『奇蹟を観る者 ― 四安那般那念法の扉』
薄明の禅堂に、わずかな蝋燭の灯がゆらめいていた。
青年・凌真(りょうま)は、師から渡された一巻の古びた経典を静かに開く。その表紙には、古代インド語のような筆致でこう書かれていた。
「四安那般那念法」
師は言った。
――これは、ただの呼吸法ではない。仏陀が語らなかった奥義に近い。見よ、ここには仏となる道が隠されている。
経典には、四つの法が記されていた。
勝止息法
奇特止息法
上止息法
無上止息法
その中でも、凌真の眼を釘づけにした言葉があった。
「奇特止息法」
その響きには、どこか異界の風が混じっている。普
凌真はページをめくり、そこに記された一文を目にした。
【奇特】──特に異なっていること。不思議なこと。奇蹟。
「奇蹟…?」
心の奥が、何か古い記憶を呼び覚ますように震えた。
そのとき、師の言葉が脳裏に蘇る。
「奇特止息法とは、顔を起こし、心の奥の宇宙を目覚めさせる。これは、奇蹟の中の奇蹟──大神通力を授ける禅定法である」
「大神通力…?」
凌真はつぶやいた。
その力とは、空を飛び、物質を操ることではない。解説力である、と経典には書かれていた。
解説──物事の因縁を見抜き、その意味を明らかにする力。
それは、自らを変え、世界を変える力。誰かを導く言葉を見出し、無明の迷いに光を与える力。
仏法における最大の奇蹟とは、外に現れる光ではなく、内なる無明を破る言葉の悟りではなかったか。
そして、それを可能にするのが、この四安那般那念法。
その中でも、「奇特止息法」は、まさに「観神足法」と同じ力を内包しているのではないかと、凌真は直感した。
「観神足…心が観じ、神が働く足が、禅定のなかに備わる…」
凌真は膝を正し、呼吸を静かに調えた。
吸う息に勝を、吐く息に止を。
丹田の奥から、何かが揺れ動く。無音のなかに、言葉が生まれ、因縁の糸が静かに解けてゆく。
――これが、仏陀の見た世界なのか。
彼は理解した。
この法は、「七科三十七道品」に加えて、成仏への道を完成させる鍵なのだ。いわば、第八の科目。
それが「四安那般那念法」、すなわち
八科四十一道品
仏陀は、凡夫が仏となる道を開いた。それは、奇蹟ではない。ただし、それを成し遂げる者にだけ現れる奇蹟である。
そのとき、凌真の胸に確かな灯がともった。
――これは、仏と同じ景色を見る者の道である。
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