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阿弥陀の光

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阿弥陀の光

暗闇の中、老僧の低く響く声が静かに堂内に広がった。

「オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン……」

真言が唱えられるたび、蝋燭の炎が僅かに揺れる。若き修行僧、慧心(えしん)は目を閉じ、老僧の声に耳を澄ませた。

「この言葉にはな、深い意味があるんじゃ」と老僧は言った。「オンは仏の力を呼び覚ます音。アミリタは甘露のような慈悲を指し、テイセイは智慧の光を示す。そして、カラは苦しみを取り除き、ウンは悟りの境地へと導く……」

慧心はふと、幼き日の記憶を思い出した。母が病床で手を合わせ、何度も「南無阿弥陀仏」と唱えていた姿。あの時の母の表情は、不思議と穏やかだった。

「阿弥陀如来は、すべての者を救う仏じゃ。どんなに迷い、苦しみに沈もうとも、この真言を唱えれば、必ず光は見えてくる」

老僧の言葉が胸に染みた。慧心はそっと合掌し、静かに口を開く。

「オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン……」

その瞬間、心の奥底に小さな光が灯ったような気がした。

 

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