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健康に好いサプリメント

健康 消化不良にプロバイオティクス

消化不良は多くの方が抱える悩みであり、主な症状に、胃腸の不快感、胸焼け、膨満感、ガス、上部消化管(食道、胃、十二指腸)の痛みなどがあります。推定では、世界人口の約20%が日常的な消化不良に悩まされていると言われています。

具体的な原因を常に特定できるわけではありませんが、他の原因を除外していくことはできます。例えば、消化不良の原因として、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が胃の中で過剰に増殖することが挙げられる他、消化性潰瘍や胃食道逆流症も胸焼けを引き起こすことがよく知られています。いずれにせよ、慢性消化器障害がある方は医師に相談することが賢明です。

とは言うものの、原因がはっきりしない消化不良の多くに効果が期待できる自然療法がいくつかあります。

消化不良にプロバイオティクス

プロバイオティクスは、消化器症状の改善に広く使用される有益な細菌または酵母です。消化管の内壁は消化の補完的役割を果たす細菌に覆われており、何らかの問題により特定の悪玉菌が増えすぎると消化器症状が出やすくなります。そこで、免疫系を刺激して有害な悪玉菌の除去を図る簡単な方法として、プロバイオティクスを摂取してはいかがでしょうか。

消化不良の治療については、確かなエビデンスはないものの、プロバイオティクスを用いた研究でそのメリットが示唆されています。また、これまで発表されている研究によると、単一菌株のプロバイオティクス製剤よりも複合菌株のプロバイオティクスが優れているようです。ただし、今後さらなる研究が必要であり、今のところ一貫した効果のある具体的な菌種または菌株は特定されていません。

消化不良の症状に過敏性腸症候群(下痢あるいは便秘、排便時の下腹部痛など)を併発している場合は、プロバイオティクスで効果が得られる可能性がより一層高くなります。

しかも意外なことに、プロバイオティクスは消化器系以外の症状にも有効であることが明らかになりつつあります。そのため、胃腸への効果に加え、プロバイオティクスの使用は他の疾患の症状軽減にも役立つと考えられます。その例として、特定のプロバイオティクスは、アレルギー、呼吸器感染症の予防、メンタルヘルスの改善、減量補助に有望であることが研究で示唆されています。

プロバイオティクスを購入する際、ブランドや種類が多すぎてどれを選んで良いのかわからないという方も多いでしょう。概して、既に臨床試験で使用され、何度も研究対象となっている菌株が配合されている製品に人気があります。たとえ、あるブランドのプロバイオティクスで効果が見られなかったとしても、異なる菌株を使用した他のメーカーの製品を試すことで効き目を実感できるかもしれません。

消化酵素と消化不良

消化酵素には、食物の消化をサポートすることで消化器症状を和らげたり、解消する働きがあります。そもそも消化とは、口から始まり、最終的にはほとんどの栄養素が小腸で吸収されて終わる複雑なプロセスです。その複雑さゆえに、何か問題が起こっても不思議はないと言えるでしょう。うまく消化できなかった食物は消化管内の細菌のエサとなり、消化器症状を引き起こしたり、悪化させがちです。そんな時は、消化酵素を使用することで消化プロセスの回復と症状緩和が図れます。

消化酵素に関する研究はまだ十分ではありませんが、消化酵素は過敏性腸症候群や非セリアックグルテン過敏症といった多くの消化器症状に効果があるようです。中国で行われた最も直接的な研究では、消化不良に対する消化酵素の評価が行われ、よくある消化器症状を80%軽減することがわかりました。消化酵素を補給する際は、通常、食事の始めに摂取するのが特に効果的です。

消化不良に食物繊維

食物繊維は便秘以下にもさまざまな症状に効果があります。実際、食物繊維の摂取量を1日10g増やすごとに、あらゆる原因による死亡リスクが11%減少するという研究結果もあるほどです。食物繊維は、減量や血糖コントロールに有益である可能性が示されている上に、心疾患のリスク軽減にも役立ちます。

消化器症状には、水溶性食物繊維が有効であることもわかっています。公表されている研究のメタアナリシス(過去に行われた複数の研究データを統合して解析した統計手法)では、水溶性食物繊維が過敏性腸症候群の症状軽減に有効であると結論づけられています。子供の場合は、部分的に加水分解されたグアーガムのように特殊な水溶性食物繊維が機能性腹痛(検査で異常が認められないにもかかわらず消化器症状が続く状態)を改善することが明らかになりました。ただし、食物繊維を摂るとガスや膨満感が増すなど、悪影響が出る人もいることを認識しておきましょう。それでも、食物繊維の中でガスや膨満感の発生が最も少ないのは、やはり部分的に加水分解されたグアーガムやアカシアファイバーのようです。

消化不良にペパーミント

ペパーミントは、消化管を癒すハーブとして古くから用いられてきました。鎮痙(ちんけい。抗けいれん)作用で知られるペパーミントは、消化管全体の筋肉を弛緩させ、軽い鎮痛作用も発揮します。その他にも、ペパーミントには、腸内フローラ(腸内細菌叢)に影響を与えるとされる抗菌・抗ウィルス作用があります。過敏性腸症候群へのペパーミントオイルの使用を調査した研究では、通常、過敏性腸症候群の症状軽減に大きな効果があることが示されています。ちなみに、これらの研究で使用されたのは腸溶性カプセル入りのペパーミントオイルです。腸溶性コーティングされたカプセルなら、オイルが胃で放出されずに小腸まで届きます。

