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健康 ビタミンB群

ビタミンB群は、体内で日々起こっているさまざまな細胞化学反応に欠かせません。この一連のビタミンは多数の細胞機能を助けるため、欠乏を予防することが健康維持の鍵となります。この記事では、まずビタミンB群の働きをご紹介したのち、マルチビタミンのビタミンB複合体を補給すべきかどうかについて解説します。
ビタミンB群
ビタミンは、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2種類に大別されます。脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすく、その名が示すように通常は脂肪となります。一方、水溶性ビタミンは体内に入ると水に溶け、腎臓で濾過されて尿中に排泄されるため、蓄積されにくいのが特徴です。食事で摂取すると効果的な水溶性ビタミンB群には、以下のようなものがあります。
- ビタミンB1(チアミン)
- ビタミンB2(リボフラビン)
- ビタミンB3(ナイアシン)
- ビタミンB5(パントテン酸)
- ビタミンB6(ピリドキシン)
- ビタミンB7(ビオチン)
- ビタミンB9(葉酸)
- ビタミンB12(コバラミン)
一般に、複数のメーカーが製造する水溶性ビタミンのみのマルチビタミンはビタミンB複合体と呼ばれ、上記8種類の水溶性ビタミンB群がすべて含まれています。中には、同じく水溶性ビタミンであるビタミンCを含む製品もあります。米国食品医薬品局(FDA)の規定に従って、各ビタミンが1日の推奨摂取量の100%以上含まれるマルチビタミンは「高力価」と表示されることがあります。他の栄養素を含む製品でも、高力価のビタミンまたはミネラルと表示される場合もあります。
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB1、別名チアミンは、摂取された食物を体内でエネルギーに変えやすくし、成長・発達および多くの細胞機能に重要なビタミンです。大半の成人は1日1.1~1.2mgのチアミンを必要とします。このビタミンは、全粒穀物、栄養強化パン、シリアル、パスタ、米に含まれており、肉、魚、豆類、ナッツなどからも摂取できます。
多くの食品がこのビタミンBで栄養強化されているため、ほとんどの方は食事でチアミンを十分に摂取していますが、胃腸や内分泌系に影響を及ぼす慢性疾患の患者や、高血圧の治療に利尿薬を服用している方はチアミン欠乏のリスクが高くなります。ビタミン欠乏症の症状が出るほどであれば、チアミンが著しく欠乏しているはずです。そのような症状は深刻なもので、筋力低下、反射神経低下、脚気などがその代表例です。心血管症状を引き起こすこの欠乏症は、かつて穀物がビタミンB群で強化されていなかった時代によく見られたものです。
その他にも、チアミン欠乏の原因としてアルコールの過剰摂取が挙げられるでしょう。というのも、チアミンは体内でのアルコール代謝に不可欠であることから、アルコールを摂りすぎると不足するためです。アルコールの1日の摂取量について、米国疾病対策予防センター(CDC)では、女性はグラス1杯以下、男性は2杯以下に抑えることを推奨しています。
ビタミンB2(リボフラビン)
リボフラビンも、食物を体に必要なエネルギーに変えたり、細胞の働きを助ける重要なビタミンです。ほとんどの成人が1日1.1~1.3mgを必要とするリボフラビンは、卵、肉、牛乳、葉物野菜、 栄養強化シリアル、パン、穀物製品などの食品に含まれ ています。リボフラビンの摂取量が不足すると最初に影響を受ける臓器系は皮膚であり、口角炎をはじめ、唇の腫れやひび割れ、抜け毛を招くこともあります。リボフラビン欠乏が長期間続くと赤血球の量が減り、脱力感や倦怠感といった貧血の症状が現れがちです。
リボフラビンは、頭痛などの慢性疾患に優れた効果があることがわかっています。Neurology誌に掲載された1998年の臨床試験では、1日400mgという高用量のリボフラビンを用いた2件の対照試験(実薬または実際のサプリメントとプラセボを比較検討する試験)で、リボフラビン摂取群の片頭痛の頻度と頭痛日数がプラセボ群よりも少なかったことが示されています。なお、頭痛や片頭痛などの慢性疾患がある方はかかりつけ医に相談し、リボフラビンの補給が頭痛予防に適切かどうかを判断してもらい、推奨に従って摂取しましょう。
ビタミンB3(ナイアシン)
