薬師如来の像容
薬師如来も、他の如来同様に如来に共通する特徴をもっています。
くるくると巻かれた螺髪や、眉間の間の右巻きの毛である白毫などです。
他の如来と見分けるポイントとして、薬師如来だけの大きな特徴が2つあります。
それが「薬壺(やっこ)」と「七仏薬師」です。
「薬壺」は、薬師如来が左手の中に持っている小さな壺のことをいいます。
医王というだけあって、この壺の中には痛みや苦しみ、障害を取り除いてくれる薬が入っていると伝えられています。
ただし実際のところ、本当に何かが入っているというわけではなく中身は空っぽだと言われています。
もっと言えば、薬師如来とは別で壺を作って手に乗せたという訳ではなく、仏像の手と一体となって作られているため、「壺」という入れ物かと言うと、本当は少し違うのです。
釈迦如来や阿弥陀如来は手に何も持たず印を結んでいるだけでしたので、この薬壺を持っていれば薬師如来であることが分かります。
ただし、平安時代以前の薬師如来は薬壺を持っていないことが多いので、この類ではありません。
次に、「七仏薬師」です。
これは、薬師如来が衆生を救うために姿を変えて現れるという7つの姿を言います。
薬師如来の光背に、姿を変えた6体または7体の小さな化身仏が見られることがあります。
七仏薬師は、7か所のお寺にある薬師如来を言う時にも使いますが、そのお寺についてはこの後ご紹介します。
真言
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薬師如来の真言は、以下の通り。
小咒
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オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ(oṃ huru huru caṇḍāli mātaṅgi svāhā)[注釈 2][注釈 3][4]
※「センダリ」「マトウギ」とは、病気の原因たる病原体や災厄の意味であり、同語で表される被差別階級の意味はここでは有しない。
中咒(台密)
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オン ビセイゼイ ビセイゼイ ビセイジャサンボリギャテイ ソワカ(Oṃ bhaiṣajye bhaiṣajye bhaiṣajyasamudgate svāhā)[注釈 4]
大咒(東密)
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ノウマク バギャバテイ バイセイジャ クロ ベイルリヤ ハラバ アラジャヤ タタギャタヤ アラカテイ サンミャクサンボダヤ タニヤタ オン バイセイゼイ バイセイゼイ マカバイセイジャサンボリギャテイ ソワカ(Namo bhagavate bhaiṣajyaguru vaiḍūryaprabharājāya tathāgatāya arhate samyaksambuddhāya tadyathā oṃ bhaiṣajye bhaiṣajye mahābhaiṣajya-samudgate svāhā)[注釈 5]