消化不良には、ペパーミントオイルとキャラウェイオイルを配合した腸溶性カプセルも症状の改善に効果的であることがわかっています。そのカプセルを用いた研究では、4週間の治療で上腹部痛と不快感がいずれも有意に減少しました。なお、一般に極めて安全なペパーミントオイルですが、中には胸焼けが悪化する人もいます。そのため、普段から胸焼けを起こしやすい方がペパーミントオイルを使用する際は注意が必要です。

一部でペパーミントティーが有効な場合もありますが、ほとんどの研究で使用されているのは腸溶性カプセル入りのペパーミントオイルです。

消化不良にリンゴ酢

リンゴ酢(アップルサイダービネガー)は、万能の民間療法として使用されてきた食品です。ネットで検索すると、ありとあらゆる症状や不調にリンゴ酢が役立ったという体験談を目にします。リンゴ酢について最もよく研究されているのは血糖値を下げる効果ですが、総コレステロールと中性脂肪(トリグリセリド)を減らす可能性があることも示唆されています。

胃腸の不調に対するリンゴ酢の使用について公表されている研究はありませんが、適切に摂取された場合のリンゴ酢の事例証拠(科学的研究で証明されてはいないが、調査結果を補助する情報)と安全性を考慮すれば、取り入れて損はない療法と言えるのではないでしょうか。胸焼けによく使われるリンゴ酢については、酸に敏感な下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん。食道と胃の境界にあるリング状の筋肉)が酸にさらされると閉じるとするエビデンスが一部あります。つまり、人によってはリンゴ酢で食後に括約筋を閉じておくことで、胸焼け防止に一役買うかもしれません。とはいえ、リンゴ酢そのものが酸性であるため、一部の人には効果がないか、むしろ症状が悪化することも考えられます。このような場合はリンゴ酢の摂取をやめましょう。

発酵食品であるリンゴ酢は、未加熱の製品であれば、消化器症状の改善を促すプロバイオティクスが含まれています。そこで、胃腸へのリンゴ酢の効果を最大限に活かすなら、免疫不全の方を除いて、未加熱の製品をお勧めします。

リンゴ酢を安全に摂取するために、必ず水で薄めて使用しましょう。酢をそのまま使うと、歯にダメージを与えたり、食道がやけどを起こしかねません。酢の錠剤や丸薬もありますが、純度や安全性が疑わしい製品も一部あることが調査により判明しています。通常、酢には4〜8%の酢酸(さくさん)が含まれ、残りはほとんど水です。

酢を粉末状に加工するには、この水分を除去し、酸を濃縮する必要がありますが、高濃度の酢酸は苛性(かせい。強い腐食性)であり、皮膚などの組織を損傷するため非常に危険です。中には、酢の錠剤で食道熱傷を起こした例も報告されています。一方、水で薄めた標準的な液体リンゴ酢であれば、その効果を維持しながらリスクを最小限に抑えられます。その上で、摂取後は水で口をすすいで歯の保護を図ると良いでしょう。

また、別の症例報告では、日常的に大量の酢を摂取するとカリウムが欠乏し、骨量減少を引き起こすおそれがあることが示唆されています。これは1日250mlの酢を6年間にわたって摂取した人の例で、一般的な1日の推奨摂取量である15〜30mlをはるかに超えています。このことからも、カリウム不足であることがわかっている方がサプリメントとして酢を日常的に摂取する場合は、カリウム濃度に注意しながら慎重に行うことが大切です。

まとめ

消化不良は多くの方に共通する悩みであり、原因がはっきりしないことが多いようですが、継続的な消化不良に悩む方の症状緩和や解消に期待できる自然療法があります。適切に使用する限り、ほとんどの自然療法は安全であり、副作用は最小限にとどまります。個人差はありますが、今回ご紹介したプロバイオティクス消化酵素ペパーミント食物繊維リンゴ酢からいくつか試してみてはいかがでしょうか。

 

 

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もうすぐ58歳になるキアヌ・リーブスが実践する、超シンプルな食事ルール

9月2日に誕生日を迎えるキアヌ・リーブス。なんと今年で58歳。昨年公開された『マトリックス レザレクションズ』や一昨年の『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』でもスリムなボディを披露していたが、その秘密はエクササイズだけでなく食生活にもあるもよう。Cover image by Getty Images

低塩分・低脂肪を徹底

雑誌『メンズジャーナル』によると、あるルールに則った食生活をずっと続けているという。そのルールとは「低塩分、低脂肪」。塩分の摂りすぎが健康によくないのはよく指摘されることだけれど引き締まった体を作る上でも塩分は大敵。血液中の塩分濃度を薄くしようと体が水分を溜め込み、むくんでしまう。また塩分摂取量が多いと血管が細く、固くなる。そのため代謝が悪くなり結果として体重が増えてしまうというわけだ。キアヌといえばラーメン好き。来日したときには欠かさず人気ラーメン店を訪れるハリウッド一のラーメン通として知られるけれど、スープは最後まで飲んでない可能性も大。

今から32年前、1990年頃のキアヌ・リーブス(当時26歳)。photo by Getty Images

特定の栄養素を断つことはしない

「低塩分、低脂肪」というルールを踏まえたら、あとはバランスよく食べること。キアヌは鶏肉、牛肉、ラム肉、魚、豆腐などのタンパク質、オートミール、パスタ、玄米などの炭水化物、繊維質やビタミンの豊富な果物や野菜を適量ずつ食べているという。赤身の肉を選び脂質を摂りすぎないようにしつつも、油や炭水化物など特定の栄養素を断つようなことはしないという。また空腹感を抑え、ファーストフードやジャンクフード、塩分も多い加工食品など手軽に食べられるメニューに手を出さないようにするために少量ずつ小分けにして食べることを実践している。