ナイアシンも食物のエネルギー変換に関与する多数の細胞経路に不可欠なビタミンBであり、体内でトリプトファンというアミノ酸から作られます。ナイアシンの推奨摂取量は、成人で1日14~16mgです。このビタミンBを多く含む食品には、赤身肉、ナッツ類、豆類、穀物の他、栄養強化食品などがあります。
これまで、高用量のナイアシンが研究対象となっており、善玉コレステロールを上昇させ、悪玉コレステロールを低下させることが明らかになっています。これは、さらにAIM-HIGH試験とHPS2 THRIVE試験という2件の大規模試験で研究されましたが、ばらつきのある結果となりました。このことから、高脂血症(血液中の脂質が増えすぎる状態で、最近では高コレステロール血症と合わせて脂質異常症と呼ばれることが多い)などの症状にナイアシンを処方する医師は少ないかもしれませんが、他の心血管疾患を発症する前に善玉コレステロールを上昇させるのに役立つ可能性があります。
ビタミンB5(パントテン酸)
他のビタミンB群と同様に、パントテン酸も食物を体の燃料に変える働きがありますが、体が必要とするホルモンを作るの上でも重要なビタミンです。パントテン酸の必要摂取量は成人で1日5mgです。このビタミンBは、肉類、卵、牛乳、栄養強化シリアル、野菜の他、キノコ類、アボカド、ピーナッツ、ひよこ豆など多くの食品に含まれているため、欠乏する例は稀です。
ビタミンB6(ピリドキシン)
ピリドキシンは体内の100種類以上の反応に必要であることからもわかるように、人体には特に重要なビタミンです。1日の必要摂取量が1.2~1.7mgであるビタミンB6は、動物性食品をはじめ、ジャガイモなどのでんぷん質野菜や、非柑橘系果物に含まれています。高用量のビタミンB6摂取が記憶力の向上につながるかどうかについて、重要な研究が行われています。一方、米国産科婦人科学会は、妊娠中に重いつわりがある女性にビタミンB6の補給を推奨しています。
ビタミンB7(ビオチン)
ビオチンも多くの食品に含まれ、摂取された食物を燃料に変えやすくするビタミンBです。ビオチンの1日の必要摂取量は成人で約30mcg(マイクログラム)とされており、肉類や種子・ナッツ類の他、サツマイモ、ホウレンソウ、ブロッコリーなどの野菜にも多く含まれています。髪、皮膚、爪を構成するタンパク質であるケラチンの生成に関与するビオチンは、1日35~70mcg補給することで、薄くなった髪や爪に何らかの効果があると考えられていますが、結果にばらつきがあるため今後さらなる研究が必要です。
ビタミンB9(葉酸)
葉酸(Folate=天然葉酸、 Folic acid=合成葉酸)は、遺伝物質であるDNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の合成に極めて重要なビタミンです。通常、一人あたり1日約400mcgの葉酸を必要としますが、特に妊娠中または妊娠を計画中の女性は、少なくとも600mcgの葉酸を補うことが推奨されています。葉酸は、多くの野菜、果物、ナッツ類、豆類、栄養強化パンやシリアル、コーンフラワーに豊富に含まれています。葉酸を十分に摂取しないと、貧血のような血液に影響を及ぼす疾患リスクが高まります。健康な赤ちゃんを産むために、妊娠中は高用量の葉酸を補給することが大切です。従って、妊娠中の女性が産科医から指示のあった場合の摂取量は、男性や妊娠していない女性を大幅に上回る最大4mg(4000mcg)が目安です。さらに、1960年代以降に行われた複数の研究で葉酸の補給と気分の改善を示すさまざまなデータがあることから、最大1mgの葉酸を補うことで気分の調節に役立つ可能性があります。
ビタミンB12(コバラミン)
ビタミンB12は神経機能に重要であり、DNAなどの遺伝物質の合成を促進します。人体が1日約2.4mcg必要とするビタミンB12は、主に動物性食品に含まれ、朝食用シリアルなどの栄養強化食品から摂取できる場合もあります。ビタミンB12は主として動物性食品に含まれているため、ベジタリアンのように野菜中心の食生活を送っている方はビタミンB12を多めに補給することが大切です。ビタミンB12が不足すると、赤血球不足(貧血)だけでなく、神経に問題が生じ、しびれや平衡感覚障害につながるおそれがあります。
まとめ
