ヘッド セットにも なる ヘルスケア バンド! ファーウェイ 「TalkBand B6」 全 方位 レポート

新型コロナウィルス感染症のパンデミックによる影響が世界中で続く中、ユーザーの健康をともに見守ってくれるウェアラブルデバイスが人気だ。今回はファーウェイが発売した、アクティビティトラッキングやヘルスケアに活用できる最新のリストバンド型ウェアラブルデバイス「HUAWEI TalkBand B6」をレポートする。
ヘッドセットにもなる本体。バッテリー消費を抑えて長時間駆動を実現
1.53インチの湾曲型カラー有機ELディスプレーを搭載するHUAWEI TalkBand B6(以下、TalkBand B6)は、国内ではビックカメラグループの家電量販店で限定販売される。価格はオープンだが、執筆時点の実売価格は2万1800円前後。価格だけを見ればファーウェイが発売する現行のリストバンド型ウェアラブルデバイスの中ではプレミアムクラスに位置付けられる。

本機の最も大きな特徴は、ベルトから着脱できる本体が片耳タイプのヘッドセットにもなることだ。ペアリングしているスマートフォンに着信した通信を受けて、ベルトから外した本機でHD品質のクリアな音声通話ができる。

低消費電力を特長とするファーウェイのIoT・ウェアラブルデバイス向けSoC「HUAWEI Kirin A1」を載せたことにより、動作全般が機敏なだけでなく、通話機能を備えながら内蔵バッテリーによる長時間連続駆動が可能だ。スペックシートには、連続音声通話が最大約8時間まで対応すると書かれている。
今回筆者は短い時間の音声通話やアクティビティトラッキングを含む、様々な用途に本機を使い倒してみた。バッテリーは、フル充電にした状態から2日程度は優に持ちこたえる。USB-Cケーブルによる急速充電にも対応するので、例えばベッドに入る前にバッテリーが残りわずかであることに気が付いても、10分ほど充電すればひと晩の睡眠トラッキングも不安なく使える。

TalkBand B6はペアリングするスマホと連携して主に「通知の伝達」と「アクティビティトラッキング」、ならびに「音声コミュニケーション」の用途に役立つコンパニオンデバイスだ。本機のハンドリング感は2度に分けて報告したい。初回は「通知の伝達」と「アクティビティトラッキング」をレポートする。

バンドからの着脱もスムーズ
TalkBand B6は質量が28.9g。本体を格納するケースの素材は堅牢なステンレススチール。湾曲ディスプレーの形状に合わせて本体も緩やかにカーブしている。裏側には光学式心拍センサーが直接手首の皮膚に触れるように切り欠きが設けられている。
有機ELディスプレーにタッチするか、または側面のボタンをクリックして本体を操作する。ケースの下側面に設けられた2つのボタンを同時に押し込むとイヤホン機能を持つ本体がケースから外れる。イヤホンの専用シリコンイヤーピースは本体に装着したまま着脱できる。
本体はIP57グレードの防塵・防水対応。手を洗う時に水滴が付いたり、スポーツシーンで汗や雨に濡れても故障の心配はない。ただし、シャワールームや浴室のような高温多湿な環境で使ったり、本体を長時間水に浸すような使い方は避けるようにしたい。


タッチディスプレーとモバイルアプリで快適操作
モバイルアプリはAndroid/iOS対応の「HUAWEI Health」を使う。デバイスの初期ペアリングからバッテリー残量の確認、多彩な機能により記録されたデータの確認、ファームウェア更新など様々な役割を担っている。

文字盤のカスタマイズもHealthアプリ内のマーケットから設定できる。有料・無料、機能性重視のものから、アート系まで様々な文字盤が選べる。
縦長の1.53型有機ELディスプレーは表示エリアが広く、明るい屋外でも画面表示が鮮やかで見やすい。タッチ操作への感度も良好だ。画面の明るさは1〜5段階のマニュアル設定と環境光センサーによる自動切り替えが選べる。

通話の着信、アプリからの通知は画面表示と強弱が選べるバイブレーションが知らせてくれる。振動のレベルは「弱」だと振るえる時間も短いため、どうせ機能をオンにするのであれば「強」で良いと思う。

本機で確認したい通知の内容はHealthアプリから設定する。TalkBand B6の画面をタテ方向にスワイプするとメールのヘッドラインが表示される。メールの本文はスマホに持ち替えないと読めないところはApple Watchと使い勝手が異なる。
メイン画面の隣には通話の着信履歴やアクティビティトラッキングの達成度、心拍数に睡眠履歴のデータなどが配置できる。表示は左右スワイプ操作で切り換える。


