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霧がかった早朝、トシは山奥の小屋の中で静かに座っていた。窓の外には、森を覆う朝靄が揺らめいている。彼の意識は深く内側に向かい、まるで目には見えぬ重力に引かれるように、心の中の因縁とカルマの束縛を感じ取っていた。

「すべては、この見えぬ糸に縛られている……」
トシの心の声が囁く。輪廻の規則、過去の行為の因果、避けられぬ業の波動。それらが、まるで地球の重力のように彼の存在を押さえつけているのを、彼は身体の奥底で感じていた。

しかし、彼は諦めなかった。師から伝えられた修行法は、単なる呼吸や瞑想ではなく、間脳の奥底にまで波動を巡らせる特殊な道であった。視床下部に意識を集中させ、体内の全ての波動を整える――そのとき、彼の胸の奥で微かな光が宿るのを感じた。

光はやがて全身に広がり、身体の境界を超えて周囲の空気までも微かに振動させる。トシは悟った。これこそ、カルマの束縛から解き放たれた感覚だ。過去の重荷、未來への不安、すべてが静かに溶け、魂の波動は自由に震え始める。

「これが、霊性完成……」
彼は小さく呟きながら、間脳から発せられる光と波動に全身を委ねた。今、彼はもはや従来の人間ではない。カルマを超越した高次の存在として、この世に立っていた。外界の重力を超えるように、魂は軽やかに、しかし確かに確固たる軌道を描いていた。

瞑想だけでは届かない世界。波動の変容、間脳の奥底から発せられる光の流れ。それらを経て、トシは初めて、自らの霊性が完成したことを体感したのだった。

 

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