毎日のビタミンB群補給は、摂取された食物を栄養に変える体の力を最大限に高めやすくします。また、気分、心臓、皮膚への効果も期待でき、成長と共に継続的な細胞分裂を助ける可能性があります。もう一つビタミンB群の補給をお勧めする理由は、このビタミンが体内で貯蔵できないことです。そのため、摂取した食物を体が必要とする燃料に変換する際に体の潜在能力を最大限に引き出すには、高力価のビタミンB複合体を配合したマルチビタミンを取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献:
健康

万人に有効な食事法は存在しません。それは言うまでもないでしょう。私達は皆それぞれ異なり、ライフスタイルも、遺伝的な体質も、毎日の生活習慣も違っており、そうした要素のすべてが腸内マイクロバイオーム(腸内微生物叢)に影響を及ぼします。
そのため、ある人にとっては効果的な食事が、他の人にも正解とは限りません。
医師である私は、腸の健康を考えて栄養を見直すなら、時間をかけてゆっくりと始めることをお勧めしています。長期的に継続できる改善を図るには、「徹底的にやらないと意味がない」という考えは通用しないのです。
この記事では、以下の内容を解説していきます。
- 腸の健康状態に要注意の時期を知る方法
- 腸の健康に最も効果的かつ人気の高い食事法および対処したい症状
- 消化と腸の健康をサポートするサプリメント
腸の健康状態に要注意のサイン
腸内環境の維持に調整が必要だと気づくのはどんな時なのでしょう。最もわかりやすいのは、ガス、腹部膨満感、胸焼け、下痢、便秘といった消化器系の不調が現れた時です。
ただし、腸の健康は、消化器系だけでなく、皮膚、免疫系、メンタルヘルスなど、体内の他のシステムと複雑に関係しています。消化管のバランスが崩れると、以下のようにさまざまな症状が全身に現れやすくなります。
- ガス
- 膨満感
- 満腹感
- 食後の倦怠感
- 胃酸逆流
- 胸焼け
- 便秘
- 下痢
- ブレインフォグ(脳霧、頭のモヤモヤ)
- 頻便
- 原因不明の関節痛
- 皮膚の問題(湿疹、乾癬【かんせん】、にきび、発疹など)
- 頻繁に起こる原因不明の頭痛
- その他の炎症症状
以上は代表的なものであり、他の症状も考えられます。また、このうち複数の症状が同時に発生したり、次第に症状が変化していくこともあります。これらの症状がいくつもある方は、腸の健康状態を詳しく調べてみることをお勧めします。
消化器系の問題に最適な食事とは
前述の通り、万人の腸内バランスを整えるのに有効な王道の食事法はありません。通常、最適な食事とは、症状の改善を促すものです。
自分にとって最適な食事法を見極める方法は2通りあります。
- 最も一般的な炎症性食品を一気に除去して症状を早急に改善
- 食品を1種類ずつ除去していき、症状を引き起こしていると思われる食品を特定
手っ取り早く症状を解消しようと、炎症を引き起こしやすい食品を一挙に除去したくなる気持ちはわかりますが、これでは不必要な食事制限をすることになり、そもそも問題の具体的な原因を確かめることができません。その点、意図的に計画された除去食は、症状が和らぐまでに時間がかかるかもしれませんが、何が消化管障害の原因だったのか、より確かな情報を得ることができます。
そこで、消化器系の問題解消に期待できる最も効果的な食事法をいくつか挙げていきましょう。
乳製品抜きの食事
乳製品の消化に問題がある人が多いため、まずは乳製品を避けることから始めると良いでしょう。
ラクターゼは、牛乳に含まれる主要な糖質であるラクトース(乳糖)を分解するために体が利用する酵素です。ラクターゼは乳製品に含まれる乳糖を効果的に消化しますが、北欧系の人々の15%、黒人・ラテン系の80%、ネイティブアメリカンまたはアジア系の最大100%が十分に生産できない酵素なのです。1
また、過敏性腸症候群(IBS)の患者は、乳製品抜きの食事で症状が改善する可能性があるという研究結果があります。2
私の臨床現場でも、便秘、ガス、にきび、月経障害、膨満感、下痢、軟便などの症状に悩む患者が乳製品を除去することで、大きな改善が見られています。
一般に、乳製品を摂らなくなって丸3週間経つ頃には、消化器系の症状が改善されるはずです。はっきりと断定できない場合は、その3週間後に乳製品の摂取を再開し、症状が再発するかどうか確かめてみてはいかがでしょうか。
乳製品で顕著な症状が出る場合は、そのような食品をできるだけ避けた方が良いでしょう。どうしても乳製品を摂取しなければならない場合は、乳糖の消化を助ける塩酸(HCl)とラクターゼを含む消化酵素のサプリメントを摂取することをお勧めします。
低FODMAP食
