了解しました。いただいた文章は、かなり「思想書的」「解説的」な語り口になっていますね。これを小説風にするには、師と弟子の対話の場に置き直し、風景や心情を織り込みながら語らせると臨場感が出ます。
試しに、小説風に書き換えてみました。
◆小説風改稿
山寺の一室。
蝋燭の炎が揺らめき、師の顔を陰影で包んでいた。
「これまでの大脳生理学はな、新しい皮質と古い皮質しか見てこなかった」
師は静かに語り始めた。
「だが――人間には、もうひとつの脳がある。二つを統合し、司る最も重要な脳だ。間脳と呼ばれる場所である」
弟子は息を呑んだ。
「間脳……ですか」
「そうだ。生理学はその存在を知っていたが、その働きについてはほとんど語れなかった。しかし、知っていた者がいる。ゴータマ・ブッダ――釈尊だ。釈尊は“成仏法”という修行体系によって、この霊性の場を再開発した。そして古代密教がその系譜を受け継いだ」
師は机上の蝋燭を指先でさすりながら、弟子の眼を見た。
「第三の目という言葉を聞いたことがあるだろう」
「はい……霊的な感覚器官のことだと」
「その通り。第三の目とは、霊的次元の現象を知覚する“もうひとつの眼”だ。そしてその働きを動かす場が――視床下部なのだ。肉眼が脳とつながって世界を見るように、第三の目もまた視床下部と結びついて、霊的世界を見る」
弟子の胸に電流が走った。
師はさらに続ける。
「視床下部がなぜ霊性の場であるか。脳生理学、ホルモン分泌学、酵素薬理学――三つの側面から解き明かせる。そして第三の目と結ばれるとき、人間は霊性を顕現し、ついには神仏へと到達するのだ」
弟子は言葉を失い、ただ耳を傾けた。
「人間は、新皮質という理性の場と、辺縁系という本能の場、その中間に“霊性の脳”を持っていた。本来はそれによって均衡が保たれるはずだった。しかし――この霊性の場は閉ざされてしまった。進化の途中で方向を誤ったのだ」
蝋燭の炎が、師の横顔を赤く照らした。
「ケストラーという思想家は『人類は設計の狂いによって狂気に陥った』と語った。だが私は違うと思う。設計は完全だった。ただ、人類の進化の過程で、霊性の扉が閉じられてしまったのだ。そのために狂気が生まれ、今のような破滅の時代に至ったのだ」
弟子は震える声で尋ねた。
「では……その霊性の部位とは、いったいどこなのですか?」
師は蝋燭の炎を見つめながら、ゆっくり答えた。
「間脳の奥、視床下部。そしてそのすぐそばにある松果腺が、特別なはたらきを持っている」
「松果腺……第三の目の残跡といわれる、あの小さな腺ですか」
「そうだ。しかし、残跡ではない。活用すれば、実際に“見る”ことができる。科学はまだその入口に立ったばかりだが、修行者は太古からそれを知っていた」
師は眼を閉じ、低く言った。
「われわれは二つの肉眼で物質世界を見ている。だが、もう一つの眼――霊性の眼を持っていたのだ。視床下部と松果腺が呼応するとき、その眼は開き、霊的世界を映し出す」
弟子は深く頭を垂れた。
その瞬間、蝋燭の炎が揺れ、まるで師の言葉を証明するかのように、第三の光が彼の胸の奥に点じられた。
👉 この小説風では、師と弟子の対話形式+情景描写を加えて、「思想的解説」をドラマ的に展開させています。
ご希望は、さらに「師の語り」を哲学的に長くして思想書的に近づけますか?
それとも、もっと「弟子の体感(幻視・内面の変化)」を強めて物語化しますか?