無余の光 ― 阿羅漢
音のない 夜の奥で
呼吸さえ 誰のものでもなく
消えていく “在る”の影
ただ静かに ほどけていく
流れに触れ 戻らぬと知り
濁りの川を 渡りはじめる
燃えるものを ひとつずつ見て
炎の奥で 静けさを得る
欲の彼岸を 越えてゆくたび
形あるもの 遠ざかっていく
残るものは 微かな影
気づかぬほどの “ここにいる”
Namosattanan
sanmyaksanmodaktinan
taniyata
on shaley shurei juntei
sowaka
それは声も 持たぬ確信
触れれば消える 最後の核
誰が在ると 言っているのか
問いは深く 底へ沈む
ほどけていく 境界さえも
観るものさえ 見失って
残らぬまま 崩れもせず
すべて最初から 無かったように
Namosattanan
sanmyaksanmodaktinan
taniyata
on shaley shurei juntei
sowaka
何もない それがすべて
生も死も ここにはない
光だけ 残りもせず
ただ在らず 満ちている
終わりさえ 起こらぬまま
成すべきは すでに尽きて
受け取る者 どこにもなく
言葉さえ 空に溶ける
何も持たず 何も起こさず
それでもなお 消えもしない
名も形も 越えたところで




