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教えの光、広がる ― 仏教教団の興隆

教えの光、広がる ― 仏教教団の興隆

ブッダが鹿野苑で初めて法を説いてから、季節はいくつも巡った。

旅立った弟子たちは、各地で真理を語り、
村人たちに、商人たちに、武人たちに、そして王族たちに、
「苦しみの原因とその滅びへの道」を伝えた。

一人がまた一人を導き、
またその者がさらに他の者を導いた。

雨季には、旅を一時止め、
森の中や、村の外れの林の中で、
弟子たちは集い、教えを分かち合った。

最初はわずか五人だった教団は、
やがて百人、二百人と膨れ上がっていった。

簡素な僧衣をまとい、鉢を手にして歩く彼らの姿は、
町から町へと続く道に、新たな風景をもたらした。

――

ある朝。
ブッダは、祇園精舎を見下ろす丘に立っていた。

祇園精舎――
富豪・須達多がブッダと弟子たちのために寄進した大伽藍。
壮麗な林苑には、静かな僧房が並び、
そこにはすでに数百の比丘たちが住んでいた。

鳥の声、風のざわめき、遠くから聞こえる読経の声。
すべてが調和し、ひとつの生命のように脈動していた。

その光景を見下ろしながら、
ブッダは静かに微笑んだ。

「この教えは、やがてこの世界に広がるだろう。
そして、数えきれぬ人々の心を照らすだろう。」

だが、ブッダは知っていた。
大きな流れには、必ず試練が訪れることを。

欲望と嫉妬、慢心と疑い――
外からの妨げだけでなく、
内なる乱れが教団を脅かす日も、必ず来る。

それでも、ブッダは迷わなかった。
なぜなら、この道はすでに確かな「真理」の上に築かれていたからだ。

「すべては無常である。
生じたものは、必ず滅びる。」

だからこそ、執着せず、ただ歩み続けるのだ。

その時、ふいに、ひとりの若い僧が丘の上に駆けてきた。

「世尊! ある村の王子たちが、教えに帰依したいと申しております!」

ブッダは頷き、
再び静かに歩き出した。

道は、どこまでも続いていた。
その先に待つ、数えきれぬ人々の「目覚め」のために。

 

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