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文殊

梵名のマンジュシュリー(Manjuśrī)を音写して文殊師利、さらに略して文殊といいます。獅子に乗じて、普賢菩薩とともに釈迦如来の脇侍をつとめます。

文殊は智慧第一の菩薩として、「総摩経」をはじめ、大乗仏典の中でたびたび重要な役柄として登場します。

文殊菩薩は、その真言の数によって、五字文殊、 一字文殊、六字文殊、八字文殊などがあり、また、 それらの頭上の髪によって、五髻文殊、一醫文殊などとも呼ばれています。「ア・ラ・ハ・シャ・ ノウ」という五字の真言が大日如来の五つの智慧をあらわしているところから、五字文殊を文殊菩薩の本体とします。

10年生まれの人の守り本尊とされています。

觀世音菩薩普門品偈

かんぜおんぼさつ ふもんぼんげ觀世音菩薩普門品偈

にじむじんにぼさ

爾時無盡意菩薩。

いげもん

 

観世音菩薩普門品偈(かんぜおんぼさつふもんぼんげ)は、法華経の一部である観世音菩薩普門品(かんぜおんぼさつふもんぼん)の後半部分を指す言葉です。この偈(げ)は、観音菩薩の功徳や、観音菩薩を念じることによって得られる利益について説かれています。

具体的には、以下のような内容が述べられています。
  • 観音菩薩の功徳:

    観音菩薩は、あらゆる人々を救済するために、様々な姿に変身し、様々な場所に出現する力を持つと説かれています。また、観音菩薩を念じることによって、様々な災難から免れることができると説かれています。

  • 観音菩薩を念じることの利益:

    観音菩薩の名を唱えたり、観音菩薩を心に念じたりすることによって、火災、水難、盗難、牢獄、悪鬼、毒薬、怨敵など、様々な苦難から逃れることができると説かれています。

  • 観音菩薩の慈悲:

    観音菩薩は、人々を慈悲の心で見守り、苦しみから救ってくれると説かれています。特に、苦難に直面している人々を救うことを得意とし、人々から「施無畏者(せむいしゃ)」と呼ばれていると説かれています。

観世音菩薩普門品偈は、観音経(かんのんきょう)と呼ばれることもあり、観音経の後半部分を指す場合もあります。また、観音経偈(かんのんきょうげ)、普門品偈(ふもんぼんげ)と呼ばれることもあります。

観音経は、法華経の一部であり、法華経を信仰する人々にとって、重要な経典の一つです。

観音経普門品翻訳

そのとき、地蔵菩薩(持地菩薩)は立ち上がって進み、お釈迦様にお礼を述べた。
「お釈迦様、もし人々が観音経の自在の働きと神通力を聞いたなら、知ることになるでしょう。
その功徳は計り知れないことを」と。
お釈迦様が観音経を説かれたとき、そこに集まった者は皆、この上ない悟りの心を起こしたのである。

参考文献

文殊菩薩

文殊菩薩

智慧を司る学問の神様として有名な菩薩

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)とは?

正式名称は文殊師利菩薩(もんじゅしりぼさつ)といいます。「三人よれば文殊の知恵」という格言があるように、知恵の神様として学業向上や合格祈願に有名な菩薩です。モデルとなった人物が存在し、古代インドにあるコーサラ国の首都・舎衛国(しゃえこく)のバラモン階級の者だったといわれています。仏教の経典を書物にまとめる作業などに関わったといわれていますよ。ただし、本来は学問などの知恵を司るのは虚空蔵菩薩であり、文殊菩薩は物事のあり方を正しく見極める力・判断力を意味する「智慧」を司っています。

 

釈迦如来の左脇侍として普賢菩薩と共に三尊で並ぶことが多いですが、独尊で祀られることもあります。

ご利益

智慧明瞭、学業成就のご利益があるとされています。また、卯年の守り本尊です。卯年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるといわれています。

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の像容

左手に剣と右手に経巻を持ち、獅子の上に置かれた蓮華台の上に座るのが一般的です。梵篋、金剛杵を立てた蓮台などを持つこともあります。

有名寺院と像

・奈良県:安倍文殊院

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の真言

オン・アラハシャ・ノウ

 

