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プレ・シンギュラリティ(前特異点、社会的特異点)

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プレ・シンギュラリティ(前特異点、社会的特異点)

PEZY Computingを起業し、ノイマン型の次世代スーパーコンピュータや、汎用人工知能(AGI)に向けて最適化された非ノイマン型のニューロ・シナプティック・プロセッシング・ユニット(NSPU)に関する研究開発を行っている齊藤元章は、2014年に発売された自身初の著書「エクサスケールの衝撃」において、1ペタフロップスの性能を持つスーパーコンピュータ「京」の100倍程度の性能(1エクサフロップス)を持つ次世代スーパーコンピュータの実用化と普及により、2025年までにもプレ・シンギュラリティ(社会的特異点)が到来するとの主張を行っている。プレ・シンギュラリティが到来すると、GNR革命が開始され、肉体と技術の融合が始まり、現実を超える体験を提供するVRが実現され、核融合炉の実現により無尽蔵のエネルギーが入手可能になり、衣食住が無償で手に入り、不老不死も実現可能になるとされる。その影響は早ければ2020年から市場に影響してくるようになるという

現実の動向は予測以上に急速である。2014年に、ロッキードマーチン社の研究チームであるスカンクワークスは、超小型の実用的な核融合炉を10年後(2024年)までに実現すると発表している。テスラモーターズCEOのイーロン・マスクは、2017年に人間の脳と人工知能を接続するインターフェースを研究開発する「ニューラリンク」と言うスタートアップを起業していたことを公表した。2017年の日本の産業界では、プレ・シンギュラリティ以降は機械のみが経営を遂行する純粋機械化経済に移行する(第4次産業革命の到来)として、具体的な施策が行われ始めている。斎藤元章自身は、2014年時点ではPEZY Computingが推進する開発プロジェクトがプレ・シンギュラリティを実現すると考えていたが、その後の予想以上に急速な人工知能研究の進捗を目の当たりにし、2016年をプレ・シンギュラリティ元年と考えるにまで至っている

齊藤元章は、プレ・シンギュラリティが到来すると、それ以前の常識では到底受け止めきれないような多数の異才・奇才・天才の出現により、想像を絶する程に高度な人類文明を築き上げることになると予測している。例えば、プレ・シンギュラリティが到来して、人類が生きるための労働から解放された結果、長い余剰時間を活用し、人類全体として創作活動に従事し始めると予測している。その結果として、各個人が創作で獲得した知識はネット上に集合知として蓄積され、その集合知の全てが各個人にフィードバックされ続けることで、現在の我々が「芸術」と呼ぶ次元を軽々と飛び越えた、はるかに芸術的で独創的な何かや、新しい価値観を創出する可能性も高いだろうと予測している。また、人類文明が直面する問題に関しても、数多くの突き抜けた才能が、プレ・シンギュラリティ以前とは比較にならないほど高度なテクノロジーと集合知を駆使して、解決策を示すことになると予測している。

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