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蓮華王の詩

 

千手千眼真言連作

―― 蓮華王の詩 ――

第一詩
手が先に、声が後に
祈る前に
すでに 触れられていた
名を呼ぶ前に
すでに 見つめられていた
千の手は
助けるために伸びるのではない
忘れさせないために在る
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर
音が 胸の奥でほどけ
言葉より先に 安らぎが起きる

第二詩
千の眼は、裁かない
見ているのに
選ばない
知っているのに
断じない
掌にひらいた眼は
過去を暴
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर善と悪のあいだを
静かに 通り抜ける

第三詩
四十二の腕
一本の手が
世界を変えるのではない
四十二の腕が
同時に伸びるのでもない
ただ
必要な一本だけが
必然の場所に現れる
剣は 怒りを断たず
水は 渇きを責めない
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर

真言は
道具ではなく
到着そのもの

第四詩
餓鬼道にて
満たされぬ口が
世界を飲み込もうとするとき
千手は
与えない
代わりに
手を引く
渇きが
欲ではなく
祈りだったことを
思い出させる
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर

その音は
食物ではなく
方向だった

第五詩
蓮華王
王とは
命じる者ではない
王とは
立っているだけで
争いが 静まる存在
泥を拒まず
香りを誇らず
ただ 咲く
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर

真言が止むとき
世界が 真言になる

第六詩
祈りの誤解
人は 願う
だから 祈ると思っている
だが
祈りとは
思い出すこと
差し出されていた手を
見ていた眼を
ずっと そこにあった慈悲を
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर

唱えるほど
何かを得るのではなく
何も失わなくなる

終詩
千手千眼
千の手は
数ではない
千の眼は
形ではない
それは
逃げ場のない慈悲
逃げなくていい世界を
そっと つくる力
オン・バザラ・タラマ・キリク
On Bazara Tarama Kilik

बाजार तारमा किलिक पर

今日
あなたが 立ち止まった場所にも
その手は
すでに 触れている

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