修法の壇上には、守護仏を祀った宝塔が輝いていた。灯明の光ではない。そこから放たれるのは、金色の大光明――守護仏の霊波である。真言密教ではこれを「如意宝珠の光」と呼ぶ。人の深層意識にまで届き、邪悪な波動を打ち砕く純粋最高の霊波。聖なる振動であった。
私は弟子たちに告げた。
「霊障のホトケをそのままにすれば、いかに努力を重ねても不幸の鎖は断ち切れない。これを消滅させ得るのは、守護仏を本尊とする成仏法しかないのだ。」
弟子たちの目が揃って宝塔に注がれる。光は絶え間なく波を打ち、壇上にいる者の心を透き通らせていく。
私は続けた。
「人を不幸に導く“他の存在”があるならば、必ずそれを救い、解き放つ存在もまたある。それが守護仏であり、宝塔から放たれる聖なる霊波なのだ。」
霊界とは無数の層を持つ世界である。そこはバイブレーションの違いによって幾重にも重なり、無限に広がっている。精妙な振動を放つ高き界層もあれば、粗雑で暗き波動に満ちた低き界層もある。
己の界層より下へは降りることができても、上位へ昇ることはできない。ゆえに、低俗な波動に囚われた存在が自力で高みに至ることはない。
「霊界の住人同士は、異なる振動を持つ限り互いに姿を認めることも、声を交わすこともできぬ。私たちが幽界の霊を直接見ることができないのは、そのためである。」
宝塔の大光明がさらに強く瞬いた。金色の波は、弟子たちの胸奥にまで響き、見えぬ次元の扉をわずかに揺るがしてる、




