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仏教

准胝観音(じゅんていかんのん)

准胝観音(じゅんていかんのん)

梵字:ボ

真言:おん しゃれい しゅれい じゅんてい そわか

「准胝(じゅんてい)」の意味は「限りなく清い」という

そして、限りなく仏を誕生させる

准胝観音は千手観音と似ているが胸の前の手は合掌印(がっしょういん)ではなく、説法印(せっぽう

七倶胝仏母──七億の仏を生む母

七倶胝仏母──七億の仏を生む母

はるか昔、時の流れさえ定まらぬ混沌の時代に、一人の女神が誓いを立てた。

「この世の苦しみを救わん……」

彼女の名は七倶胝仏母(しちくていぶつも)

七倶胝──その名に秘められた意味は、計り知れぬ広がりを持つ。倶胝(くてい)とは、古の言葉コーティ(koṭi)を音写したもの。一つが一千万を示し、七倶胝は七千万 × 一千万。すなわち、それは七億という果てなき数を象徴していた。

彼女は仏を生み出す母。**仏母(ぶつも)**と呼ばれ、智慧と慈悲をもって人々を導く存在。彼女の懐から生まれた仏たちは、七億もの光となり、世界の隅々へと旅立った。

苦しみにあえぐ者のもとへ、希望なき者のもとへ。

人々はその名を唱えた。

「オン・シャレイ・シュレイ・ジュンテイ・ソワカ……」

その声は風に乗り、大地に響き、やがて世界を満たしていった。七億の仏たちは今もなお、人々を見守り続けている。

七倶胝仏母──七億の仏を生む母

七倶胝仏母──七億の仏を生む母

 

 

序章──混沌の時代

それは、遥か昔のこと。世界がまだ混沌とし、争いと苦しみに満ちていた時代。戦火は絶えず、人々は飢えと病に苦しみ、希望は薄れゆくばかりだった。

そんなある日、黒雲の立ち込める空が突然裂け、黄金の光が地上を照らした。その光は夜をも昼に変えるほどまばゆく、まるで天空そのものが目を覚ましたかのようだった。

光の中に立つのは、一人の荘厳なる女神──准胝仏母(じゅんていぶつも)

彼女の姿は、現世のものとは思えぬほど神秘的だった。三つの目はすべてを見通し、あらゆる真理を見極める。十八本の腕はまるで蓮の花びらのように優雅に広がり、それぞれの手には法具が握られていた。剣は無明を断ち、蓮華は慈悲を示し、数珠は悟りの道を指し示す。

彼女の足元には、すでに無数の人々が集まっていた。その誰もが、光に導かれるようにひざまずき、彼女の姿を見上げていた。

「この世の苦しみを救わん……」

准胝仏母は静かに誓いを立てた。その声は風となり、大地を包み込むように響いた。そして彼女の身体から七色の光が放たれると、その光の中から次々と仏たちが生まれ始めた。

一つ、二つ、十、百……いや、数えきれぬほどの仏が生まれ、やがてその数は七億にも及んだ。彼らはそれぞれの地へと旅立ち、世界の苦しみを癒し、悟りの道へと導くために広がっていった。

人々はこの奇跡を目の当たりにし、彼女を**七倶胝仏母(しちくていぶつも)**と呼び、深く信仰するようになった。


言葉の力──七億の仏の加護

時は流れ、七倶胝仏母の伝説は語り継がれ、やがてある男の耳にも届いた。

その男は長年、苦しみにあえいでいた。心の闇に囚われ、出口の見えない迷宮をさまよっていた。何をしても満たされず、何を求めても届かない。

だが、ある夜、彼は七倶胝仏母の名を唱えてみた。

「オン・シャレイ・シュレイ・ジュンテイ・ソワカ……」

その瞬間、まるで世界が変わったかのように、彼の体が軽くなり、意識が澄み渡るのを感じた。胸の奥にあった重い鎖が解けるような感覚。まるで七億の仏が彼を導いているかのようだった。

彼は悟った。

──准胝仏母の加護は、真に求める者のそばに必ずあるのだ。

それ以来、この真言は人々の間で広まり、苦しみを乗り越えたい者、安産を願う者、悟りを求める者たちが、この言葉を唱え続けた。

そして今もなお、その響きは世界のどこかで唱えられている。

七倶胝仏母の慈悲の光は、静かに人々を見守り続けているのだ──。

準胝観音

袁黄は、浙江省の嘉善で生まれた男だった。占いに精通した孔先生に「三式」と呼ばれる運命学を学び、その技をもって、彼の未来を言い当てられたとき、袁黄の人生は大きく変わることになる。科挙に合格し、その結果や順位さえも孔先生の予言通りだったことから、彼は運命というものに強く魅了される。さらに、孔先生は彼の生涯をも予言した――袁黄の未来にはそこそこの成功があるが、寿命は53歳まで、結婚するものの子供は授からず、そして薄い徳と少ない福の中で失意のうちにその一生を終えるのだと。

その言葉は、まるで運命の鎖が彼を縛りつけたかのように、重く彼の心にのしかかった。運命から逃れることなどできない。そう考えていた袁黄だったが、ある日、雲谷禅師という一人の禅僧と出会ったことで、彼の人生は再び大きく変わる。

雲谷禅師は袁黄に、ただ宿命に従うだけの生き方を捨てるように説いた。彼は『七佛倶胝佛母心准提陀羅尼法』という呪法を袁黄に授け、その力を借りて人生を変える道を教えた。加えて、善行を積むための『功過格』という戒律に従い、徳を積むことで運命を変えられると伝えた。

袁黄はこの教えに深く感銘を受け、運命を変えるために心を入れ替えた。彼は宿命に縛られた生き方から脱し、善行を積むことを選び、准胝観音への深い信仰を持つようになった。信仰と善行が彼の運命を覆し、53歳を過ぎたとき、彼は「袁了凡」と名を改め、新たな人生を歩み始めたのだった。

さらに出世し、倭寇の討伐に成功した彼は、豊臣秀吉による朝鮮出兵の軍勢を退けるという偉業も成し遂げた。奇跡的に子供にも恵まれ、准胝観音の加護により寿命も延び、彼は74歳まで生きた。その長寿は、単なる偶然ではなかった。准提観音への祈りと善行が彼の未来を変え、彼に新たな生き方を与えたのだ。

運命を超える力を知った袁了凡は、人生の最後まで、深い信仰とともに歩んだ。

運命の鎖  Chains of Fate

運命の鎖  Chains of Fate

荒野に響く風の歌
沈む夕陽が運命を照らす
縛られたこの手の先に
まだ見えぬ未来がある

運命の鎖 断ち切るのさ
決められた道を超えてゆけ
偶然も必然も この胸に抱いて
新たな明日へ走り出す

The song of the wind echoes through the wild
The setting sun illuminates destiny
Bound hands reaching for the unknown
A future yet unseen lies ahead

Chains of fate—we’ll break them apart
Defy the path that’s been laid for us
Chance or fate, we’ll hold them tight
And run toward a brand-new dawn