霊性とは、真の知恵を得るための能力である。
人の来たり去ったりを知り、行く先を見通す力。
これこそが、真の進歩と発展の始まりであり、欠けていれば人は霊的に進歩せず、永遠に低い世界にとどまり、時には自らの世界を壊滅させてしまう。
釈尊はこの無知を「無明」と呼んだ。
無明には二つの意味がある。
まったくの無知と、完全な闇。
真実を悟る智慧を持たず、暗闇の中を手探りで歩く状態。
釈尊の叡智は、何十世代もの人間の変遷を見通す力であり、その結果、行為がどのような結果をもたらすかを知ることができる。
その力は瞑想によって開かれ、五つの段階を経て深まる。
第一の段階では心が安定し、第二の段階では心が静かになる。
第三の段階では清浄な想いにみたされ、第四の段階では過去の光景が展開される。
最終的には、宿業から解放され、解脱の境地に達する。
これこそが仏陀の瞑想であり、その体験を通じて、誰もが同じ境地に到達することができるのだ。