俳優の中にはアクション映画に出演するとき過酷なダイエットプランに取り組む俳優もいるけれどキアヌは常に太らない、体にいい食事を心がけているよう。それだけに一般人でも真似しやすいと言える。本来の意味でのダイエット、つまり食生活そのものを改造したいときに参考にしてみたい。

出典:Keanu Reeves’ Age-Defying ‘Matrix’ Workout & Diet Plan

健康  α-リポ酸とは

α-リポ酸とは

α-リポ酸(ALA)は、よく「自然界が生んだ完璧な還元成分」と評されるユニークなビタミン様化合物です。ALAは体内で自然に作られるものですが、合成量が十分ないと、サプリメントによる補給が必要になります。

α-リポ酸は、少なくとも5つの酵素系の補因子または補酵素です。つまり、酵素の必須機能は、ALAなしでは果たせないということです。これらの酵素系のうち2つはエネルギー生成に関与し、それ以外は解毒と脂肪酸の輸送に関与しています。このことから、ALAの細胞濃度が低いと、ALAの抗酸化保護作用とATP(アデノシン三リン酸。エネルギーの貯蔵・利用にかかわる分子)の不足により、細胞の損傷と機能不全につながります。

ALAはごく小さな分子であるため、効率的に吸収され、容易に細胞膜を通過します。主に脂溶性であるビタミンEや水溶性のビタミンCとは異なり、ALAは細胞内外のフリーラジカルを水溶性・脂溶性を問わず抑制できます。さらに、α-リポ酸はビタミンCやビタミンEをはじめとする還元成分の生化学的な寿命を延ばします。2

 

 

 

 

α-リポ酸の主な機能

  • ALAはATPの生成に必要
  • ALAは重要な細胞性還元成分として機能
  • ALAは炎症マーカー(炎症指標)の減少をサポート1

α-リポ酸には異なる種類があるのでしょうか。

α-リポ酸(ALA)には、R-ALAと呼ばれる天然のR型を含むものと、R型とS型の混合物を含み、通常、単にALAと呼ばれるものの2種類があります。RとSの文字は分子の向きを表しており、この2つは互いに鏡像関係にあります。R型は、人体に利用される天然型のALAであり、S型は、体内のどの酵素プロセスでも使用されない合成型のALAです。ALAのサプリメントには、R型とS型が半々の混合物(R,S-ALAと表記)または精製されたR-ALA型のどちらかが含まれています。3

成分表示ラベルにALAとだけ記載されている場合は、R,S-ALA型のサプリメントであると考えて良いでしょう。

ALAのサプリメントは、吸収を高めるために空腹時に摂取することをお勧めします。4

α-リポ酸のメリットとは

α-リポ酸(ALA)は、その強力かつ特異な抗酸化作用により、長年にわたって健康促進に用いられてきました。ALAには、抗酸化保護と解毒作用を高め、肝臓の健康を促進し、血糖コントロールと健康な神経機能をサポートし、代謝を良くして減量を助け、老化から保護する能力が示されています。4

抗酸化作用、エイジングケア、デトックス効果

ALAは、遺伝子発現に影響を与えることで還元成分の濃度を向上させ、健康的な加齢のサポートに期待できるかもしれません。特に、ALAはNrf2という化合物を活性化する性質があります。Nrf2は、代謝、ミトコンドリア機能、炎症に影響を与える複雑な制御ネットワークを統合します。5

Nrf2は、細胞を損傷と老化から保護することから、「健康寿命の番人兼長寿の門番」と呼ばれています。6Nrf2がこのような効果をもたらす理由の一つは、Nrf2がNQO1という酵素の強力な活性化因子であることです。NQO1は、細胞内の複数の反応に不可欠であり、NQO1が不足すると、解毒機能やエネルギーレベルの低下の他、細胞機能の変化などにつながります。NQO1が担う重要な反応の中には、CoQ10を不活性型(ユビキノン)から活性型(ユビキノール)に変換するというものがあります。

また、ALAは、酸化したタンパク質の修復を助け、加齢に伴う炎症を防ぎ、ミトコンドリアの健康とエネルギー生成をサポートし、グルタチオン濃度を向上させる働きもあります。前臨床試験(別名、非臨床試験。ヒトでの臨床試験の前に行われる研究段階)において、ALAは記憶障害や認知機能低下の原因となる他の多くの基本的特性に対処することが示されています。7

フリーラジカルのダメージから肝臓を保護し、解毒反応の促進にも役立つALAは、体内の主要な細胞性還元成分であり、解毒物質でもあるグルタチオンの生成を促します。さらに、ALAは血液中の重金属(鉛、水銀、カドミウムなど)を除去しやすくする他、肝臓の健康をサポートするという予備的な臨床エビデンスもあります。4

体内の抗酸化活動の重要な側面は、ALAやグルタチオンといった硫黄を含む分子の量です。これらの分子は、活性型であれば解毒化合物や抗酸化化合物と結合できますが、不活性型でも存在します。そのため、活性型硫黄分子と不活性型硫黄分子の比率は抗酸化状態の重要な指標となり、活性硫黄分子の量が多いほど保護作用が高くなります。

