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脳と心の革命瞑想—————10

HORN

はじめに

こうしわが国で、宗教の世界に大脳生理学とホルモン分泌のメカニズムを、体系的・実践的にとり入れたのは、わたくしをもって嚆矢(はじめて)とする。サイバネティックスの理論も、その通りだ。(注1)

以来、数十年、わたくしはそれを追いつづけてきた。

じよなぜかというと、ブッダ釈尊の修行法が、これら人間生体の機序(はたらき)を基盤としていることに気がついたからである。決して、奇を衒ったわけではない。 しかし、わたくしの著書が発刊された当時、わたくしは、宗教界から異端視され、 わたくしの教団は邪教あつかいされたものである。 いたんし

はんぱくだが、それらのほとんどは、感情的なものであって、理論的に反駁するものは、 一つもなかった。悪意的に私事をあばいて、誹謗・中傷するにすぎなかった。

わたくしの著書はベストセラーになって、世の注目をあつめた。教団の信徒も激

のである。そして、体系的な修行法として完成し、弟子たちにつたえた。

いま、現代人は、ホルモンについても、脳の生理機構についても、精緻な知識を持つに至った。しかし、それらを活用する方法については、古代の聖者たちの智慧にまったく及ばない。いや、無知だといったほうがいいかもしれない。

現代人は、聖者たちの完成したものを、失ってしまったのである。

あたらしいホルモンや、脳の機能がつぎつぎと発見されている。

たとえば、わたくしが、ジョイフル・ホルモンと名づけた「エンドルフィン」である。脳で生産されるモルヒネ様物質とされる。

これが発見されたのは、一九七五年である。いまからわずか二十一年前だ。それ

までは、人類のだれ一人、このホルモンの存在を知るものはなかった。しかし、このホルモンを活用する方法は、千数百年も前に完成されていたのである。このことを、あなたはご存じだろうか?

エンドルフィンは、脳下垂体で生産される。この脳下垂体を刺激して、ホルモン

を分泌させる技法を、古代の聖者たちは完

この部分を、かれらは、Ajñā-cakra とよんで、特殊な瞑想法でこの部位を刺激し、さまざまなホルモンを分泌させて、活用していたのである。

かれらは、ホルモンなどという名称は知らない。エンドルフィンも、エンケファリンも知らない。しかし、かれらは、この部位を特殊な瞑想で刺激すると、くらい愛鬱な気分や悩みが消え、心は喜びでみたされて、いかなる難関でも雄々しく立ち向かう気力が湧き起こってくることを知っていたのである。

これからも、さまざまな脳内物質や生理機構が発見されるだろう。しかし、どんな驚異的発見がなされても、それを活用する術を知らなかったら、なんにもならない。知識は、活用されてこそ、力になるのである。あれこれと理くつをいっていないで、聖者たちが残してくれた道を、黙々と歩むことこそ、賢い生き方というべきではなかろうか。なぜならば、そこには、無限の可能性が秘められているからだ。

(注1) 桐山靖雄『変身の原理』(一九七一年文一出版)

桐山靖雄『密教・超能力の秘密」(一九七二年 平河出版社)

脳と心の革命瞑想—————10

 

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