の概要は図6のごときものとなっているのであります。
すなわち、すでにふれてまいりましたように、昆虫の体内では、幼虫的特徴の維持やサナギ化
の開始などが、二種類の内分泌ホルモン、すなわちJHとFGHの両ホルモンの活性レベルや、
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Kee)
反)
前ホルモン(PG)
池田はルモン(JR
25
(入門・器系神浜)
(A)(BF)
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26 脱皮過程におけるホルモンの影響株式図
と等価交換展開
ホルモンの
におよぼす活性度
その時間的な交換によってコントロールされているもの ありました。この小小、制御の、か
バムは、私のまま小変革過程としてか、脱皮の出典過程かかかにいか、まふゆかります。
すなわち、図6の上部に示しました左端の脱皮点を出発点にして眺めてみますと、IHは、ま
たたく間に急上昇して、活性度合の最大値に達してから、以後、しだいに降下のカーブをとってレベル・ダウンしてきます。これに引きかえまして、PGHの分泌量、すなわち、細胞の活性度
合のほうは上昇を開始して、つぎの脱皮点の直前くらいのところで最大点に達するわけでありま
す。その直後に、これまた、PGHの分泌も急降下してきます。つまりJHも、PGHも最低に
いたるわけでありますが、この時期に、いわゆる脫皮が起こってくるのであります。
アゲハチョウの脱皮の場合をとりあげてみますと、この小変革はなによりもまず、虫体のみか
いふ・ハッパを実現しておりますことがわかります。しかし、より注意ぶかく眺めてみますと、
前段階の幼虫に特有な形態や機能の一部が消滅して、脱皮後の段階には、それまでに発現してい
なかった新しい形態や機能を認めることができます。
これはいったい、どういうことかと申しますと、脱皮という成長過程の作業では、虫体の形態
や機能の大部分は変わらないけれども、ほんの一部分は完全に入れかわっているのであります。
…以上の観察によりまして、小変革パターンとしての脱皮のメカニズムはだいたいおわかり
いただいたのではないかと思いますけれども、ここで、そのしめくくりとして、もうひとつだけ
申しそえておきたいことがございます。それは、虫体の内にあって、きびしくそれぞれの変革過
程をコントロールしているJH、およびPGHの、両ホルモンについての役割と性格のことなの
であります。
すでに、たびたびふれてまいりましたように、JHは脱皮の直後から急上昇して活性度合を高
めていくのでありますが、小変革としての脱皮はここでは起こらずに、もうひとつのホルモン、926
すなわち、PHの分泌が最大に達した直後に起こってくるのであります。このことは、脱退き
つくり出す主要因は、JHでなくて、PCHであろうという考察を生むことになり、PGHのこ
ルを超度ホルモンVという名で呼ぶにいたっているのであります。
さて、さきに述べました幼虫の最終段階にはいりますと、JHはストップして、ついに回復
しないことになります。このことからJHの主たる制御作用は、幼虫形態を維持するものである
うというふうに考えられて、JHという名称、すなわち幼弱ホルモンということに理解されてき
たのであります。
しかしながら、変革の論理、ないし、創造の論理を考える立場から大局的に申しますと、この
1日というのは、主としてシステムの現状状態を継続する作用をもち、PGHのほうは、主とし
て新しい組織の増殖を活性化する作用をもっているように考えられるのであります。
いずれにしましても、この場合の脱皮という名の小変革、すなわち革新度の低い創造的展開
は、まずシステムの全体性を保持するための働きと、この保持されたシステムの制約を生産的に
はみ出していく働きとの、時間的にバランスのとれた、入れかえ作業のもとに出現しているもの
であることがわかるのであります』
つまり、競技は、私がさきに述べた,バラックの建築」であって、とりこわしと、新築が、
してバランスをとりつつ進行していく、ということである。
そうしく、今までの、生産出力増大に対応するための社会システム変革は、この”脱皮』の変革であり、それでなんとか事たりてきたのである。
だが、現代と、そしてすぐ間近にせまっている未来社会は、人類に、どんな種類の変革を要求
