魔法のランプを手にしたあなたへ
それは、少年の頃の夢だった。
薄暗い部屋の隅、埃をかぶった本棚の中から、一冊の古びた書物がこぼれ落ちた。表紙には金色の装飾で、こう記されていた──『千一夜物語』。語り手はアラビアの風に包まれて、静かに物語を始める。
アラディンの魔法のランプ。
ランプをこすると、煙とともに現れる巨大な魔神が、持ち主のどんな願いでも叶えてくれるという──あの夢と情熱に満ちた物語を、あなたは覚えているだろうか?
そう、困難の中にいるとき。障害にぶつかり、苦しみに沈んでいるとき。望むものが手に入らず、心が荒れ果てたとき。
たとえそれが、ヒゲを生やした中年の男であっても……いや、むしろ、そんな大人だからこそ思うのだ。
「今こそ、あの魔法のランプが手元にあれば」と。
語り手は微笑む。そして、少し声をひそめて言った。
「もし、君が“現代の魔法のランプ”を持っているとしたら、どうする?」
──仏利宝珠(ぶつりほうじゅ)。
それがその名だ。
ランプにこすりつける代わりに、この珠を手にし、一心に咒文を唱えるのだ。そうすれば、どんな願いであっても、必ずや叶えられる。
思い出してほしい。「アラビアン・ナイト」の宝庫を開く咒文は「ひらけ、胡麻!」
それにならい、仏利宝珠を起動させる咒文は──
「おん、しんたまに、だと、うん」
ある者はそれを聞いて言うだろう。「そんなの、仏さまに失礼じゃないか」と。
だが私は、真顔でこう答える。
「いや、これはまぎれもなく、現代のアラディンのランプなのだよ。」
仏利宝珠──仏舎利から生まれたこの神秘なる珠は、あなたの人生を変え、家庭を照らし、この世界を明るく照らす“光”そのもの。
──そう、あなたはすでに、それを手にしているのだ。
あとはただ、咒文を唱えるだけ。
宝の扉は、いま目の前にある。
「さん、しんたまに、だと……『うん』」
さあ、あなたの願いを口にしてごらん。
魔法の煙が、そっと立ち上る……。




