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仏教

思念による王者の相承

思念による王者の相承

チベット密教のニンマ派では、古くから解脱の完成に三つの方法があると
いている。

一、思念による王者の相承
の「思念による王者の相承」とは、この法身タターガタが、言葉や象徴という媒介なしに、直接相手の心に自分の心を伝達するものである。この場合、 心、というのは単なる思念の心ではなく、パワーを主としたものと思うべきである。これによって、相手はたちどころに仏陀として完成するのである。

これは最高であり、理想的なものであること、もちろんである。「王者の」、という所以である。
二、象徴による持明者の相承ギャル ワ ו ン ペーギュギュリクジンデ rgyal ba dgongs pa’i brgyud pa rig ‘dzin brda’i brgyud pa である。 世界の法の世界において、法の完成者タターガタ(虾米)が常恒に法を説ている

三、耳を通した営業による人の相承gang zag snyan gy

承」である。 以上のすぐれた方法に対し、ふつうの人間は、霊感はなかなか得がたく、また象徴だけでは深い密教の教法を即座に理解することはできない。そこで、ラマが、いろいろな言葉をもちいてくわしく説き明かし、弟子に理解させていく。 いわゆる「口頭伝授」である。これが、三の「耳を通した言葉人こうとうでんじ

 

①の「象徴による持明者の相承」とはどういうものかというと、象徴とは、ある言葉、かたち、音、色などに複雑な思想の内容を圧縮して詰め込んだものをいい、また、持明者(nig’dzin)とは、純粋な心で実相をそのまま見ること真知の世界に到達した者たちのことである。この相承(方法)では、真如の理解を持つ持明者たちは、導師から象徴を示されることで、密教の深奥に到達する教法を授けられるのである。

以上の三つの方法を、わたくしは、つぎのように分類する。

一、思念による王者の相承

二、象徴による持明者の相承 ―新皮質系=マントラ、タントラ、言葉、

間脳系=霊的バイブレーション

音楽、象徴

三、耳を通した言葉による人の相承大脳辺縁系=言葉、マントラ、音楽

 

 

思念による王者の相承

そのしばこれを、練行と訳したい

してこの練行が絶対に必要なのである。

思念による王者の相承

チベット密教のニンマ派では、古くから解脱の完成に三つの方法があると

いている。

一、思念による王者の相承

じみようしゃ二、象徴による持明者の相承ギャル ワ ו ン ペーギュギュリクジンデ rgyal ba dgongs pa’i brgyud pa rig ‘dzin brda’i brgyud pa パ

 

 

 

いる。

である。 世界の法の世界において、法の完成者タターガタ(虾米)が常恒に法を説いて

三、耳を通した営業による人の相承gang zag snyan gy

含宗総本

の「思念による王者の相承」とは、この法身タターガタが、言葉や象徴という媒介なしに、直接相手の心に自分の心を伝達するものである。この場合、 心、というのは単なる思念の心ではなく、パワーを主としたものと思うべきである。これによって、相手はたちどころに仏陀として完成するのである。

これは最高であり、理想的なものであること、もちろんである。「王者の」、という所以である。

①の「象徴による持明者の相承」とはどういうものかというと、象徴とは、ある言葉、かたち、音、色などに複雑な思想の内容を圧縮して詰め込んだものをいい、また、持明者(nig’dzin)とは、純粋な心で実相をそのまま見ることがで

承」である。 以上のすぐれた方法に対し、ふつうの人間は、霊感はなかなか得がたく、また象徴だけでは深い密教の教法を即座に理解することはできない。そこで、ラマが、いろいろな言葉をもちいてくわしく説き明かし、弟子に理解させていく。 いわゆる「口頭伝授」である。これが、三の「耳を通した言葉による人の相こうとうでんじ

しんおうきる真知の世界に到達した者たちのことである。この相承(方法)では、真如の理解を持つ持明者たちは、導師から象徴を示されることで、密教の深奥に到達する教法を授けられるのである。

以上の三つの方法を、わたくしは、つぎのように分類する。

一、思念による王者の相承

二、象徴による持明者の相承 ―新皮質系=マントラ、タントラ、言葉、

間脳系=霊的バイブレーション

音楽、象徴

三、耳を通した言葉による人の相承大脳辺縁系=言葉、マントラ、音楽

第二章 開の開発法

聖観音の祈り Prayer of the Holy Kannon

聖観音の祈り

静寂な山中に佇む古びた堂。その中央には、優しく微笑む聖観音の像が鎮座していた。薄暗い堂内には、かすかな香の匂いが漂い、蝋燭の灯りが静かに揺れている。

その日、一人の旅人が堂を訪れた。疲れ切った足を引きずりながら、彼は観音像の前で膝をついた。

「どうか、私の願いを聞いてください…」

旅人の声は震えていた。彼の顔には深い悲しみが刻まれている。幼い娘が重い病に倒れ、どんな医者も手の施しようがないと言った。頼る者もなく、彼はこの観音堂までたどり着いたのだった。

