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文殊の光

文殊の光

山の奥深くにひっそりと佇む古寺。ひんやりとした朝の空気が、静寂の中にわずかに漂う。杉の木々がざわめき、風がそっと境内を撫でていく。

境内の奥、木漏れ日に照らされた文殊菩薩の像の前に、青年は静かに膝を折った。彼の名は真一。長く学びに励んできたが、最近どうしても答えを見つけられず、心が乱れていた。

「智慧とは、どこにあるのか……」

彼は目を閉じ、問いを胸に刻んだ。経典をいくら読んでも、答えは見えない。学びに焦り、苦しみ、まるで霧の中をさまようようだった。

そのときだった。山の風がやさしく頬を撫でた。

ふと、何かが心に閃く。

「智慧は外にはない。己の内にこそあるのだ。」

どこからともなく、その言葉が響いた。まるで文殊菩薩が微笑みながら語りかけているようだった。

彼ははっと目を開けた。風のささやきが、今まで気づかなかった何かを教えてくれたように思えた。

それからの日々、彼の目に映るものは変わっていった。芸術の美しさ、日常の些細な出来事、何気ない会話の中にも深い意味があることに気づいた。学ぶことに焦るのではなく、一つひとつを味わい、受け入れることで智慧は自然と心に宿る。

ある日、寺の鐘が静かに響き渡った。

ふと見ると、同じように迷いを抱えた旅人が文殊菩薩の像の前に佇んでいる。真一は微笑み、そっと語りかけた。

「答えは、君の中

 

文殊の光
Light of Manjushri

静かな山の 風がそよぐ
揺れる木漏れ日 心を照らす
迷いの影に 立ち尽くして
答えを探し 旅をする

智慧は外じゃなく 己の中に
そっと耳を澄ませば 光が見える
文殊の教え 胸に抱いて
歩き出せば 道は開く

 

The silent mountain, the wind softly blows
Dancing sunlight, a heart that glows
Standing still in the shadow of doubt
Seeking answers, wandering about

Wisdom’s not outside, it’s deep within
Listen closely, let the light begin
Holding Manjushri’s teaching near
Step forward, the path is clear

 

 

 

 

 

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