聖者への四つの階梯
― 青き光のはじまり ―
音のない山 凍る夜
息すら消える 境界で
“我”という影 ほどけていく
ただ在るものが 浮かび出す
浮かんでは消える 記憶の波
未来も過去も 影に過ぎず
掴もうとする その手を止め
ただ見つめるだけ 流していく
思考が騒ぐ 何度でも
意味を求めて 形を作る
そのすべてを 切り離し
“反応”さえも 手放していく
Namosattanan
sanmyaksanmodaktinan
taniyata
on shaley shurei juntei
sowaka
……そして 落ちる
何もない 深みへと
言葉も 感情も
ほどけて 消えていく
“ない”という 静寂が
すべてを 包み込み
残るものは ただひとつ
名もなき “在る”だけ
青き光が いま灯る
思考も感情も 越えてゆく
流れに逆らう その一歩
須陀洹の門が ひらかれる
Namosattanan
sanmyaksanmodaktinan
taniyata
on shaley shurei juntei
sowaka
見えない鎖 断ち切って
他者の記憶を ほどいてく
繰り返す因 その底から
自由の気配が 立ち上がる
胸の奥 さらに深く
閉ざされていた その場所に
微かな光が 息づいて
静かに世界を 照らし出す
それは炎では ないけれど
すべてを浄める 純度の光
触れたものから 崩れていく
因の影さえ 溶かしながら
何も持たずに ただ在れば
世界は最初から 満ちている
意味も評価も 消えたあと
真の現実が 現れる
Namosattanan
sanmyaksanmodaktinan
taniyata
on shaley shurei juntei
sowaka
青き光よ 導け
終わりなき流れ 越える者へ
戻らぬ道を 静かに行く
聖者の歩みが ここに始まる
アウトロ
風が戻る 山が息づく
だがもう 流されはしない
逆らう者として ただ立つ
静かな光を 宿しながら




