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相応品・七宝経・一
中阿含経・王相応品・七宝経・一』(以下『七宝経』)を講義します。これはお釈迦さまが、 成仏法七科三十七道品の中の七覚支法について説かれているお経です。
わたくしはお釈迦さまの教法を世の中に出すこと、なかでも成仏法・七科三十七道品を世に広 めることを誓願に掲げて、活動を展開しております。 これは、現代には成仏法が絶対に必要不可 欠だからです。
それでは「七宝経』を読んでみましょう。
我聞如是。一時仏遊舎衛国。在勝林 給孤独園。爾時世尊告諸比丘。若転 輪王出於世時。当知便有七宝出世。 何為七輪宝象宝馬宝珠宝女宝居 宝主兵臣宝。 是謂為七。若転輪王 出於世時。当知有此七宝出世。
現代語訳
解説
七宝が聞きこと是の如し。一時、仏舎衛国に遊び勝林
とき独園に在しぬ。雨の時世尊 諸比丘に告げたまわ
てんりんおうよ
「若し転輪王世に出ずる時、当に知るべし、彼らせ 有りて世に出ず。云何が七と為す。 輪宝・象宝・馬
しゅう にょほう こじ ほう しゅひょうしんぼう
りんぼう ぞうほう
安堂・居士蜜・主兵臣、是れを請いて七
と為す。 若し転輪王世に出ずる時、当に知るべし、此の 七宝有りて世に出ず」
おんしょうじや
このように私は聞きました。 仏さまがコーサラ国に遊行され、祇園精舎(勝林給孤独園)にご 滞在の時のことです。 ある日、世尊はもろもろの比丘たちに告げられました。
「転輪王がこの世に出現する時には、 七宝がこの世に出現します。 七宝とはなんでしょうか? それは、 輪宝・象宝・馬宝珠宝・女宝・居士宝・主兵臣宝という、七つの宝です。 転輪王が この世に出現する時には、この七宝が出現するのです」
この『仏陀の真実の教えを説く』の上巻でも説明しましたが、舎衛国とは当時のインドの大国 の一つであるコーサラ国です(同書二六五頁参照)。 勝林給孤独園とは祇園精舎のことで、祇樹給 孤独園ともいいます。 この祇園精舎で、お釈迦さまは弟子の比丘たちを集めて説法をされました。 お釈迦さまは最初に、転輪王がこの世に出現される時には、七つの宝がこの世に出現されるの だ、とお説きになられました。 七つの宝とは、輪宝・象宝・馬宝・珠宝・女宝・居士宝・主兵臣 宝のことです。
転輪王とは、どのような王さまでしょうか?
これは武力を用いず、正義と法によって世界を統一支配して、立派な世界を建設するという、 インドの伝説的な帝王の理想像です。 武力や軍事力によるのではなく、正義と法によって世界を
統一するわけです。 したがって当然のことながら、転輪王は立派な世界を建設します。インドに はそのような帝王の理想像が、 伝説として存在していました。
その転輪王は、天から七つの宝を感得するといわれております。 これが七宝です。
こんゃん
七宝の第一は輪宝です。 輪宝とは、金でできた車輪=金輪です。金輪以外にも、銀輪・銅輪・ 鉄輪の場合がありますが、それは時代によって違うようです。 転輪王の現われる時代によって、 銀輪の場合もあれば、銅輪の場合もあるし、また鉄輪の場合もありますが、おおよそは天から金 輪を授けられるとされております。いずれにしても輪宝とは神聖な車輪で、たとえるならば一種 の戦車です。 その戦車がひとりでに動いて転輪王の軍勢を先導し、世界中の悪い軍隊を残らず退 治してしまう。あらゆるものを破砕、降伏せしめる。抵抗するところの悪い軍隊や国王を、全部 この金輪が打ち砕いてしまうのです。そして転輪王の一行は、そのあとを堂々と歩いて行って、 正義と法を説いて世界を治めるわけです。
は さいごうく
第二の象宝とは、すぐれた象のことです。体も大きく、力も強く、しかも頭がすぐれてよい象 です。
第三の馬宝とは、乗馬用のすぐれた馬です。