神経と脳機能のサポート

ALAは、血液脳関門(血液から脳組織への物質の移動を制限して細菌やウイルスなどを防ぐ関所のような仕組み)の構造と機能を保護することも示されています。防護壁のようなこの関門は、通常、大きな分子や白血球が脳内に侵入するのを防ぎますが、損傷すると脳内に重度の炎症を引き起こします。また、ALAには、脳内の炎症を助長させるさまざまな化合物の形成を抑制する能力があることもわかっています。9

ヒト臨床試験では、ALA が神経組織と脳を保護することが示されています。これらの研究のいくつかは、多発性硬化症(MS)の患者を対象に行われたものです。MSは、神経線維を包む髄鞘(ずいしょう。別名、ミエリン鞘)が破壊される病気です。9髄鞘は、神経インパルスを伝達する上で重要な役割を担っているため、多発性硬化症になると神経機能が大きな混乱を起こします。多発性硬化症へのALAの効果を調べた臨床研究では1日1,200mg(R,S-ALA)という高用量が使用されており、ALAを補給することで神経機能が改善し、マトリックスメタロプロテアーゼ 9(MMP-9。コラーゲンなどの細胞外基質を分解する酵素の一種)およびサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質)の濃度が低下することが明らかになりました。MMP-9とサイトカインは、いずれも神経の炎症と損傷のマーカーとして知られています。10,11

ALA補給が最も長期にわたって用いられた例の一つは、糖尿病を原因とする神経障害患者の神経の構造と機能の改善を目的としたものです。ALA補給の効果は、これらの被験者を対象とした多数のヒト臨床試験で実証されています。4,12,13軽度〜中等度の神経障害がある460人の糖尿病患者を対象に4年間にわたって行われた二重盲検試験(医師・患者ともに、誰が本物の薬剤かプラセボを摂取しているかわからないように進行して効果を客観的に判定する方法)では、ALAを1日600mg摂取した被験者において、神経障害の有意な改善と進行の阻止が示されました。12 一般に、R,S-ALAを1日400~600mg摂取すると、3週間以内に改善が見られます。このようなメリットの一部は、(後述の通り)血糖コントロールが改善されたことによるものと考えられます。

血糖コントロールの効果

ALAは、血糖コントロールとインスリン感受性の改善にも役立つ可能性があります。酸化ストレスは、インスリン抵抗性と血糖コントロール不良に重要な役割を果たすため、ALAはこの要因に対処します。その上、ALAはグルコース(ブドウ糖)のエネルギーへの変換を促進することから、さらに有益な作用がプラスされます。ヒト臨床研究では、ALAはインスリン感受性と血糖コントロールを改善し、インスリン抵抗性と酸化ストレスを抑え、血管の健康を向上させることが確認されています。ちなみに、血糖値とインスリン感受性の改善は、ALAの補給開始から1~2週間で観察されています。14,15

代謝と減量

前臨床試験において、ALAは代謝を上げ、エネルギーとしての脂肪の燃焼を促進し、食事の摂取量を抑えやすくして減量を促す可能性があることが示されました。ALAの減量促進効果を解明するために、これまで複数の臨床試験が実施されています。例えば、ある二重盲検試験では、97人の太り過ぎまたは肥満の女性に、総エネルギー消費量より30%少ない減量食を摂らせました。被験者は4群に振り分けられ、対照群(研究中の治療を受けていない群)の他は、それぞれALA 300mg(ALA群)、EPA(エイコサペンタエン酸。オメガ3脂肪酸の一つ)を1.3g含むフィッシュオイル(EPA群)、ALA 300mgとEPA 1.3 gの組み合わせ(ALA+EPA群)を摂取しました。16

この研究は10週間行われ、対照群は平均11.44ポンド(5.19kg)、EPA群は11.88ポンド(5.39kg)、ALA群は15.4ポンド(6.99kg)、ALA+EPA群は14.3ポンド(6.49kg)減量しました。このように、ALA単独またはEPAとの組み合わせが食事の効果を高め、ALAは10週間で約3ポンド(1.4kg)の減量に貢献する結果となりました。減量の成功は、脂質とグルコース代謝の前向きな変化に関連付けられました。

この研究については考慮すべき重要なポイントがいくつかあります。最も重要なのは、すべての被験者が低カロリーの食事を摂ったことで、対照群も体重を減らすことができた点です。ALAの効果は、それ以上の減量を促進することでした。一方、体重を減らしたい被験者にALAのみを投与した研究では、ウエスト周囲径の改善は見られたものの、1日1,200mgという高用量でも大幅な減量を促進するには至りませんでした。とはいえ、減量に関する8件の研究をまとめた詳細なメタアナリシス(過去に行われた複数の研究データを統合して解析した統計手法)では、ALAを補給することでBMI(ボディマス指数。肥満度を表す体格指数)とウエスト周囲径を有意に減少させると結論付けられています。17

時限放出型のALAは必要でしょうか。

α-リポ酸(ALA)は、投与後速やかに吸収される通常の即時放出型製剤だけでなく、一定時間後に成分が放出される時限放出型も販売されています。ただし、現時点で、時限放出型のALAを摂取するメリットを裏付けるエビデンスはないようで、即時放出型製剤の利用吸収の方が優れているようです。ALAは、50mgでも600mgでもほぼ同じ割合で素早く吸収されます。ALAの絶対的なバイオアベイラビリティ(生物学的利用能。薬剤や栄養素がどれだけ体内に入って利用・吸収されたかを表す指標)は、投与量を問わず約93%が吸収されることが示されています。4,18 

