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マクガバンレポート

マクガバンレポート

事の発端は、1977年のマクガバンレポートにあると言います。当時のフォード大統領は、ある時、疑問を持ちました。
「アメリカは医学が進歩している国であり、医療に莫大なお金をかけている。にも拘らず、こんなにガンや心臓病、生活習慣病、糖尿病が増加の一途を辿っているのはなぜだろう? 何かが間違っているのではないか?」
そして大統領は特別委員会を設置し、あらゆる分野の専門家を集結し、国家的な調査プロジェクトを始動させたのです。その委員会の委員長がマクガバン上院議員でした。
そして、19世紀以降のアメリカの病気の変化と食生活の変化を歴史的に追求したり、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、中近東でも同じ調査を行い、150年前には伝染病で死亡する人はいても、ガンや心臓病、脳卒中などの病気が皆無だったことを発見しました。発展途上国では、今もそうした病気が少ないこともわかりました。
そして、そこに共通するのは、やはり食生活の違いだ、ということにたどり着くのです。
特別委員会は、国家プロジェクトとして、世界中の国々を地域別、人種別などに細かく分けて食生活と病気、健康状態との相関関係を専門的に分析しました。各国の医師、生物学者、栄養学者など3000人を超える人々がこの調査に加わり、2年の歳月をかけてようやく完成したのがマクガバンレポートです。これは5000ページにもおよぶ膨大な内容なのですが、要約すると……

●ガン、心臓病、糖尿病などの原因は現代の食事にある。
●現代の医師は栄養素の知識をまったく持っていない、このために病気が治らないのだ。
現在は薬に頼った医学だが、病気を治す根本は薬ではなく自然治癒力。それを高めるのに最も大切なのは食べ物である。
●これまでは病原菌退治中心の医学だったため、栄養コースを必須にしている医大はわずか4%である。医師の再教育が必要だ。

アメリカが国家プロジェクトで調べ上げたマクガバンレポートには、「現在の我々の食事は不自然で、まったくひどいものである。この食事がガン、心臓病、糖尿病などの現代病を産んでいる」とあります。
この現代のひどい食事とは、高脂肪、高カロリーの動物性たんぱく質に偏った食事ということです。そして「世界に1箇所だけ理想的な食生活を送っている国がある。私達はその国の食生活を見習うべきだ」とも書いてあります。
この国はどこかと言うと、なんと他ならぬ日本なのです。しかも現代ではなく、300年前の元禄時代の日本だそうです。
これが具体的にどういう食事かと言うと、精白しない穀類を主食に、季節の野菜や海草や小魚という内容です。動物性の脂肪、精製加工した糖分を減らし、こういう食事をすることが大切だとレポートされています。
皮肉なことに当の日本では、食生活がどんどん欧米化してしまっています。日本の栄養学もいまだにカロリー計算ばかりで、古い栄養学から抜け出せていません。
医学会でも、日本では今も食事療法や栄養学は重視されていません。栄養学が必須科目な医大は片手で数えるほどしかないそうです。
退院する時お医者さんに何か食事で気をつけることはないですか?と聞いても「バランスよく食べて、体力をつけて下さい」としか言われない事が多いですよね。
それもそのはず、お医者さんは栄養学を知らないのです。大学でもほとんど習っていない方が大半なのです。

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