低FODMAP(フォドマップ:小腸で消化吸収されず、大腸での発酵性を有する糖質の総称)食は、長期的あるいは持続的な食事法というわけではありません。これは、消化不良を引き起こす可能性のある食品を特定し、それらの食品を除去または減らしやすくするために考えられたものです。
低FODMAP食はIBS患者にお勧めできますが、私の経験では、特に小腸内細菌増殖症(SIBO)の方に効果があるようです。低FODMAP食は、腸内抗菌剤や肝臓サポートと併せて実践することで、短期的な細菌の過剰増殖対策に役立つでしょう。
FODMAPとは、発酵性オリゴ糖(Fermentable Oligosaccharides)、二糖(Disaccharides)、単糖(Monosaccharides)、ポリオール(多価アルコール、Polyols)の頭文字をとったものです。これらはいずれも小腸で吸収されにくい糖類で、大腸で水分を吸収して発酵する傾向があり、人によってはガスや膨満感などの消化器系症状を引き起こすことがあります。
FODMAP食品には、特定の果物、野菜、穀物、甘味料、豆類、肉類などが含まれます。3このリストは網羅的なものであり、これらの食品の多くは重要な微量栄養素(ビタミンやミネラル)と多量栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)の供給源であるため、長期的にすべてを除去することは通常お勧めできません。
低FODMAP食が役に立つかどうかわからない方も、1週間ほどこの食事法を試してみてはいかがでしょうか。症状に改善が見られるようであれば、もう少し続けてみると良いでしょう。
ホール30ダイエット
ホール30ダイエットは最近大きく注目されている食事法ですが、これはダイエットというより、むしろ挑戦に近いでしょう。ホール30はかなり厳しい食事制限が必要で、継続可能な食事法とは言えません。
ホール30ダイエットは、乳製品、トウモロコシ、大豆、糖など、多くの人に過敏症状を引き起こす食品を除去しながら、自然食品を摂ることの重要性に着目したものです。そのため、自分の体に合う食物と避けるべきものを把握するには良い基準となる食事法でしょう。
自己免疫パレオ
自己免疫パレオダイエットは、炎症を引き起こしがちな食品をすべて除去するものです。自己免疫疾患の患者にとって、この食事法は非常に効果的だと思います。では、自己免疫パレオダイエットで避けるべき食品を挙げてみましょう。
- アルコール
- 乳製品
- トウモロコシ
- 大豆
- グルテン
- 乳製品
- 豆類
- 穀物
- ナス科の植物
- 卵
- 加工油脂
- ナッツ・種子類
やはりこれも、栄養価の高い食品を含む広範なリストになります。自己免疫パレオダイエットは長期的な解決策とは言えませんが、以下のような自己免疫疾患患者の方には大きな効果が期待できそうです。
- IBD(クローン病と潰瘍性大腸炎の2種類に分類される炎症性腸疾患)
- セリアック病
- 橋本病(慢性甲状腺炎)
- バセドウ病(グレーブス病)
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス(SLE、別名ループス)
- その他多数の自己免疫疾患
通常、この食事法は約8週間にわたって行われ、8週間後に症状が見られない場合は一部の食品摂取を徐々に再開し、反応する食品と問題のない食品を確認します。
一般的な目安としては、ナッツ・種子類、豆類、穀物など、反応を比較的起こしにくい食品から再開し、乳製品やグルテンなど炎症を起こしやすい食品に移行していくことです。
腸の健康をサポートするサプリメント
消化器系の健康改善のために患者と接する際、私がよくお勧めするのは、消化器系をサポートする食事法に併せて、消化を助け、腸を癒す働きのあるサプリメントを摂取することです。長期にわたって腸に問題を抱えている方にとって、原因となる食品を取り除くことが最大のステップですが、腸粘膜を落ち着かせることも非常に有効と考えられます。
腸の健康をサポートし、消化器系の問題に対処するために、特にお勧めしたいサプリメントは以下の通りです。
- 甘草:この美味しいハーブは、粘膜の炎症を鎮め、胃酸逆流や胸やけを抑え、ピロリ菌などの感染後に腸の修復を助ける可能性があります。4
- L-グルタミン:グルタミンは最も豊富なアミノ酸であり、腸細胞にとって有益な栄養となるものです。このアミノ酸は腸粘膜の保護と腸透過性(腸のフィルター機能の働き)の低下に役立つと考えられることが研究で示唆されており、炎症性腸疾患の患者には特に有効かもしれません。5