ALAは、経口摂取で最も著しい臨床的効果が得られると考えられるため、ゆっくりと吸収される時限放出型にメリットはないかもしれません。というのも、重要なのは投与量が肝臓のALAを取り込む力を上回ることであり、それによって全身の血液循環にALAが入ることで血中濃度が急速に上昇し、他の主要組織への送達につながるためです。この目標は、即時放出製剤で最も達成されやすいとみられ、おそらく分割投与よりも1日1回の投与がベストだと思われます。4,18 

副作用、安全性、薬物相互作用

ALAは一般に副作用はなく、忍容性(たとえ副作用が生じたとしても十分耐えられる程度)が良好です。まれに軽い胃の不快感や吐き気といった副作用が見られますが、R-ALA型を使用することでその副作用がさらに軽減されます。3

また、ALAは1日最大2,400mg摂取しても大きな副作用がないほど安全ですが、軽度の胃腸症状(吐き気や胃のむかつきなど)、頭痛、軽度の皮膚症状(主にかゆみ、じんましん、アレルギー性皮膚炎など)が報告されています。19

なお、ALAを補給する際は、インスリン感受性と血糖コントロールを改善するために、インスリンの他に、メトホルミンのような経口血糖降下薬の投与量を調整する必要があるかもしれません。

 

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健康 アスタキサンチンの供給源

The Unique Health Benefits of Astaxanthin

 

アスタキサンチンは鮮やかな深紅色のカロテノイド色素であり、主に海洋生物に含まれています。自然界には400種類以上のカロテノイド色素が存在します。かつて、カロテノイドの健康促進効果は、ビタミンAに変換される能力に基づいていました。その代表的な例として、ニンジンのオレンジ色の元であるβカロテンはビタミンA値が最も高く、長い間最も重要なカロテノイドと考えられていましたが、現在では、ヒトの健康にとってとりわけ重要なカロテノイドの中には、ビタミンAに一切変換されないものもあることがわかっています。

すべての非ビタミンAカロテノイドの中で、アスタキサンチンは王様と称されています。それは、特に脳と血管系の健康促進や細胞損傷の予防など、独自の効果や作用があるためです。

アスタキサンチンの供給源

アスタキサンチンを最も多く含むのは、ヘマトコッカスプルビアリス(Haematococcus pluvialis、H. pluvialis)という微細藻類です。深紅の色素を持つこの藻類を食べたサケ、ロブスター、エビ、オキアミなどの海洋生物は身や殻が赤またはピンク色になりますが、

アスタキサンチンはこのような生物の生存に不可欠なのです。例えば、この微細藻類には、太陽光を化学エネルギーに変換する光合成の際に生じるダメージから身を守る上でアスタキサンチンが欠かせません。また、サケの稚魚は、アスタキサンチンを十分に摂取しないと死んでしまうか、うまく成長できないことも知られています。さらに、深海では可視光線の波長範囲の赤色光が透過しないことから、アスタキサンチンを含む生物は敵から身を隠しやすいという特徴があるため、一部の生物を保護する働きもあります。その上、この赤色色素は交尾や産卵行動にも一役買っています。

アスタキサンチンの生産方法

アスタキサンチンは、サケやニシンの卵(カズノコ)、クリルオイル(オキアミ油)のサプリメントなどに含まれていますが、その量はH. pluvialisのエキスから得られる量よりはるかに少量です。その一例として、フィッシュオイルやクリルオイルのカプセルに含まれる天然アスタキサンチンの量は100mcg(0.1mg)程度で、ほとんどのH. pluvialis由来のアスタキサンチンサプリメント1カプセルに含まれる4〜12mgと比べるとかなり少なめです。

天然アスタキサンチンの生産には、屋内の大型水槽か屋外のガラス管式プランターを用いて、アスタキサンチンの生産に適した条件下でH. pluvialisを培養しますが、この方法は環境汚染防止にも有効です。H. pluvialisがアスタキサンチンを生産した後、抽出法を用いてこの藻類の厚い細胞壁からアスタキサンチンを放出させ、濃縮します。

アスタキサンチンの供給源は他にも出回っていますが、そのような形態は化学合成か、遺伝子組み換え酵母(Xanthophyllomyces dendrorhous、旧称Phaffia rhodozyma)から生産されたものです。これらの合成型は飼料添加物として認可されており、養殖場でサケの赤色を出すために与えられることが多いのですが、合成型は天然アスタキサンチンとは構造が異なります。合成型は抗酸化物質としての効果が20倍も劣るため、天然アスタキサンチンと同じ効果は望めそうにありません。1

アスタキサンチンならではのメリット

多様な天然化合物を抗酸化物質と呼ぶのは月並みかもしれませんが、アスタキサンチンには確かに抗酸化作用があり、老化、インスリン抵抗性、心血管疾患の他、アルツハイマー病などの神経変性疾患などの原因となる酸化ダメージを防ぐのに役立ちます。その作用は、他の多くの天然抗酸化物質にも共通するものですが、アスタキサンチンは抗酸化物質とは若干異なり、細胞を保護するさらなる効果が見られます。2

まず、細胞膜を保護するという一般的な抗酸化作用については、よく知られている多くの抗酸化物質よりもアスタキサンチンはかなり強力な効果を発揮します。

アスタキサンチンの酸化ダメージ防止効果は、

  • ビタミンCの6000倍
  • CoQ10の800倍
  • 緑茶ポリフェノールの550倍
  • ビタミンEの500倍
  • α-リポ酸の75倍
  • βカロテンの11倍

アスタキサンチンのフリーラジカル除去作用は、

  • ビタミンCの65倍
  • βカロテンの54倍
  • 合成アスタキサンチンの21倍
  • プロシアニドールオリゴマー(ブドウやワインに含まれる抗酸化分子)の18倍
  • ビタミンEの14倍

