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仏教

慈母の微笑み Smile of the Merciful Mother

 

慈母の微笑み
Smile of the Merciful Mother

静かに揺れる 白き衣(ころも)
朝陽に染まる やさしき影
そっと祈るよ 願いをこめて
母なる愛よ 導いて

慈母の微笑み 永遠のぬくもり
苦しみさえ 包む腕の中
山寺に響く 優しい子守唄
あなたとわたしの 命のリズム

やさしき風に抱かれて
ひとりじゃないと知る涙
そばにいてくれるぬくもり
永遠(とわ)に響け 慈母の歌

Gentle robes flutter in the breeze,
Bathed in the golden morning light.
Softly I whisper my earnest prayer,
Guide me with your motherly love.

The merciful mother’s everlasting warmth,
Embracing even the depths of sorrow.
A tender lullaby echoes through the temple,
The rhythm of life, you and I share.

Held within the arms of a gentle breeze,
Tears fall, knowing I’m not alone.
The warmth of love always by my side,
Forever resounding, the mother’s song.

聖観音の祈

 

聖観音の祈り

静寂な山中に佇む古びた堂。その中央には、優しく微笑む聖観音の像が鎮座していた。薄暗い堂内には、かすかな香の匂いが漂い、蝋燭の灯りが静かに揺れている。

その日、一人の旅人が堂を訪れた。疲れ切った足を引きずりながら、彼は観音像の前で膝をついた。

「どうか、私の願いを聞いてください…」

旅人の声は震えていた。彼の顔には深い悲しみが刻まれている。幼い娘が重い病に倒れ、どんな医者も手の施しようがないと言った。頼る者もなく、彼はこの観音堂までたどり着いたのだった。

その時、堂内の灯がふっと揺らいだ。まるで観音が応えるかのように、静かに光が満ちる。

「オン・アロリキヤ・ソワカ…」

旅人は震える声で真言を唱えた。その言葉が堂内に響くたびに、観音像の表情が優しくなるように見えた。

ふと、旅人の目に映ったのは、観音の手に持たれた水瓶と蓮華のつぼみだった。悟りの象徴であるその花が、まるで今にも開こうとしているように感じられた。

旅人は目を閉じ、心から祈った。すると、不思議なことに心が静まり、温かい光に包まれるのを感じた。

やがて彼は立ち上がり、深く一礼すると、堂を後にした。すると、冷たい風の中に、どこか穏やかで優しい気配があった。それはまるで、観音の慈悲が彼を見守っているかのようだった。

家へ戻ると、娘の顔には血色が戻り、安らかに眠っていた。その姿に、旅人は涙を流しながらそっと観音の名を呼んだ。

聖観音は、いつも人々の声を聞き、救いの手を差し伸べているのだ。

 

聖観音の祈り」  Prayer of the Holy Kannon

 

「聖観音の祈り」  Prayer of the Holy Kannon

静かな森の奥 深く響く鐘の音
朽ちた堂に灯る 祈りの淡き光
旅人ひざをつき 涙の声を捧ぐ
願いよ風に乗り 観音のもとへ

オン・アロリキヤ・ソワカ
慈悲の光よ 差し伸べたまえ
咲き誇る蓮の花 迷いを照らす
聖なる愛よ 永久にここに

黄昏に染まる空 祈る声が響けば
優しきその微笑み すべてを包み込む
揺れる水瓶の雫 命を潤して
穏やかな夢の中 奇跡が舞い降りる

オン・アロリキヤ・ソワカ
遥か彼方へ 届く願いよ
暗き道も照らす愛 迷いを消して
聖なる光よ 永久にここに

 

Deep in the silent forest, a distant bell resounds,
A flickering light glows softly in the old, worn shrine.
A weary traveler kneels, with tears upon his face,
Oh, may the wind now carry his prayer to Kannon’s grace.

On Arorikya Sowaka,
Shine your light of mercy, reach out and guide me.
Blooming lotus, pure and bright, lead me through the night,
Holy love, forever stay, here within my heart.

As the twilight paints the sky, a whispered prayer takes flight,
A gentle smile embraces all, in warmth and endless light.
From the pitcher, drops of hope bring life to withered souls,
And in the peaceful dreams of night, a miracle unfolds.

On Arorikya Sowaka,
May my voice be heard, beyond the endless sky.
Even in the darkest path, your love will lead the way,
Holy light, forever shine, here within my heart.

 

光明の誓い  Oath of Light

 

光明の誓い  Oath of Light

 

静寂の寺に 灯る炎よ
揺れる影が 過去を映す
師の言葉が 胸に響けば
闇を祓う 光が満つ

オーン 響け ヴァイローチャナ
不滅の誓い 今ここに
宝珠の輝き 導く未来
光明放ち 照らしゆく

 

In the silent temple, a flame softly glows,
Shadows waver, reflecting the past.
The master’s words echo deep in my heart,
Dispelling the darkness, filling with light.

Om—resound, Vairocana!
An eternal vow, here and now.
The jewel’s radiance guides the future,
Shining bright, lighting the way.

 

光明の誓い

 

光明の誓い

静寂に包まれた寺院の奥、炎の揺らめきが天井に影を踊らせていた。老僧の穏やかな声が堂内に響く。

「オン、アボキャ、ベイロシャナウ、マカボダラ、マニ、ハムドマ、ジンバラ、ハラバリタヤ、ウム……」

深く沈むような響きが、次第に空間を満たしていく。その声を聞きながら、青年僧・蓮真は目を閉じた。彼の心には、遠い日の師の言葉が蘇る。

「この真言を唱えるとき、光は迷える魂を照らし、闇を祓う。ヴァイローチャナの不滅の輝きは、決して消えることはない……」

蓮真は師の教えを胸に刻み、再び口を開く。

「オーン……不空なるヴァイローチャナよ……」

その瞬間、彼の意識は内なる光に包まれた。

偉大なる存在が彼を見下ろしているかのようだった。

「大印を有する者よ……宝珠よ……蓮華よ……」

光の粒子が空間を満たし、蓮真の心は深い静寂へと誘われていく。

「光明を放ち給え……フーン……」

その言葉とともに、彼の瞳は開かれた。そこには、ただ静かな炎の揺らめきがあるだけだった。しかし、彼の心には確かに光が満ちていた。

この光こそが、彼の進むべき道を照らすのだ――。