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)は、仏教における菩薩の一尊で、特に知恵を司ることで知られています。文殊菩薩は、釈迦如来の脇侍として、普賢菩薩と共に仏教の教えを広める役割を担っています。一般的に、右手に智慧の象徴である剣、左手に経巻を持ち、獅子に乗った姿で表されます。

文殊菩薩の特徴:
    • 知恵を象徴:

      文殊菩薩は、知識や学問だけでなく、物事の本質を見抜く力や、正しい判断をする智慧を司るとされています。

  • 獅子に乗る:

    文殊菩薩は、獅子に乗った姿で表されることが多いです。獅子は、智慧の象徴であり、文殊菩薩の力強さと知恵を表現しています。

  • 釈迦如来の脇侍:

    文殊菩薩は、普賢菩薩と共に釈迦如来の脇侍として、仏教の教えを広める役割を担っています。

  • 学業成就:

    その知恵の力から、学業成就や合格祈願の対象として信仰を集めています。

文殊菩薩に関するエピソード:

  • 「三人寄れば文殊の知恵」という諺は、文殊菩薩の知恵の深さを表しています。
  • 文殊菩薩には、モデルとなった人物が存在したとも言われています。古代インドのコーサラ国、舎衛国(しゃえこく)のバラモン階級の人物で、お釈迦様の教えをまとめるのに貢献したとされています。
文束菩薩の信仰:
  • 文殊菩薩は、単独で祀られることもありますが、釈迦如来を中心に、普賢菩薩と共に祀られることもあります。
  • 文殊菩薩を祀る寺院としては、奈良の安倍文殊院などが有名です。
まとめ:
文殊菩薩は、仏教における重要な菩薩であり、特に知恵を象徴する存在として、広く信仰されています。学業成就や合格祈願の対象としてだけでなく、人生における様々な判断や決断を助ける力を持つとされています。

仏教的短編物語 『藤綴(ふじつづり)の船

仏教的短編物語

『藤綴(ふじつづり)の船』

一 海辺の庵(いおり)

その庵は、海のそばにぽつりと建っていた。老僧ユシャは、朝の光に手を合わせ、いつものように波の音を聞いていた。
弟子のシュリは、近くの森から帰ってくると、そっと師のそばに座った。

「師よ。昨日の瞑想では、また怒りが湧きました。
あれほど静かに座っていたのに、心は昔の痛みへ戻ってしまったのです」

ユシャは目を閉じ、しばらく沈黙したのち、ゆっくりと語りだした。

二 大舶の譬(たとえ)

「シュリよ、あの海を見よ」

「はい」

「もし、あそこに大きな船が停まっていたとしよう。
船は藤の綱で浜に繋がれておる。強く編まれた藤は、一見すると切れそうにない。
だが、夏の六ヶ月が過ぎ、風が吹き荒れ、日差しが藤を焼く。
やがてその綱は、一本ずつ、静かに、断ち切られてゆくのだ」

「……その船はどうなるのですか?」

「沖へと流される。そして、束縛を離れ、自由になる」

三 成仏法の道

ユシャは一枚の葉を拾って、土の上に七つの印を描いた。

「これが成仏の道だ。四念処・四正勤・四如意足・五根・五力・七覚支・八正道。
この七科三十七の道を、藤の綱に向かう風と思え。
お前の中の怒りも、悲しみも、欲も──やがては断ち切れる」

「……本当に、そんな日が来るのでしょうか?」

「来るとも。それは、刀で断つのではない。
ただ風のように、正しく、繰り返すのだ」

四 解脱の夜明け

その晩、シュリはひとり海辺に立った。

かつて父に打たれ、母に見捨てられた記憶が波のように胸に押し寄せた。
だが彼は、ただ呼吸を見つめた。怒りが去り、次の怒りがまた訪れても──
そのたび、彼は一つの道を歩んでいた。

「これは…風だ」と彼は呟いた。

夜が明ける頃、彼の胸には、ただ静かな光が宿っていた。

五 師の言葉

朝、ユシャは微笑みながら言った。

「お前の藤が一本、切れたな」

【あとがき】

この物語は、お釈迦さまが説かれた「大舶の譬喩」に基づいて構成されています。
私たちは皆、知らぬ間に煩悩という綱に繋がれた船のような存在です。

けれども、日々の実践──
正しく気づき(四念処)、善を育み(四正勤)、心を統一し(如意足)、
信・精進・定・慧を育て(五根・五力)、
覚りへの七支(覚支)を進み、八正道を歩めば、
その因縁の綱は、風に吹かれて自然と切れていきます。