- トリファラ : トリファラは、3種類のハーブによるアーユルヴェーダ独特のブレンドです。腸の機能をサポートするためにアーユルヴェーダで広く用いられているトリファラは、緩下(お通じを促す)作用をはじめ、抗炎症、 免疫調整、抗菌、アダプトゲン(ストレスに対する適応力を高める)、化学的保護、抗酸化作用が期待されています。6
- アロエ : アロエは穏やかな鎮痛作用のあるハーブで、腸の炎症を鎮める働きがあると見られ、便秘や下痢の他、炎症性腸疾患(IBD)や過敏性腸症候群(IBS)のような炎症性疾患にも有効です。7
- ビタミンC:ある研究では、高用量のビタミンCを2週間使用しただけで、腸内マイクロバイオームに変化が認められました。8 強力な抗酸化物質であるビタミンCは、腸の炎症だけでなく、全身の炎症を鎮めるのに役立つ可能性があります。
- ひまし油の湿布:ひまし油の温熱湿布も、炎症を抑えるのに有効と考えられます。また、便秘や下痢の他、IBDやIBSの症状を和らげるのに一役買うかもしれません。
- マシュマロルート(ウスベニタチアオイの根):甘草と同様に鎮痛効果の高いハーブであるマシュマロルートは、腸粘膜を癒し、腸内フローラ(腸内細菌叢)のサポートを促進するプレバイオティクスとして作用するとみられます。
- フィッシュオイル:フィッシュオイルに含まれる必須オメガ3脂肪酸は、IBDなどの疾患患者の腸内細菌バランスをリセットするのに役立つと考えられることが研究で示唆されています。9
- プロバイオティクス:プロバイオティクスは、感染症やストレス、その他の炎症が発生した後に、健康な腸内フローラを復元するのに役立ちます。
- クルクミン:アーユルヴェーダなど、伝統医学で何千年にもわたって使用されてきた強力な抗炎症ハーブであるクルクミンは、腸内フローラのバランス調整に役立つことが研究で示されています。10
まとめ
他の人には効果的な食事法でも、自分にとって理想的とは限らないことをお忘れなく。消化器症状がある方は、今回ご紹介した消化器系サポート食のいずれかを試してみたり、腸内環境を整えて癒す働きのあるサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。
また、腸の悩みを和らげ、万全の体調を取り戻すには、医師をはじめ、管理栄養士や有資格医療専門家などに相談し、一人一人に合った効果的な計画を立ててもらうと良いでしょう。
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セレン(100mcg) 250錠(海外直送品)
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健康 セレンは抗酸化サポートを提供

2022年8月更新 / 2018年9月初出掲載
微量ミネラルであるセレンは、主にグルタチオンペルオキシダーゼという抗酸化酵素の構成要素として機能します。この酵素は、ビタミンEと共に作用してフリーラジカルによる細胞膜の損傷を防ぎます。セレンが不足すると、がん、心血管疾患、炎症性疾患をはじめ、早期老化や白内障形成といったフリーラジカルによる損傷の増加に関連する疾患リスクが高まると言われています。
セレンは抗酸化サポートを提供
その抗酸化作用により、適切なセレン濃度を維持することは、さまざまな疾患を予防する上で重要であると考えられます。この働きにおいて、セレン含有酵母にいくつかの利点があることを示す研究が一部あります。例えば、ある二重盲検プラセボ対照試験(医師・患者ともに、誰が本物のサプリメント・薬剤かプラセボを摂取しているかわからないように進行して効果を客観的に判定する方法)では、69人の健康な男性に、セレン含有酵母由来のセレンであるSelenoExcell(1日200または285μg=マイクログラム。mcgとも表記)あるいはセレノメチオニン(1日200μg)を9ヶ月間投与しました。その結果、血中セレン濃度は、セレノメチオニン投与群で93%、SelenoExcellの低用量群で54%、高用量群で86%増加しましたが、酸化損傷の標準マーカー(指標)に減少がみられたのはSelenoExcell投与群の男性のみでした。1
白内障形成の予防に期待が寄せられるセレン
適切なセレン濃度を維持することは、白内障の形成を防ぐ上で重要であると考えられています。研究では、白内障患者の水晶体中のセレン含有量は正常値のわずか15%であり、白内障患者の房水(ぼうすい。眼球の角膜と虹彩との間、および虹彩と水晶体との間を満たす液)中のフリーラジカルの量は正常値の25倍にも及ぶことが示されています。2
