薬壺。薬壺(やっこ)とは、元は文字通り薬を入れていた蓋付きの焼きものです。薬師如来が唯一の持ち物として左手に載せているものも薬壺で、疫病を治して寿命を延ばし、災いを消す御守りともされています。

根来の歴史の中では、茶入れとしてこの薬壺の形を取り入れたものが作られ、様々なかたちの茶器が盛んに用いられてきました。(下の写真は、「根来」河田貞著 紫紅社刊より)

この根来薬壺は過去の名品をお手本としながら、力強くかつ柔らかな肩の張りの曲線、品のある宝珠型のつまみと落ち着いた蓋のフォルムなどに留意し、新たに形を起こして製作しました。

奇しくも今、コロナウィルスが世界中を覆っている中で完成したこの薬壺が、疫病退散の霊力でも持っていればいいなあ