それが、「因縁の鎖を断ち切る成仏法」です。

 

 

仏舎利宝珠尊 和讃(現代語意訳) 仏舎利の光(ほとけしゃりのひかり) The Light of the Sacred Relic

 

 

仏舎利宝珠尊 和讃(現代語意訳)

仏舎利の光(ほとけしゃりのひかり)
The Light of the Sacred Relic

 

 

 

仏の深い願いは
末法の時代に生きる私たちを救うため
法身が変化し、仏舎利となられた
その霊跡は、世に数多く存在する

その中でも「法身駛都如意宝珠尊」こそ
無限の慈悲をもって私たちを導き、救われる存在
あらゆる悪業を断ち切って
この仏舎利を安置する地には
人々の心は安らかに、
疫病や苦しみ、災いは近づかない

もし真心をこめて礼拝し、供養すれば
仏舎利は、そこにとどまり続けてくださる
ここに祀られた聖なる祠は
仏舎利尊の宝塔であり、
深い慈悲と神秘のはたらきに満ちている

その功徳は計り知れず、
どんな困難も、恐れずに過ごせる
たとえ牛や馬であっても、恩恵を受ける
ゆえに、修行者はこの宝塔を忘れずに供養し
疫病や苦難から守られることを信じよ

この宝塔は、法身如来の現れであり、
まばゆく光り輝き、
あまねく十方世界を照らし出す
その光の中で、微妙な法が説かれ、
迷いの衆生の心に染みわたってゆく

たとえ過去世に
衣もなく貧しさに苦しんでいたとしても
真心をもって宝を祈れば、
三つの宝珠に変化し、
豊かな福徳が授けられる

礼拝を続けるならば、
たとえ瓦や木のかけらであっても、
七宝の輝きへと変じ、
紫磨黄金の光を放つ

光の中に響く声──
それは法身如来の声であり、
すべての願いが成就する
その「声なき声」こそ、最も尊い

罪や悪業に苦しむ人にも、
如来は宝の雨を降らせてくださる
高貴な衣、美しい宝、
その人は日々、富貴な人生を歩むだろう

たとえ重い病や業病に苦しむ者も、
真心をこめて供養すれば、
その日から病は癒えはじめる

供養の徳は数えきれず、
世の人が羨むような富でさえも、
悪い因縁があれば不幸の種となる

家系の因縁を断ち切り、
父母や祖父母、そして子や孫へと
連なる因縁を浄めることで、
病は癒え、天寿をまっとうできる

まずは深く信心を持ち、
何より「解脱」を願うべき
巨万の富も、地位や名声も
すべて苦しみのもと

先祖の業障を除くことが肝心
忘れられた因縁によって
身にふりかかる苦しみもある
その因縁を悔い、清めよ

まずは「事の供養」──
花を手向け、灯をともし、
供養の種をまくことが大切
種をまかずに、実りはない

福徳を得たいと願うなら、
惜しまずに種をまけ
身を惜しまず、日々の供養を尽くせば
仏道はひらかれる

次に「行の供養」──
自分や家族を助けたいと願うなら、
まず他者を救うことが大切
これが因果の大法であり、
釈迦如来の教えそのもの

自己中心では因縁はほどけぬ
人を助ける徳を積み、
仏舎利を供養する者は、
自然と悟りの門に入る

慢心や怒りに惑わされず
苦しむ人々を救う者となれ
それこそが仏舎利供養の真意である

最後に「理の供養」──
三十七道品の教えを広め
真理の灯を世に伝えること
それが理の供養であり、
仏舎利供養の根本

生きた如来の説かれた法は、
すべての世界を救う願いに通じている
その供養の功徳によって
行者は昼夜、諸仏に守られる

如来の加持をうけ、
諸天善神が守りを与え
仏舎利尊の宝塔を拝む者は
その身に福徳が宿る

大いなる慈悲の変化身──
仏舎利尊に帰依し、
尊き道を歩む者は、
因縁を断ち、解脱へと導かれる

仏舎利尊、まことにありがたき存在
仏舎利尊、まことに尊きかな

帰命頂礼 仏舎利尊
この和讃は、
後の世の人々の信仰と解脱のしるべとして
謹んでここに綴るものなり