三昧耶形は三弁宝珠。種子(種子字)はत्राः(タラーク、trāḥ)。
密教における金剛界五仏の一で、金剛界曼荼羅では大日如来の南方(画面では大日如来の向かって左方)に位置する。唯識思想における仏の悟りの境地のひとつ「平等性智」(びょうどうしょうち)を具現化したものである。これは、全ての存在には絶対の価値があるということを示す。 印相は、左手は腹前で衣を掴み、右手は手の平を前に向けて下げる「与願印」(よがんいん)を結ぶ。
オン・アラタンノウ サンバンバ・タラク (oṃ ratnasambhava trāḥ)
宝生如来(ほうしょうにょらい)とは?
語源は「宝よりうまれたもの」を意味し、財宝を生み出し人々に福徳を授けるといわれています。一切の垣根を取り払い、あらゆる全ての現象・事物を平等に観るという意味で「平等性智(びょうどうしょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。
密教における大日如来の5つの智慧を表す五智如来の一尊です。
ご利益
病気治癒、無病息災、滅罪の功徳があるとされています。
宝生如来(ほうしょうにょらい)の像容
左手は衣服の端を握り、右手は手の掌を前に向けて下げる与願印(よがんいん)を結んでいます。願いを聞き入れ、望むものを与えようとする身振りを表しています。宝生如来の単独の造像はほとんどありません。
有名寺院と像
・京都府:東寺
・奈良県:唐招提寺
・大阪府:歓心寺
宝生如来(ほうしょうにょらい)の真言
オン・アラタンノウ・サンバンバ・タラク