成のオルニチンサイクルの発見は、知る人ぞ知る彼のすばらしい業績のひとつです。

1933年英国に亡命後、シェフィールド大学に勤務、1937年にクエン酸サイクルを発見し、1953年にこの功績によってノーベル医学生理学賞を受賞しました。
この後、オックスフォード大学の教授などを歴任し、1981年に死去しました。

彼の仕事の優れているところは、発見から60年を過ぎても、彼のクエン酸サイクル理論の骨格がまったく揺らいでいないことです。

 

 

 

 

クエン酸 

クエン酸は、梅干し、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類、バナナ、酢などに含まれている有機酸の一種で、細胞内で分解された後にアルカリ性となる。
ちなみに、恒常性により、血液など
体内は、弱アルカリ性(pH7.4前後)に保たれているため、アルカリ性や酸性の食物の摂りすぎで体内のpHが変わることはないが、尿などには表れる。
クエン酸は、様々な弊害を起こす「乳酸」の産出を抑制するため、疲労回復などに関与する。
運動の後にレモンのスライスにハチミツや砂糖をかけたものを食べるのは疲労回復を促す知恵。クエン酸は糖の吸収を助けるため、糖分をエネルギー源として、すぐに活用できるというメリットがある。
もうひとつ、クエン酸には、体内のミネラルを包み込む(キレート作用。キレートは、ギリシャ語で「かにのはさみ」)ことで、酸化を防止し吸収を助けるはたらきもある。ミネラルは、活性酸素を防止するSOD(活性酸素除去酵素)などのはたらきにも重要である。
1日の摂取量は、通常の生活では1~2gくらいで、一度に大量に摂っても、余分なクエン酸は分解されて排出されてしまう。

解糖系→クエン酸回路→電子伝達系のはたらき 

 脂肪酸(脂質)、ブドウ糖(糖質)などは、代謝されて体のエネルギー源となる。
糖質はブドウ糖(
グルコース)に分解されて、腸から血管を通り、肝臓へ送られて、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵される。必要に応じてグリコーゲンは分解されてグルコースとなり、細胞に運ばれて、酵素(ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体)により、2分子のピルビン酸(焦性ブドウ酸)に分解される。ここまでを「解糖系」という。*デヒドロゲナーゼ=水素を奪う、脱水素酵素。ピルビン酸は、細胞のミトコンドリア内へ送られて、 CO2を放出し、補酵素A(CoA)と結合して、アセチルCoA(活性酢酸)に変えられて、クエン酸回路に取りこまれる。
ピルビン酸は、「解糖系」でも
ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー物質を産出するが、酸素を利用したクエン酸回路→電子伝達系に取りこまれることで、より産出量が高くなる。
脂質の場合は、ミトコンドリア内で、脂肪酸のβ位の炭素が酸化されて(=β酸化)、アセチルCoAに分解されクエン酸回路に送られる。

クエン酸回路では、酵素 クエン酸シンターゼの作用で、アセチルCoAがオキサロ酢酸(オキザロ酢酸)と縮合し、「クエン酸」になる。さらに、
→酵素 
アコニターゼ(アコニット酸ヒドラターゼ)により「アコニット酸」
→酵素 
アコニターゼ(アコニット酸ヒドラターゼ)により「イソクエン酸」
→酵素 
イソクエン酸デヒドロゲナーゼにより「αケトグルタル酸(2-オキソグルタル酸)」
→酵素 
αケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(2-オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ)により「スクシニルCoA」
→酵素 
スクシニルCoAシンテターゼにより「コハク酸」
→ミトコンドリア内膜にある、酵素 
コハク酸デヒドロゲナーゼにより「フマル酸(フマール酸)」
→酵素 
フマル酸ヒドラターゼにより「リンゴ酸」
→酵素 
リンゴ酸デヒドロゲナーゼにより「オキサロ酢酸」と変換されていく。

クエン酸回路では、初めのクエン酸を含めて8種類のに分解されるが、その過程でエネルギーが産み出される。つまり、クエン酸回路は、脂質や糖質を燃焼(酸化)させて、エネルギーをつくり出す工場であり、そのため、細胞の新陳代謝も促される。
クエン酸回路が十分にはたらくためには酸素が不可欠だが、運動不足などによる血行不良や、ストレスなどで交感神経が優位になり血管が収縮すると、細胞に十分な酸素が送られず、ピルビン酸から乳酸が産出されて細胞内に溜まり、体内が酸性に傾くことで疲労を促進し、アセチルCoAが、脂肪を合成して体内に蓄積させる。
しかし、回路が正常にはたらくと、乳酸は酵素により、再びアセチルCoAに変換される。

クエン酸回路を一巡すると、脱水素補酵素NAD(ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチド)や、脱水素酵素FAD(フラビン アデニン ジヌクレオチド)により、還元型補酵素(NADH2、FADH2)が生成される。脱水素酵素によって奪われた水素は、ミトコンドリア内のシトクロム(酵素)などによって、クエン酸回路(ミトコンドリア基質内)の後工程である、ミトコンドリア内膜での「電子伝達系(水素伝達系)」に運ばれ、ATPというエネルギー物質の産出に利用される。
同時に、クエン酸回路で産出された2分子の二酸化炭素(CO
2)や、電子伝達系で産出された水(H2O)は、発汗や呼吸などにより体外へ排出される。












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