この優れた抗酸化作用の他にも、アスタキサンチンには抗酸化物質としてさらに機能する特殊な性質がいくつかあります。これに関してまず触れておきたいのは、アスタキサンチンの特質の一つがその大きさにあり、どのように細胞膜に取り込まれるかという点です。というのも、アスタキサンチンは他の一般的なカロテノイドよりもかなり大きく、長いためです。その大きさと形状により、細胞膜に取り込まれて膜の厚み全体に広がりやすくなっています。これにより、アスタキサンチンは細胞膜の内側と外側を酸化ダメージから保護するだけでなく、細胞膜を安定化させることもできます。2,3

この膜安定化作用は赤血球において極めて重要です。赤血球は加齢とともに酸化ダメージを受けがちで、体内組織への酸素供給が損なわれやすくなるためです。しかも、アスタキサンチンは血流を大幅に改善するというメリットもあります。通常、組織の酸素供給が良好であるほど、個々の細胞や組織全体の機能が向上します。

アスタキサンチンの効能

  • アスタキサンチンには幅広い抗酸化作用があり、
  • 血液脳関門(血液から脳組織への物質の移動を制限して細菌やウイルスなどを防ぐバリア機構)や血液網膜関門(循環血液と網膜神経組織を隔てるバリア機構)を効果的に通過して、脳や目の保護作用を発揮します。
  • βカロテンなど多くの抗酸化物質とは異なり、アスタキサンチンは、細胞構造を損傷したり、フリーラジカル活性を増やしがちなプロオキシダント(酸化促進物質)になることはありません。
  • 筋肉や皮膚などの体中の組織に取り込まれるアスタキサンチンは、損傷から身を守る保護作用に優れています。
  • 他にも、アスタキサンチンは、脳や血管の細胞のダメージ防止に役立つ特定の抗炎症作用を発揮します。
  • また、 アスタキサンチンには、ミトコンドリア(細胞のエネルギー生成区画)の膜システムを効果的に保護して細胞のエネルギー生産を促し、特に運動中のダメージから筋肉組織損傷の予防を助ける働きもあります。

これらの効果はいずれも、40人の男性サッカー選手をアスタキサンチン摂取群(1日4mg)とプラセボ摂取群にランダムに割り付けた二重盲検試験(医師・患者ともに、誰が本物のサプリメント・薬剤かプラセボを摂取しているかわからないように進行して効果を客観的に判定する方法)で示されたものです。90日後、アスタキサンチン群で多数の効果が見られました。その中には、免疫機能の改善を示す唾液分泌型IgA濃度の上昇をはじめ、顕著な機能性抗酸化活性を示すプロオキシダント・抗酸化バランスの低下、運動による筋損傷の予防を示す筋肉酵素レベルの減少の他、炎症の血液マーカー(指標)としてよく知られているC反応性タンパク(CRP)濃度の減少によって示される全身炎症反応の著しい鈍化などがあります。4

アスタキサンチンの効能に関する調査

アスタキサンチンに関する科学的調査には、50件以上の臨床研究および実験的研究が含まれています。この調査の結果として、アスタキサンチンは以下の点で有益であることが示されています。

  • 心血管の健康。血管の内壁を保護して血流の改善を促進し、LDL(悪玉)コレステロールによる酸化(損傷)を防止。5
  • 目の健康。疲れ目を予防し、視力と奥行き知覚の改善を助け、目の組織への血流を増加。6
  • 脳の健康。老化から保護し、精神機能の維持と向上を促進。7
  • スポーツ関連活動。筋持久力と運動能力を促進し、運動中の筋肉のエネルギー生産を高め、筋損傷を予防。8,9
  • 糖尿病、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム。抗酸化状態の改善と血管損傷の予防を後押し。10,11
  • 皮膚の健康。小ジワや表情ジワを抑え、肌の弾力を高め、日焼けによるダメージから保護し、加齢によるシミや色素沈着を予防。12
  • 免疫の健康。免疫細胞に対するダメージから保護し、一部の免疫機能を強化。13

アスタキサンチンならではの特性の一つに、血液脳関門と血液網膜関門を通過して脳と目の両方を保護する能力がありますが、これはカロテン類としては非常に珍しい作用です。例えば、βカロテンやリコピンなどのカロテノイドは、どちらの関門も通過しません。アスタキサンチンのこの効果は、脳細胞を炎症から保護するいくつかの作用と同じく、特に脳と目の健康改善や、アルツハイマー病、黄斑変性(おうはんへんせい。主に加齢により眼の網膜にある黄斑に障害が生じる疾患)といった脳と目の変性疾患から脳を保護するのに期待できることを示すものです。14

また、アスタキサンチンは新しい脳細胞の成長を促し、脳全体の可塑性(かそせい。外界からの異なる刺激に対応する脳の能力)を促進する働きもあります。老化過程において、アスタキサンチンは脳機能を維持するだけでなく、向上もさせるのはこのような作用によるものです。その具体例として、ある二重盲検プラセボ対照臨床試験で96人の健康な中高年被験者をランダムに選び、プラセボ、アスタキサンチン1日6mg、アスタキサンチン1日12mgのいずれかを12週間にわたって投与したところ、12週間後、CogHealthとして知られる一連のメンタルテストでアスタキサンチン12mg摂取群に改善が見られました。こうした改善は、アスタキサンチン摂取群6mg・12mgともに学習テストにおいて早い段階で認められました。15