第四の珠宝とは、如意宝珠のことです。
と答えました。
- 中阿含経・七宝
第五の女宝は王女宝ともいいます。これは一人という説もありますし、複数の場合もあるよ うですが、いずれにしても転輪王に仕えて、いろいろと内助の功を現わすとされている、 容色麗 しく、また才知のすぐれた女性です。 これが女宝です。
第六の居士宝とは、すぐれた大臣たちのことです。政府を組織すると、いろいろな職務を任せ
大臣が必要です。 転輪王のまわりはすぐれた大臣ばかりで、賄賂を受けとるような、醜聞にま みれる閣僚・官吏は一人もいません。
第七の主兵臣宝とは、すぐれた将軍たちのことです。
転輪王はこの七つの宝を手に入れて、世界を統一し、平和なよい世界を生み出すとされていま す。インドにはバラモン教の時代から、いつの世にか転輪王が出現して、よい世界をつくり出す という伝説があり、今もそれは続いております。
じつをいいますと、ほかならぬお釈迦さまご自身が、転輪王になるといわれたお方でした。 『小部経典・本生「経』(漢訳では、『長”阿含経・大本経』参照)によると、シッダッタ (悉達多、お釈 迦さまのお名前) 太子がマーヤー(摩耶) 王妃のお腹に宿られた時、白い象がお腹の中に入るとい う不思議な夢をご覧になったとされております。 それでマーヤー王妃は、スッドーダナ王(津飯 夢のことを話されました。 スッドーダナ王は心配になって、六十四人の名高いバラモンを
呼び寄せて、夢の内容を占わせたところ、そのバラモンたちは、
お腹に宿られたのは王子です。 王女ではありません。 この王子が在家のままでおられるならば、 転輪王となられるでありましょう。 もしも出家されるならば、世の苦厄を除く仏陀となられるで ありましょう」
さらにご誕生の直後に、それらのバラモンの中から、とくに観相に抜きん出た者を八人選んで 断させたところ、八人中七人が、やはり、
「この王子が在家のままでおられるならば、転輪王となられるでありましょう。 もしも出家され
阿含 阿含経・三供品
聞如是一時仏在舎衛国樹給孤独 園爾時世尊阿難。有三善根。 不 可窮尽。 至涅槃界。 何為三所 謂於如来所而種功德。此善根不可窮 尽於正法 而種功徳。 此善根不可 尽於聖衆而種功徳。 此善根不可 窮尽是謂阿難。此三善根不可窮尽 得至涅槃界。是故阿難。当求方便獲 此不可窮尽之福。如是阿難。当作是 学爾時阿難関仏所説。 喜奉行
聞くことの歌 舎衛国祇給孤独園に在 しきの時世尊、阿難に告げたまわく、「三善根(三 福道)有り、窮尽す可からずして、漸く涅槃界に至る。
何が三とすや。所謂如来の所に於て功徳を使う。 此 善 善根尽す可からず。 聖に於て功徳を種う。此の善此の す可からず。正法に於て功徳を種う。
尽す可からず。 是れを阿難、此の三善根は窮尽す可 からず、涅槃界に至ることを得と謂うなり。是故に 難当に方便を求めて、此の窮す可からずの福を獲べ 是の如く阿難当に是の学を作すべし」と。雨の時 阿難、仏の所説を聞きて喜奉行しぬ。
このように聞きました。仏さまがコーサラ国の祇園精舎にご滞在の時のことです。ある日、世尊は、阿難にこのようにお告げになられました。
「三善根(三福道)というものがありますが、その功徳は無限であり、涅槃界に至ることができ るものです。 なにをもって三つの善根 (福)とするのでしょうか。 (第一に) いわゆる如来の所に おいて功徳を種える、この善根(福)の功徳は無限です。 (第二に) 正法において功徳を種える、 この根(福)の功徳は無限です。(第三に) 聖衆において功徳を種える、この善根 (福)の功徳 は無限です。 阿難よ、この三善根(三福道)の功徳は無限であり、涅槃界に入ることができるの です。したがって阿難よ、三善根(三福道)を修行して、この無限の福を得なさい。このように 阿難よ、この三善根 (三福道)を学びなさい」
