光明の誓い
静寂に包まれた寺院の奥、炎の揺らめきが天井に影を踊らせていた。老僧の穏やかな声が堂内に響く。
「オン、アボキャ、ベイロシャナウ、マカボダラ、マニ、ハムドマ、ジンバラ、ハラバリタヤ、ウム……」
深く沈むような響きが、次第に空間を満たしていく。その声を聞きながら、青年僧・蓮真は目を閉じた。彼の心には、遠い日の師の言葉が蘇る。
「この真言を唱えるとき、光は迷える魂を照らし、闇を祓う。ヴァイローチャナの不滅の輝きは、決して消えることはない……」
蓮真は師の教えを胸に刻み、再び口を開く。
「オーン……不空なるヴァイローチャナよ……」
その瞬間、彼の意識は内なる光に包まれた。
偉大なる存在が彼を見下ろしているかのようだった。
「大印を有する者よ……宝珠よ……蓮華よ……」
光の粒子が空間を満たし、蓮真の心は深い静寂へと誘われていく。
「光明を放ち給え……フーン……」
その言葉とともに、彼の瞳は開かれた。そこには、ただ静かな炎の揺らめきがあるだけだった。しかし、彼の心には確かに光が満ちていた。
この光こそが、彼の進むべき道を照らすのだ――。