セレンと心疾患
セレンは、心疾患と脳卒中の予防に役立つと考えられています。これは、発症率が最も高いのが心疾患であるのに対し、セレンの摂取量が最も少ないためです。ただし、この関連性はがんのケースほど顕著ではありません。セレンの補給は、心臓発作の予防にプラス効果をもたらすことが示されています。ある二重盲検試験では、心臓発作を起こした患者81人が100mcgの(セレン含有酵母由来の)セレン投与群とプラセボ投与群にランダムに割り付けられました。6ヶ月後、プラセボ群では致死的な心臓発作が4件、非致死的な心臓発作が2件あったのに対し、セレン群に死亡者はなく、非致死的な心臓発作が1件みられたに留まりました。3
免疫機能の促進が期待できるセレン
セレンは、すべての白血球の発達と発現など、免疫系のあらゆる構成要素に影響を与えます。セレンが欠乏すると免疫機能が低下しやすくなる一方、セレンを補給すると免疫機能の強化や回復につながります。また、セレンが欠乏すると白血球と胸腺の機能低下により感染への抵抗力が弱まり、セレンを補給(1日200mcg)すると白血球と胸腺の機能が刺激されることが示されています。4
しかも、セレン補給による免疫機能強化の効果は、単にセレン欠乏患者のセレン濃度を回復させるだけではありません。その一例として、ある研究で血中セレン濃度が正常な人がセレンを補給(1日200mcg)したところ、腫瘍細胞を死滅させる白血球の能力が118%上昇した他、がん細胞や微生物を死滅させる強力な能力を持つことからナチュラルキラー細胞(NK細胞)と呼ばれる白血球の活性も82.3%上昇したことが報告されています。5
妊娠中のセレンの重要性
セレンが胎児の適切な成長と発達に不可欠であることを示す重要なエビデンスがあります。妊娠中、特に後期は血中セレン濃度が下がりやすいため、妊娠中の女性はセレンの必要量が増加するとみられます。低出生体重児はセレン濃度が非常に低い傾向にあります。6
セレンと甲状腺機能
セレンは正常な甲状腺機能に不可欠であり、甲状腺のセレン濃度が低いと甲状腺機能障害を引き起こしやすくなります。甲状腺は、セレン不足を防ぐために、他の組織とは異なる方法でセレンを蓄積、保持、再利用する働きがあります。なお、甲状腺のセレン含有量は血中セレン濃度と関係がなく、現時点で甲状腺のセレン濃度を反映するマーカーは存在しません。甲状腺にセレンを十分に供給するには、食事でセレンをたっぷり摂ることが最善の方法であると言えそうです。7
栄養補助食品に含まれるセレンの形態
広く販売されている形態のセレンには、亜セレン酸ナトリウム、セレノメチオニン、酵母由来のセレンがあります。ただし、亜セレン酸ナトリウムのような無機塩類は、セレノメチオニンやセレン含有酵母のような有機形態のセレンほど効果的に吸収されず、生物活性も高くないことが複数の研究で示されています。さらに、高セレン含有酵母(SelenoExcellなど)による利点がいくつかの研究で示されており、セレンサプリメントの好ましい形態とされています。1
通常、セレンの推奨摂取量は1日50~200mcgです。それ以上の用量(数ヶ月にわたって1日900mcg以上)を摂取すると、セレンは毒性を発揮するおそれがあります。
副作用
人体が必要とするセレンの量はごくわずかです。1日900mcgという低用量でも長期間摂取すると、人によってはセレン中毒の症状が現れることがあります。慢性的な毒性に伴う兆候や症状としては、うつ病、神経過敏、情緒不安定、吐き気・嘔吐、呼気や汗のニンニク臭などが挙げられる他、極端な例では脱毛や爪の脱落もみられます。
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ビタミンA
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健康

ビタミンAとは
ビタミンAは、健康維持に欠かせない脂溶性ビタミンの一種であり、活性型ビタミンAと、ビタミンAの前駆体であるプロビタミンAカロテノイドを含む同族化合物の一群を指します。
それぞれ形態は異なるものの、ビタミンAは動物性食品にも植物性食品にも含まれています。そのうち、活性型ビタミンの一つであるレチノールは、肉や卵などの動物性食品に含まれています。一方、ビタミンAの前駆体であるプロビタミンには、β-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチンなどのカロテノイドがありますが、このカロテノイドは植物に含まれ、さまざまな果物や野菜の黄橙色の元となる色素として知られています。