この教えを受けて、阿難は心より喜び、修行に励みました。
冒頭でも触れたように、 阿含宗では三善根を三福道と呼んでいます。このことについて説明し
『仏教語大辞典』(中村元著、東京書籍)で「三善根」を引くと、
【三善根】さんぜんごん 無善根・無瞋善根・無癡善根の三根。 一切の善法がこの三つか ら生まれるからである。 それらは具体的には施・・慧となって現われる。 三毒の対
と書かれています。 しかし、この「三供養品」に説かれる三善根は、その内容がまったく異な ります。それなのに、これを三善根という名称のままで弟子たちに教えるのは、非常な誤解を生 むもとだとわたくしは考えました。
それでは、この修行法は、どのように呼ぶべきなのでしょうか?
「此の窮尽す可からざるの福を獲べし」
とあるように、この修行法は無尽蔵の福を得る三つの道です。 したがって、わたくしはこれを 「三福道」と命名しました。 この名称ならば無貪善根・無瞋善根・無癡善根の三善根と混同する ことはありません。
そこで、阿含宗では、三善根を「三福道」と変えて読誦しているのです。
さて、右の経文を一読すれば、涅槃界に至るためには三善根 (三福道)が必要なのだ、という ことをお釈迦さまが説かれているのが分かると思います。
涅槃界とはなんでしょうか?
阿含経・三供品
普通は涅槃の境地境界の意味で使われます(ただし本経では違う意味を持っておりますが、それ については後述します)。 『五戒品』 でも触れたように(本書三七頁参照)、涅槃とはサンスクリット 語でニルヴァーナといいますが、生死を超越した境界、完全解脱の境地です。 完全解脱とは業と 因縁から完全に解放された状態です。
めんね てんしよう
わたくしたちは業と因縁の塊です。 業と因縁によって輪廻転生を続けています。 輪廻転生とは 生死の流転がやまず、無限に生死の流転を繰り返すことです。まるで車の輪が廻るように絶え
〇九三
宝生如来
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宝生如来
財宝を生み出し人々に福徳を授ける仏
宝生如来(ほうしょうにょらい)とは?
語源は「宝よりうまれたもの」を意味し、財宝を生み出し人々に福徳を授けるといわれています。一切の垣根を取り払い、あらゆる全ての現象・事物を平等に観るという意味で「平等性智(びょうどうしょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。

薬師如来
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宝生如来
財宝を生み出し人々に福徳を授ける仏
宝生如来(ほうしょうにょらい)とは?
語源は「宝よりうまれたもの」を意味し、財宝を生み出し人々に福徳を授けるといわれています。一切の垣根を取り払い、あらゆる全ての現象・事物を平等に観るという意味で「平等性智(びょうどうしょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。
密教における大日如来の5つの智慧を表す五智如来の一尊です。
ご利益
病気治癒、無病息災、滅罪の功徳があるとされています。
宝生如来(ほうしょうにょらい)の像容
左手は衣服の端を握り、右手は手の掌を前に向けて下げる与願印(よがんいん)を結んでいます。願いを聞き入れ、望むものを与えようとする身振りを表しています。宝生如来の単独の造像はほとんどありません。
有名寺院と像
・京都府:東寺
・奈良県:唐招提寺
・大阪府:歓心寺
宝生如来(ほうしょうにょらい)の真言
オン・アラタンノウ・サンバンバ・タラク
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