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魔法の調味料は「かえし」から作ってみよう
私たちが日々食べる食品に「どれだけの食品添加物が使われているか」、そして「それがいかに日本の食文化を侵食しているか」について訴えた『食品の裏側』が70万部のベストセラーになってから15年、各地で講演会をするたびに何百回、何千回と聞かれた、「では、何を食べればいいのですか」という質問にお答えする形で生まれたのが、「安部ごはん」です。
その最大の特徴は、「かえし」「みりん酒」「甘酢」「甘みそ」「たまねぎ酢」という5つの「魔法の調味料」にあります。
どれも家にある調味料で簡単に作れるものばかりですが、この5つさえ用意すれば、誰でも驚くほど「簡単に」「時短で」「失敗せずに」おいしい和食が作れるのです。
5つの「魔法の調味料」はどれもおすすめですが、もしまず1つだけ作ってみるなら、「かえし」をおすすめしています。「かえし」を用意するだけでも、20品以上の和食ごはんが、簡単に作れるだけでなく、これが「和の味付けのベース」になるからです。
「かえし」は、常備しておけば、驚くほど「時短」かつ「簡単」に、和食の味が決まります。ここでは「かえし」で作れる「肉料理」「魚料理」「野菜料理」の一部を紹介しながら、なぜ「かえし」なら失敗しにくいのか、なぜ「料理上手」への近道なのか、その理由も解説します。
「料理が苦手な人」に共通する点の1つですが、往々にして「いろいろな調味料」を加えていく過程で、味がぐちゃぐちゃになってしまい、おいしくなくなってしまうことがあります。
たとえば、煮物でも煮付けでも、ゼロから作るとなると「水、だし、砂糖、みりん……」などと足していくわけですよね。でも、「料理が得意でない人」ほど、その過程で味がブレていき、失敗してしまうのです。
しかし、あらかじめ「しょうゆ+砂糖」で作る「かえし」さえ用意しておけば、それが「味のベース」になり、失敗しにくくなります。
あとは個人の好みで、料理に「甘さ」がほしければみりんを足したり、たとえば「ブリの照り焼き」で辛味がほしければ大根おろしを足すなど、アレンジもしやすくなります。
「『かえし』なんか作らずに、しょうゆと砂糖を、その都度入れたらいいのでは?」という人もいますが、それだと手間がかかるうえに、失敗したり味がブレたりする確率が高くなります。
また、「かえし」を作るときに、しょうゆと砂糖を混ぜ合わせ、寝かせる間に、「味の化学変化」が起き、単に「甘辛い」だけじゃない、「深みとコク」が出ます。だから「かえし」を使えば、失敗しにくく、味が決まり、おいしい料理ができやすいのです。
しょうが焼き」も味が決まる
では、「かえし」を使えば、どんな料理が作れるのか。まずは、好きな人も多い「肉料理」から2つ紹介します。
「肉料理」の中でも人気のある「しょうが焼き」。「しょうが焼き」を作るときはタレの準備が面倒なので、つい市販のタレなどを使いがちな人もいるかもしれません。
しかし、私が考案した「絶対失敗しない豚肉しょうが焼き」では、「かえし」だけで十分、本格的な味になります。
わざわざ、その場で、みりん、砂糖などを用意する必要がありませんし、かえしの「ほのかな甘み」が加わることで、味が決まり、「おいしい」と感じやすい味になります。
しかも、肉と野菜を炒めたあと、最後に「かえし」を絡めるだけでいいので、「漬け込む」作業も必要ありません。生ショウガをすっても調理時間10分ほどでできる「時短メニュー」で、いつもの定番メニューがさらにおいしく、簡単にできます。
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また、「かえし」を使えば、専門店の味の再現も可能です。
私が考案した「ガチで食べたい人の専門店のチキンバー」は、「手羽中」に、「かえし」「油」、そして「白コショウ」と「白炒りごま」を用意するだけ。これだけで、簡単に作れます。
また、お刺身に応用もできます。
たとえば、マグロを「かえし」に漬け込むことで、簡単に「づけ丼」ができ、余った刺し身を「2度」楽しめます。
「寿司よりうまい!マグロづけ丼」なら、安価なマグロでも十分おいしく高級感あるぜいたく丼ができます。これも、マグロを「かえし」と酒に漬けるだけ。それだけで、10分で作れるには十分の本格的な味になります。
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このマグロを鯛に変えれば、「鯛茶漬け」も簡単にできます。
しかも、「2度目のごちそう 鯛茶漬け」の鯛は、冷凍で1カ月保存可能です。まとめて作って冷凍保存しておけば、食べたいときにささっと出して食べることもできて、便利です。
「和だし」を使えば、さらに味に深みが出る
もう1つ、「野菜料理」の「おひたし」にも「かえし」はとてもよく合います。
チンゲン菜、ほうれん草、春菊などの青菜と「かえし」で作る「だししみしみおひたし」は、一見地味な「おひたし」も、奥深い味になります。
「おひたし」には砂糖を使わないレシピも多くありますが、そこに「かえし」のほんの少しの甘みが加わることで、より多くの人が「おいしい」と感じる味になります。