ビタミンAの働き
ビタミンAは、細胞の成長と発達に必要なだけでなく、視力、免疫機能、生殖機能、骨の健康、遺伝子調節にも大きく関与しています。このビタミンは幼少期の発育に極めて重要な役割を担っており、食事から摂取するビタミンAの量が少ない国々でビタミンAの補給を行ったところ、あらゆる原因による小児期の死亡率が24%減少したことがわかりました。深刻なビタミンA欠乏の子供は眼の障害が起こりやすく、失明に至ることもあることから、研究者らは、ビタミンA欠乏のリスクにさらされているすべての子供達にこのビタミンの補給を呼びかけています。
ビタミンAの主な効果の一つは、細胞分化の遺伝子調節です。細胞が発達する際、大抵分化が行われますが、この分化プロセスにより、細胞は筋肉や神経細胞などに特殊化できるようになります。こうした体中の分化細胞の生成に必要なのがビタミンAです。
骨の健康もビタミンAに左右されますが、この場合は活性型ビタミンAの摂取量が極めて重要になってきます。というのも、活性型ビタミンAの摂取量が少なすぎても多すぎても、骨粗しょう症のリスクが高まることが研究で示唆されているためです。その一方で、食品から摂取するプロビタミンAカロテノイドは、摂取量が多いほど骨粗しょう症のリスクが低下するという相関関係にあるため、ビタミンAの過剰摂取によるリスクはないようです。
プロビタミンAカロテノイドは、認知機能低下や認知症のリスク低減と相関しているとする研究もあります。ただし、カロテノイドで有意な予防効果を得るには、おそらく何年にもわたる長期的な摂取が必要であることが研究で示唆されています。
適切なビタミンA摂取量とは
活性型ビタミンAとプロビタミンAカロテノイドはビタミンAとしての効能が異なるため、比較できるようにレチノール活性当量(RAE)という単位が定められました。こうして食品のビタミンA濃度がRAEで算定されることで、栄養表示が簡略化されます。
少々わかりにくいかもしれませんが、1mcg(マイクログラム、μg)のレチノール(活性型ビタミンA)は1mcg RAEに相当します。また、サプリメントで摂取するβ-カロテンは2mcgが1mcg RAEとして算定され、野菜や果物のような植物由来の場合はRAEがはるかに低値になります。例えば、食品から1mcg RAEに相当するビタミンAを摂取するとなると、β-カロテンなら12mcg、α-カロテンまたはβ-クリプトキサンチンなら24mcg摂る必要があります。
年齢別・性別の1日のレチノール活性当量(RAE)の推奨値は以下の通りです。
- 出生から生後6ヶ月:400mcg RAE
- 7〜12ヶ月:500mcg RAE
- 1〜3歳:300mcg RAE
- 4〜8歳:400mcg RAE
- 9〜13歳:600mcg RAE
- 14歳以上の女性:700mcg RAE
- 14歳以上の男性:900mcg RAE
- 14〜18歳の女性(妊娠中・授乳中):750〜1200mcg RAE
- 19〜50歳の女性(妊娠中・授乳中):770〜1300mcg RAE
ビタミンA欠乏
前述の通り、ビタミンAは発育期の子供にとって極めて重要であり、不足すると感染症にかかりやすくなる他、失明や皮膚の発疹など発育異常を引き起こすおそれもあります。また、ビタミンAが不足すると、骨量の減少や骨粗しょう症のリスクが高まるとも言われています。
ビタミンAの過剰摂取
活性型ビタミンAを過剰に摂取すると、まれに命にかかわることがありますが、それはかなり大量にとったケースだと考えられます。とはいえ、それほど高用量でない場合でも、特にビタミンDが欠乏している人や肥満者が活性型ビタミンAを過剰に摂取すると骨量の減少につながるとされています。一方、プロビタミンAカロテノイドは骨量減少を悪化させることはないとみられ、むしろ保護作用があるのではないかと示唆する研究もあります。日本で行われたある研究では、β-カロテンとβ-クリプトキサンチンの血中濃度が最も高い女性は、骨粗しょう症のリスクがそれぞれ76%と93%減少したことがわかりました。
なお、カロテノイドについては、プロビタミンAを摂りすぎると皮膚がオレンジ色っぽく変色することがありますが、害はないと考えられます。大量に摂取されたカロテノイドは皮膚に沈着することから、手のひらのオレンジ色の度合いによってカロテノイド摂取量の大まかな見当がつくものです。食品から摂取したカロテノイドであれば、多めの量でもほぼ安全と考えて良いでしょう。
ビタミンAの食物源