その時、堂内の灯がふっと揺らいだ。まるで観音が応えるかのように、静かに光が満ちる。

「オン・アロリキヤ・ソワカ…」

旅人は震える声で真言を唱えた。その言葉が堂内に響くたびに、観音像の表情が優しくなるように見えた。

ふと、旅人の目に映ったのは、観音の手に持たれた水瓶と蓮華のつぼみだった。悟りの象徴であるその花が、まるで今にも開こうとしているように感じられた。

旅人は目を閉じ、心から祈った。すると、不思議なことに心が静まり、温かい光に包まれるのを感じた。

やがて彼は立ち上がり、深く一礼すると、堂を後にした。すると、冷たい風の中に、どこか穏やかで優しい気配があった。それはまるで、観音の慈悲が彼を見守っているかのようだった。

家へ戻ると、娘の顔には血色が戻り、安らかに眠っていた。その姿に、旅人は涙を流しながらそっと観音の名を呼んだ。

聖観音は、いつも人々の声を聞き、救いの手を差し伸べているのだ。

Prayer of the Holy Kannon

An old temple standing in the quiet mountains. In the center of the temple, a statue of the Holy Kannon, smiling gently, was enshrined. In the dimly lit temple, a faint smell of incense drifted, and the candlelight flickered quietly.

That day, a traveler visited the temple. Dragging his exhausted feet, he knelt before the Kannon statue.

“Please hear my prayer…”

The traveler’s voice was trembling. Deep sadness was etched on his face. His young daughter had fallen seriously ill, and no doctor could do anything for her. With no one to rely on, he had reached this Kannon temple.

At that moment, the light in the temple flickered. As if Kannon was responding, the temple was filled with quiet light.

“On Aroli Kiya Sowaka…”

The traveler recited the mantra in a trembling voice. Each time the words echoed in the temple, the expression of the Kannon statue seemed to become gentler.

Suddenly, the traveler saw a water pitcher and a lotus bud in Kannon’s hands. It felt as if the flower, a symbol of enlightenment, was about to bloom.

The traveler closed his eyes and prayed from the bottom of his heart. Then, mysteriously, his mind became calm and he felt enveloped in a warm light.

Eventually, he stood up, bowed deeply, and left the hall. Then, in the cold wind, he felt a calm and gentle presence. It was as if Kannon’s mercy was watching over him.

When he returned home, the girl’s face had regained its color and she was sleeping peacefully. Seeing this, the traveler softly called out to Kannon’s name, shedding tears.

The Shokannon is always listening to people’s voices and offering a helping hand.

 

 

慈母の微笑み Smile of the Merciful Mother

 

慈母の微笑み
Smile of the Merciful Mother

静かに揺れる 白き衣(ころも)
朝陽に染まる やさしき影
そっと祈るよ 願いをこめて
母なる愛よ 導いて

慈母の微笑み 永遠のぬくもり
苦しみさえ 包む腕の中
山寺に響く 優しい子守唄
あなたとわたしの 命のリズム

やさしき風に抱かれて
ひとりじゃないと知る涙
そばにいてくれるぬくもり
永遠(とわ)に響け 慈母の歌

Gentle robes flutter in the breeze,
Bathed in the golden morning light.
Softly I whisper my earnest prayer,
Guide me with your motherly love.

The merciful mother’s everlasting warmth,
Embracing even the depths of sorrow.
A tender lullaby echoes through the temple,
The rhythm of life, you and I share.

Held within the arms of a gentle breeze,
Tears fall, knowing I’m not alone.
The warmth of love always by my side,
Forever resounding, the mother’s song.

聖観音の祈

 

聖観音の祈り

静寂な山中に佇む古びた堂。その中央には、優しく微笑む聖観音の像が鎮座していた。薄暗い堂内には、かすかな香の匂いが漂い、蝋燭の灯りが静かに揺れている。

その日、一人の旅人が堂を訪れた。疲れ切った足を引きずりながら、彼は観音像の前で膝をついた。

「どうか、私の願いを聞いてください…」

旅人の声は震えていた。彼の顔には深い悲しみが刻まれている。幼い娘が重い病に倒れ、どんな医者も手の施しようがないと言った。頼る者もなく、彼はこの観音堂までたどり着いたのだった。

その時、堂内の灯がふっと揺らいだ。まるで観音が応えるかのように、静かに光が満ちる。

「オン・アロリキヤ・ソワカ…」

旅人は震える声で真言を唱えた。その言葉が堂内に響くたびに、観音像の表情が優しくなるように見えた。

ふと、旅人の目に映ったのは、観音の手に持たれた水瓶と蓮華のつぼみだった。悟りの象徴であるその花が、まるで今にも開こうとしているように感じられた。

旅人は目を閉じ、心から祈った。すると、不思議なことに心が静まり、温かい光に包まれるのを感じた。

やがて彼は立ち上がり、深く一礼すると、堂を後にした。すると、冷たい風の中に、どこか穏やかで優しい気配があった。それはまるで、観音の慈悲が彼を見守っているかのようだった。

家へ戻ると、娘の顔には血色が戻り、安らかに眠っていた。その姿に、旅人は涙を流しながらそっと観音の名を呼んだ。

聖観音は、いつも人々の声を聞き、救いの手を差し伸べているのだ。