しているというのであろうか?それについて、市川氏はつぎのように論ずる。
ふたたび、社会における解体と変身
『さて、昆虫発生史にあらわれてまいりました変革パターンの考察は、しばらくのあいだおめず
けにしておきまして、つぎは人類の社会システム史にみられる変革の展開パターンと、その変革
要因の問題を考えてみることにいたします』
と、氏は、「人類の社会システム史における最終齢の段階と名づける項において、人類史に
おける過去の変革をとりあげる。
のだっ
「まず、古代において、新しい社会的な方式としての農耕生産経済が発明されて、社会的生産出
力が「社会的余剰」を生むところにまで到達して、大規模な神殿の造営能力を持つようになる
と、他の商氏族社会からの掠称をまぬがれるために城壁をもうけたり、あるいはフルタイム・
スペシャリストとしての、戦闘人口を養いうる経済段階にはいっていく。つまり、軍隊を持つ段
階にはいったわけである。
もとより、こういう生低出力の増大は、地下水が湧き出たように突如として出現したものでは
氏共同社会としての、それまでの初歩的な社会システムのいくつかのものに、自然発生
320 社会における解体と変身幽
的にあらわれてきたものであるから、それまでの社会システムの制御パターンの中心部は、シャ
リーマニズム未開宗教のひとつ)におけるシャーマンなどに多少毛の生えたような、職者的レベ
ルのものに統轄されていたのであろうことが想像される。すなわち、祈織や礼拝行事をつかさど
ることの意か、種まき、取り入れの時期の指示、あるいは供物の財産管理などより多くを出なか
った。原始的な段階の神官を中心とするものであったと考えられる。
しかるに、に述べたような生産出力の増大―社会的余剰貯蓄――軍隊組織、というような
社会シスリムが組まれてくると、それまでの神官や祭官を中心とした社会体制は崩れてくる。
このような段階におきまして、ひとたび、近接の氏族社会とのあいだに戦闘状態でも勃発する
ということになりますと、それまでの社会システムのなかの、唯一の情報の蒐集伝達体制でも
ました神殿を中心とする組織、すなわち、前述の原始的な神官を中核とする組織は一転し
て、人びとの生命の安否にかかわる軍事的な計画や、その戦闘命令をつかさどる体制に転換する
にいたるであろうことは、容易に想像できるわけであります』
んは
こうして軍隊ができあがると、たとえそれが史上もっとも原始的な軍隊であろうとも、それを
特緑続する司令官が存在しなくてはならない。
かくして、人類史上初の、ひとりの人物を中心とした、指示と命令のための絶対的な強さをも
ったパターンの体制が誕生することになってくるのであります。戦闘のはじまる前段階まで
の原始神會的な権限より多くを出なかったはずのひとりの人物と、それにまつわる人間関係が、戦闘の勃発を契機として、きわめて短日月のあいだに、強大な専制的権力と、それにま
つわる官体体制を生み出していくことになっていくのであります』
強力な司令官は、やがて全軍隊を統括し、「王」への階段をのぼり、ついに「王座」につく。
一砲兵少尉であったボナパルトが、やがて、「ナポレオン一世」として君臨した原型がそこにあ
る。
『小史(歴史における科学)の著者バナールも、これとほとんど同様な考え方によって、上古代
の神官より、王への質的移行過程を考えてきております。これをわたくし流に申しますと、氏族
共同体的な社会システムの、生産性が高まってきためる段階におきまして、原始神官と、それに
ま,わる制御システムのパターンに亀裂ができ、そのなかから、古代神聖王朝特有の強力な官僚
的体制が、あたかも前述の脱皮を思わしめるようなプロセスをたどってあらわれてきたものでめ
つづいて、氏は、図表のをつかって、以下の変革を説明する。
『における人類史の機型的表示は、人びとによってこれまで承認されてきました時代区分を前
にして、社会システムにおける創造的発展のための二つの要因の、時間的な変遷を、(T) 部
レ」、C)部との相関関係を軸にして、これを時間のものさしの線上に対応させてみたものであり
ます。つまり、国における破派は、生産出力の社会的な活性度(社会システムに対する影響度
合)、また実繰は、アブソリューティズム(絶対制)としての、宗教的な価値観を軸とする社会
329-社会における際体と変身