アスタキサンチンは、日焼けによるダメージから肌を守り、肌のバリア機能を高めることが数多くの臨床研究で示されています。16

最後に、アスタキサンチンは重要な免疫強化効果が実証されていることも特筆すべきでしょう。平均年齢20歳過ぎの健康な若い女性を対象としたある二重盲検臨床試験では、被験者を3群に割り付け、8週間にわたって対照群(研究中の治療を受けていない群)にはプラセボを、治療群は1日2mgと8mgの2群に分けてアスタキサンチンを投与しました。その結果、いずれの投与量でもアスタキサンチンには以下のような効果があることがわかりました。13

  • 抗体を生成する白血球(B細胞)の総数を増加
  • ウイルスやその他の感染性微生物を死滅させる能力があることからナチュラルキラー(NK)細胞と呼ばれる細胞の活性を増強
  • 感染予防に重要な役割を果たすT細胞の数を増加
  • 全身性炎症の主要マーカーであるC反応性タンパク質を減少

アスタキサンチンの推奨摂取量

アスタキサンチンの摂取量は1日4〜12mgが目安です。

アスタキサンチンの副作用と薬物相互作用

用法用量を守って摂取する限り、既知の副作用や薬物相互作用はあり

 

 

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健康 サプリメント・トップ5

 

2021年は、全世界で前例のない一年となりました。何十億人もの人々が世界的なパンデミックという大きな試練を受け、生命や経済はもちろん、普段の生活にも支障が出ているのはご存知の通りです。ウイルスの壊滅的な影響を目の当たりにして、自分自身の心身の健康を見直すようになった方も多いのではないでしょうか。実際、今後待ち受けるであろう健康上の脅威に対処しようと、多くの方が健康増進に取り組んでいます。

今回ご紹介する2021年のサプリメント・トップ5を見れば、心臓、脳、関節、皮膚の健康に加え、かつてないほど腸の健康、免疫力向上、筋肉増強、炎症抑制に関心が高まっていることがわかるでしょう。

1. プロバイオティクス

まさか、細菌を食べることが2021年で最も人気の高い健康トレンドの一つになるとは誰も予想できなかったのではないでしょうか。細菌を食べると聞くと違和感があるかもしれませんが、要は、人間の健康全般に重要な役割を果たす善玉菌のサプリメント、プロバイオティクスのことです。プロバイオティクスの効能は、19世紀初頭、下痢をしている子供達にビフィズス菌が欠乏していたことがわかって以来、よく知られるようになりました。最近では、過敏性腸症候群、便秘、下痢といった慢性消化器障害を抱えている方がプロバイオティクスを摂取するケースが増えましたが、メンタルヘルスやホルモンバランスの乱れなど、他の症状にも効果が期待できます。

免疫系の70%が腸にあると言われている通り、健康を脅かす危険な病原体を免疫系が識別し、攻撃する場所が腸なのです。そのため、腸に有益な微生物が十分存在していれば、免疫力をサポートしつつ健康とウェルネスを高められるでしょう。

2019年の研究では、プロバイオティクスはうつ病と不安の症状をいずれも抑えやすくする効果があることがわかっています。プロバイオティクスがこれほど支持されるのは、2021年このような障害に悩まされていた方が多かったという証拠でしょう。

別の2019年の研究では、一般的な疾患であるPCOS(多嚢胞性卵巣症候群、たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)のある60人の女性を対象に、プロバイオティクスとビタミンDの組み合わせが評価されました。その結果、12週間が経過した時点で、プロバイオティクスとビタミンDを補給することで相乗効果が得られ、メンタルヘルス、ホルモンバランス、ムダ毛の減少などに大幅な改善が見られました。

最後に、2020年の研究では、プロバイオティクスが妊娠中の女性に保護作用を発揮し、妊娠中のみ糖尿病に近い糖代謝異常が見られる妊娠糖尿病の予防に役立つ可能性が示されました。

プロバイオティクスはカプセルやグミで販売されています。

2. コラーゲン

皮膚は年齢と共に弱くなっていきます。私が診察している60歳以上の患者からも、肌が薄くなったことや目立つ皮膚損傷について毎日のように相談を受けており、ちょっとした摩擦やずれでも皮膚が裂けてしまうスキンテア(皮膚裂傷)や大きなあざができやすいものです。肌の健康促進にコラーゲンを摂取する人が多いのは、皮膚の弾力と水分補給を助けると同時にシワを目立たなくすると言われているからですが、実際にこの主張を裏付けるエビデンスはあるのでしょうか。

2018年には、64人の患者を対象に二重盲検プラセボ対照試験(一方の患者群には薬剤などの被験物質を、もう一方にはプラセボを投与し、誰がどの製品を服用しているか医師・患者ともに知らされない状態で行われる臨床試験)が行われました。そのうちの半数がコラーゲンを、残りの半数がプラセボを摂取したところ、6週間後と12週間後にいずれも肌の水分量に改善が見られた他、12週間後にはシワがはっきりと減少し、肌の弾力が増しました。さらに、2019年の研究でも同様の結果が得られた上、コラーゲンの摂取に伴う安全性の問題はありませんでした。

2020年の研究では、65歳以上の患者39人を対象に、コラーゲンの使用とその効果が計8週間にわたって評価されました。6週目の終わりには肌の弾力と厚みが増加し、「コラーゲンペプチドを含む経口栄養補助食品は、弱くなった高齢者の皮膚の改善に役立つことから、スキンテアを予防する可能性がある」と結論づけられました。

