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iPhone XR、「世界で最も売れているスマホ」に。iPhone 8は「日本で最も売れたスマホ」に輝く

2018年末の発売当時は、出足の遅れが懸念されたiPhone XR。しかし2019年第3四半期(7月〜9月)においては「世界市場で最も売れたスマートフォン」になったとの調査結果が発表されています。市場調査会社Counterpoint Researchによると、iPhone XRは同期に3%の世界市場シェアを獲得したとのこと。それまでにも2018年9月から始まる第4四半期(XRの発売は10月で、1ヶ月分のハンデがあった)を除いては、全ての四半期で世界で最も売れたモデルだったと述べられています。

さらにアップルが中国やいくつかの市場でiPhone XRの価格を調整したかいあって、直近の四半期でも引き続き需要が堅調に推移したと分析されています。アップルが恒例としている「高価な最新モデルを発売する一方で、既存モデルを値下げして購買層を広げる」戦略が功を奏したというわけです。

ちなみに2019年第3四半期の全世界ベストセラー端末トップ10は、下記の通りです。

  • iPhone XR
  • Samsung Galaxy A10
  • Samsung Galaxy A50
  • Oppo A9
  • iPhone 11
  • Oppo A5s
  • Samsung Galaxy A20
  • Oppo A5
  • Xiaomi Redmi A7
  • Huawei P30

iPhone 11が5位にランクインしてアップル製品が2台、サムスンのGalaxyシリーズが3台、残りはOppoやXiaomiといった中国ブランドが占めている顔ぶれです。その中でもファーウェイがわずか1機種というところに、米中貿易戦争の余波による「Googleサービスなし」の痛手が窺えます。

サムスンの3機種は、従来はミッドレンジに位置づけられていたGalaxy Aシリーズです。が、Counterpointは新興国向けのJシリーズを廃止し、その代わりにAシリーズを割り当てた――つまりローエンドモデルの価格はそのままに、品質を引き上げたのだと指摘しています。

新たなAシリーズは競争力あるスペックやデザイン、手頃な価格、サムスンの強力なブランド認知(特にミドルレンジにおける)もあり、消費者にとって費用対効果の高い選択肢となり得た。それは全世界での買い換えの傾向とも戦略的に整合しており、(ファーウェイのローエンド端末である)Honorからもある程度のシェアを獲得した。ただし、トップ10にはサムスンのフラッグシップモデルは存在しないーーCounterpointはそう分析しています。

かたや国内スマートフォン市場に関しては、全国の家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」にて、なんとiPhone 8(2017年9月発売)が07年1月の集計開始以来、累計販売台数の第1位となりました。数年にわたり首位を守ってきたiPhone 6(2014年9月発売)を追い抜き、「日本で一番売れたスマホ」になったかたちです。

BCNによれば、これまで首位だったiPhone 6は、iPhoneユーザーの意識が変わり始めた節目のモデルだったとのこと。それ以前はモデルチェンジごとに販売台数が伸び、累計販売台数を更新してきた流れが変わり、6以降は必ずしも最新のiPhoneでなくてもいいとして、旧機種に関心が移ってきたとされています。

2019年の最新モデルiPhone 11は「手頃な価格と高機能」が人気で売れ行きが好調と報じられていましたが、全世界では1年前のiPhone XR、日本国内では顔認証のFace IDなしのクラシックなiPhone 8が強く支持されていたわけです。

どちらも最新モデルに比べてかなり安いですが、最新のiOS 13やアプリが動作するという点では共通しています。2020年のiPhone 12(仮)は5G対応や背面に3Dカメラ搭載など最新の機能と、それに見合った高価格が予想されていますが、最大の壁となるのは消費者の「ほどほどの値段と、ほどほどの機能」というミドルレンジ指向への強まりかもしれません。





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