ビタミンAは、活性型ビタミンAまたはプロビタミンAカロテノイドとしてさまざまな食物から摂取できます。
活性型ビタミンA
活性型ビタミンA(レチノール)は、肉類(牛、豚、鶏)、卵、魚介類、乳製品など、多くの動物性食品に含まれており、特に豊富な食品にレバーとタラ肝油があります。
プロビタミンAカロテノイド
ビタミンAは、β-カロテンをはじめとするプロビタミンAカロテノイドを多く含む食品から摂取するのが最も安全であると考えられます。その理由として、前述の通り、レチノールすなわち活性型ビタミンAには過剰摂取の懸念があることと、プロビタミンAカロテノイドには毒性閾値(しきい値。それ以下の用量であれば毒性を示さない最小量)がないとみられることが挙げられます。
食品由来のカロテノイドは健康上のメリットが大きいとされてきましたが、合成β-カロテンのサプリメントにはいくらかリスクがあるようです。喫煙者を対象とした研究では、合成β-カロテンのサプリメントでがんと死亡のリスクが増加することが判明しました。一方、β-カロテンが豊富な食品を多く含む食事は、心疾患などの慢性疾患のリスクを減少させることが示されています。
実証はされていませんが、合成β-カロテンの問題は、天然のβ-カロテンと比較した合成形態の違いに原因があると考えられます。天然のβ-カロテンが2つの形で構成されている一方で、合成β-カロテンは1つしかありません。要は、合成β-カロテンのサプリメントと活性型ビタミンAの過剰摂取の問題を回避するには、プロビタミンAカロテノイドを多く含む食品を摂取するのが最も安全な方法と言えるでしょう。
プロビタミンAの食物源
黄〜橙色の食品はプロビタミンAを多く含んでいることが多く、 ニンジン、カボチャ、サツマイモ、アプリコット、カンタロープメロン、濃緑葉野菜、ピーマン、グレープフルーツ、ブロッコリーなどは、いずれもプロビタミンAカロテノイドの優れた供給源です。
カロテノイドが豊富なスーパーフード
スーパーフードと呼ばれる食品にもカロテノイドが多く含まれています。特に群を抜いているのはレッドパーム油で、ニンジンの15倍、葉物野菜の44倍ものビタミンAを含んでおり、カロテノイドが豊富な証である深紅色が特徴です。
他にも、プロビタミンAが豊富なスーパーフードにゴジベリー(クコの実)があります。アジア原産の低木になるこの実は、漢方薬ではエイジングケアへの効果が謳われてきました。カロテノイドが豊富で、ニンジンの約4倍のβ-カロテンを含むゴジベリーは、目の健康への効果が期待できる別のカロテノイド、ゼアキサンチンの宝庫でもあります。
この他にも、ゴジベリーと同じナス科で、南米を原産とする植物の中に良い供給源があります。グラウンドチェリーとも呼ばれるゴールデンベリー(食用ホオヅキ)は、黄色がかったオレンジ色が特徴の酸味のある果実ですが、この色もカロテノイドによるものです。栽培条件や品種にもよりますが、通常ゴールデンベリーにはニンジンと同程度から10倍程度のβ-カロテン含まれており、ゴジベリーと同じくゼアキサンチンも豊富です。
スピルリナとクロレラという2種類の食用藻類もカロテノイドを豊富に含むスーパーフードです。重量比で、スピルリナにはニンジンの50倍以上のβ-カロテンが含まれ、クロレラはわずかな差で次点となっていますが、どちらの藻類も他のビタミンをはじめ、ミネラルやタンパク質に富んでいます。
スパイス
広く知られているスパイスの中にもプロビタミンAを多く含むものがあります。例えば、パプリカとカイエンペッパーにはβ-カロテンがたっぷり含まれ、バジル、パセリ、マジョラム、オレガノも例外ではありません。このように、スパイスは食品に風味を添えるだけでなく、栄養もアップする手軽な方法と言えるでしょう。
まとめ
ビタミンAには、大きく分けて動物性食品に含まれる活性型ビタミンAと植物に含まれるプロビタミンAカロテノイドの2種類があります。ビタミンAは、細胞分化、免疫機能、骨の健康、生殖機能、遺伝子調節、視力に重要な役割を果たします。活性型ビタミンAは過剰摂取に注意が必要と思われますが、プロビタミンAカロテノイドは食品から摂取した場合は安全性が高いようです。研究では、心疾患や骨粗しょう症といった慢性疾患の他、認知症の予防など、健康に大きな効果があることが示唆されています。プロビタミンAを豊富に含む食品やスーパーフードを摂取することは、健康増進を図る上で効果的な手段と言えるのではないでしょうか。
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