コラーゲンは、すべての成人に適した粉末またはカプセルタイプで販売されています。

3. ホエイプロテイン

ホエイプロテインパウダーはさまざまな目的で摂取されており、筋肉増強に役立てようと飲む方もいれば、減量や血糖値コントロールを目指して食事の代わりに摂っている方もいるでしょう。理由はどうあれ、ホエイプロテインはキッチンに常備しておきたい優れた食品で、研究によると多くの効果が期待できるようです。

2017年の研究では、糖尿病患者が朝食の代わりにホエイプロテインドリンクを飲んだところ、糖尿病コントロールの血液検査マーカー(血液に含まれるタンパク質など、病気の進行や薬剤の効果を示す物質)であるヘモグロビンA1cに改善が見られただけでなく、余分な体重も減少しました。

同年に発表された別の研究では、ホエイプロテインとその成分が有益であることが示され、「エネルギーバランスを改善する上で重要なのはタンパク質の量と質である」と結論づけられました。ホエイプロテインは、多くの人が目標とする体脂肪の減少に効果があることがわかりました。

2018年の研究では、運動後の筋肉回復を促すためにホエイプロテインを摂取することの効果が裏付けられました。ウエイトリフティングを日常的に行う人をはじめ、多くのアスリートがホエイプロテインを摂取するのはそのためです。

ホエイプロテインは高齢者にもメリットがあるかもしれません。2018年に行われた別の研究では、筋肉量の少ない高齢者がホエイプロテインのサプリメントを摂取したところ、歩行速度が改善された他、タンパク質の1日の必要摂取量を安全かつ効果的に満たすのにも役立つことがわかりました。

4. オメガ3フィッシュオイル

脂肪分をなるべく摂らないようにしている方は多いと思いますが、重要なのは体に良い脂質と悪い脂質を認識することです。オメガ3フィッシュオイルは良質な脂質の一つである必須脂肪酸で、多くの健康効果があると考えられています。なお、ヴィーガンの代替品としてはフラックスシード(亜麻仁種子)がお勧めです。

血中の必須脂肪酸が不足している人は非常に多く、例えば2021年の研究では、アメリカでは子供の95%、大人の68%の血中濃度が推奨食事ガイドラインを下回るという結果でした。魚をはじめ、ナッツ類(アーモンド、ブラジルナッツなど)や種子類(チアシード、カボチャの種など)を豊富に含む健康的な食事は必須脂肪酸の血中濃度を改善するのに役立ちます。このような食品が十分に摂れていない場合はサプリメントの摂取が有効でしょう。

ここ数年で、オメガ3フィッシュオイルが腸内マイクロバイオーム(微生物叢、びせいぶつそう)と脳に有益な効果を与えることが明らかになっています。前述の通り、腸には免疫系の70%が存在するため、多様な腸内マイクロバイオームを維持することが健康の鍵となります。2019年の研究では、腸内のオメガ3脂肪酸が特に腸壁の完全性を高めるのに役立つことが示されたことから、リーキーガット(腸壁の粘膜が傷つき、腸内にある未消化の食物、細菌、毒素などが血管に漏れ出す状態) の予防に期待できます。

ランダム化対照試験を評価した2020年のメタアナリシス(過去に行われた複数の研究データを統合して解析した統計手法)では、血液感染症である敗血症で入院した患者がオメガ3脂肪酸を摂取した場合、必須脂肪酸を補給しなかった場合よりも死亡リスクが18%低く、敗血症に加えて胃腸障害もある患者の死亡率は50%低いことがわかりました。なお、この点に関してはさらなる研究が必要です。

フィッシュオイルは、タラ肝油のようにカプセルまたは液体で摂取できます。

5. ビタミンD

私は2007年に患者のビタミンD欠乏症検査を始めましたが、当時この検査を行う医師はごくわずかでした。しかも、ここ南カリフォルニアは地中海性気候で、年間の平均気温が21度で晴天日数が330日以上の土地ですから、私のような医師はさらに少数派でした。

世間では、曇り空が珍しい場所で、太陽のビタミンと呼ばれるビタミンDが不足するなどありえないと考えられていたのです。検査開始の年に行った血液検査はせいぜい20回程度でしたが、驚いたことに検査した患者の9割近くがビタミンD欠乏でした。2年目には数百件の検査を行いましたが結果は同じで、カリフォルニアの患者でさえビタミンD欠乏なら、他の国や地域にはさぞや多くの欠乏患者がいるだろうと思ったものです。こうして、ビタミンDの検査を行う医師が増え、同じような結果が見られるようになりました。

以前から、子供の頃にビタミンDが不足すると骨が変形する「くる病」という病気があることはよく知られていましたが、めったにない症例のため、ビタミンD欠乏もめったに起こらないと思われていたのです。近年、ビタミンDに関する研究が盛んに行われるようになったことでこの考えが変わりました。ビタミンDの血中濃度が低いと、骨が薄くなるといった症状をはじめ、筋肉痛、血圧上昇、心疾患、脳卒中、がん、糖尿病の他、インフルエンザなどのウイルス感染症のリスク上昇やさまざまな慢性疾患など、多くの疾患を引き起こす可能性があることがわかってきました。

最近では、2020年のメタアナリシス研究で、73,000人以上の患者を含む45件の研究を対象にビタミンDがウイルス性呼吸器感染症の予防に役立つかどうかが評価され、ビタミンDは安全で、急性上気道感染症(いわゆるかぜ症候群)を防ぐという結論に至りました。

ビタミンDはカプセルまたは液体で摂取すると良いでしょう。

 

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