機能豊富なワークアウト記録
TalkBand B6は、内蔵する加速度・ジャイロ・光学式心拍センサーにより、多くのアクティビティトラッキングができるウェアラブルデバイスだ。健康管理系のウェアラブルデバイスに不慣れな方も、まずは歩数計として本機を気軽に使い始めてもよいと思う。1時間以上座り続けている場合に通知で知らせてくれる「活動促進通知」も便利。
毎日の歩数、中強度から高強度の活動、活動時間の達成度を3つのサークル形のグラフに記録される。
ワークアウトは屋内外のランニングとウォーキング、屋内サイクリング、エリプティカル、ローイング、自由訓練の8種類を基本メニューとして設けている。画面が大きいので、走りながらでもアクティビティデータを見たり、画面のタップ操作がしやすい。

各ワークアウトを始める前に本体の画面から記録操作をするか、または「運動の設定」を選ぶと自動検出機能を「オン」にできる。先述の種目の中では、サイクリングを除いて自動検出機能によるワークアウトの開始・終了を通知してくれる。通知が届く前から始めていたワークアウトを、翻って記録することはできない。基本的には、都度手動による記録操作を忘れないよう心がけたい。

ワークアウトの記録は、Healthアプリから細かいデータが参照できる。達成した記録は、“メダル”と一緒にアプリに保存されていく。各種ワークアウトを楽しく続けられるように、トレーニングメニューもプリセットされている。

血中酸素レベルや睡眠サイクルの測定にも対応
ヘルスケアデータのトラッキング機能も、驚くほどに充実している。心拍数の記録はアプリの設定から「心拍数の継続的な監視」をオンにすると、デバイスを身に着けている間はユーザーの活動状況に応じた頻度で、心拍数を記録し続ける。心拍数の上昇、低下時にアラートを飛ばす機能もある。ただし本機能を有効にすると、バッテリーの消費が少し速くなるようだ。

TalkBand B6は血中酸素レベル(SpO2)の測定にも対応するウェアラブルデバイスだ。内蔵する心拍センサーにより赤血球のタンパク質に含まれる酸素量を測定する機能だ。TalkBand B6の場合は本体側面のボタンを押すと表示される機能リストから血中酸素が選べる。タップ後に開始する測定を1分程度続けると血中酸素レベルを知らせてくれる。
Apple Watch Series 6が搭載する、血中酸素ウェルネスもよく似た機能だ。TalkBand B6の方が少し測定にかかる時間が長めだが、それぞれのデバイスで何度か試してみても近いデータが測定できた。

アプリのデバイス設定から「ヘルスケア」を選択し、「HUAWEI TruSleep」機能を有効にすると、デバイスを装着したまま眠っている間の睡眠パターンをリアルタイムに解析し、睡眠の深さに分けた細かなクオリティ評価、睡眠障害の診断と改善アドバイスが受けられるようになる。本機能を有効にすると、やはりバッテリーの消費スピードに少し影響が出るようだ。

このほかにも本機を身に着けるユーザーのストレスレベルを常時計測したり、オンデマンドに測定する「ストレステスト」の機能もある。本機能は心拍数の変動による、自律神経の状態を測定する。測定方法については、中国科学院の心理学研究所による認定を受けているという。ユーザーのストレス値をスコアにして可視化してくれるので、仮に高いストレスレベルが検知された場合には、気持ちや体をリラックスさせるように普段のストレスケアにも気を配りたくなってくる。
TalkBand B6はスマホの通知を受けたり、日々の健康管理・増進に役立つベーシックな機能を一通り揃えつつ、血中酸素レベルや睡眠トラッキングなどいまどきの最新ウェアラブルデバイスに求められる機能も一通り揃えた。装着感も快適でスリムなデバイスによくこれほどの機能を詰め込んだものだと感心するばかりだが、そのうえ価格が2万円台前半であればコスパはとても良さそう。在宅ワークの健康管理・維持を強力にサポートしてくれるパートナーになるだろう。
不足に感じる部分があるとすればSuicaなど交通ICカードや電子決済系の機能だが、製品のコンセプトをあえてフィットネス・ヘルスケアに振って、価格に値頃感を出すことに注力したのだと考えれば合点がいく。代わりに本機のユニークな特徴である、音声コミュニケーション端末としての機能もあるわけなのだから。次回は、ヘッドセットとしての使い勝手を詳しくレポートしてみたい。

筆者紹介――山本 敦 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
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