「もやし」大研究

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(1/11) 知っているようで、意外と知らないもやし…

「お財布にやさしくて、意外に栄養もある、もやし」という情報は、今や誰もが知っていることかもしれません。でも、スーパーの売り場には様々なもやし商品が並び、何をどう選んだらいいのか迷います。

なんとな〜く、もやしを買っている日々よ、さようなら。夏前のお疲れモードなあなたと家計を助ける、意外と知らない「正しいもやしの知識」をご紹介します。

【もやしの種類と選び方1 〜豆の種類で違う食感〜】

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▲上から「大豆もやし」「子大豆もやし」「緑豆もやし」「黒豆(ブラックマッペ)もやし」

原料となる豆の種類は大きく分けて3種。「大豆もやし」「緑豆もやし」「黒豆(ブラックマッペ)もやし」です。食感も栄養価も異なるため、料理によって、もやしの種類を使い分けるのが賢い選び方と言えるでしょう。商品名は各社いろいろで分かりにくいときは、袋の裏の「原料種子」を確認してみてください。

●大豆もやし

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(19/11) 大豆もやし

原料は大豆。豆に火が通るのに時間がかかるため、鍋物などにはそのまま、サラダや炒め物には5分間ほど湯がいてから利用します。ビビンバやナムルなど豆の美味しさも味わうレシピに最適。辛いメニューとも相性よし。

※「大豆イソフラボン子大豆もやし」(サラダコスモ)も原料は大豆です。

●緑豆もやし

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(26/11) 緑豆もやし

原料は緑豆。日本で一番多く生産されているもやしで、単にもやしといえば緑豆もやしを指します。太い軸はシャキシャキとみずみずしい食感。炒め物、和え物、ラーメンなどに。

●黒豆(ブラックマッペ)もやし

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(34/11) 子大豆もやし

原料のブラックマッペは黒豆もやしとも呼ばれますが、日本の黒豆とは全く別物。細い軸と、熱してもへたれにくいのが特徴。西日本での人気が高く、広島風お好み焼きや鍋物、鉄板焼きなどの定番です。

【もやしの種類と選び方2 〜栄養がいろいろ!〜】

もやしに備わっている底知れない生命の神秘。3種とも、種子にはなかったビタミンCやミネラルが発芽することで生成されるほか、食物繊維など、美容と健康に欠かせない要素を含んでいます。

女性にうれしいイソフラボンを豊富に含むのは、大豆もやし。中でも多いのが、葉酸、ビタミンE、K、食物繊維、γアミノ酪酸(GABA)、アスパラギン酸で、アンチエイジングや疲労回復などが期待できる栄養素となっています。

【もやしの種類と選び方3 〜栽培方法と処理の種類〜】

もやしの選び方は原料の豆によるだけでなく、さらに、そのなかから「有機もやし」「根切りもやし」など、栽培や処理の方法で商品を選ぶこともできます。

●有機もやしとは?

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(43/11) オーガニックもやし

もやし売り場にも有機(オーガニック)商品が登場していることにお気づきでしょう。

有機もやしをはじめ有機野菜は、化学肥料、農薬に依存しない安心感や地球環境にも優しいことで注目されています。

有機JAS規格は農林水産省の認証制度で、「農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力で生産された食品」だけが有機と表示できるものです。

以前は、もやしなど水耕栽培の農産物は農林水産省の認証する有機JAS規格の対象外でしたが、2015年の法改正を受けて、日本で初めての有機もやしと認証されたのが、現在スーパーで見られるサラダコスモの「有機緑豆もやし」と「有機大豆もやし」。

サラダコスモによれば、有機もやしとは、「1.原料種子が有機栽培であること」「2.栽培が有機栽培の認証工場で自然の力で育てていること」「3.一般のもやしと分けて管理生産されていること」の3点としています。

もやしづくりでは、大量の種子が必要となりますが、国土が狭い日本ではとても生産できません。ほぼすべてのもやし種子は海外より輸入されています。そのなかで有機を名乗るためには、海外の広大で病害虫の少ない乾燥した冷涼な農地の確保が、重要な条件なのです。

●根取りもやし

もやしの下ごしらえとして「ひげ根をとる」と書かれている料理本もありますが、本当にとったほうがいいのでしょうか?

そこで、前出のサラダコスモに「ひげ根は取る理由」をうかがってみると、「取らないくても大丈夫です」との嬉しい回答。「和え物など見栄えと舌触りをよくしたいときは、ひげ根を取る場合もある」とのこと。

商品として「根取り」されたものもあるので、時間の節約になります。ただし人間の手で綺麗に折ったものと比べると少し根が残っているのが難点です。

【もやしの種類と選び方4 〜価格〜】

もやしはお財布にやさしい優等生。価格も一定しています。

なかでも一番安いのは一番多くつくられている「緑豆もやし」(実勢価格20~40円前後)。次が細身の「黒豆(ブラックマッペ)もやし」(実勢価格30~40円前後)。栄養価も高い「大豆もやし」(実勢価格60~80円前後)となります。

続いて、「有機もやし」と「根取りもやし」は、一般もやしの1.5倍~2倍程度と高めの価格設定。とはいえ、いずれも経済的な価格を保っています。

【もやしのなんでもQ&A】

最後に知っているようで知らない、もやしの疑問。回答はサラダコスモ広報の天野さんです。

Q1.もやしの保存と消費期限は?

もやしは野菜室ではなく、冷蔵室で保存してください。また、もやしは農産物のため消費期限を表示しない小売店もありますが、野菜同様、新鮮なうちに使い切りましょう。

Q2.もやしは洗うの?

もやしはパック前にしっかりと洗浄してありますので、洗わずに使用できますが、気になるようでしたら洗ってください。

Q3.もやしは生食していいの?

加熱用です。生食しないでください。

Q4.おばあちゃんが「もやしは漂白されてる」って。本当?

いいえ、漂白されていません。

しかしながら、おばあちゃん世代が子育てしていた1970年代に、無漂白のもやしを初めて商品化したのが、当社「サラダコスモ」。当時の日本では、色を白く保つためと日持ちをよくするために、もやしは当たり前に漂白されていたそうです。1986年、旧厚生省によって、生鮮野菜等に対する着色料・漂白剤等の使用については認めないという通知が出され、現在はいずれのもやしも漂白剤不使用となっています。

Q5.豆もやしが苦手です。美味しいレシピを教えてください。

当社の袋のままレンジ調理できる「大豆イソフラボン子大豆もやし」は小粒の大豆なので食べやすいうえ、骨を健康に保つ機能があると認められた、大豆イソフラボンを含む、機能性表示食品です。袋のまま電子レンジに入れて調理できるフィルムを開発し、調理時間も600Wで3分30秒と手軽です。

当社おすすめの「もやしレモン」なら、あまり日持ちしない大豆もやしを簡単につくり置くことができるので一度お試しください。

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(53/11) 大豆もやしで作るもやし大豆は、作り方も簡単!

※もやしレモンの写真とレシピ:サラダコスモ提供

サラダコスモ公式ブログ掲載レシピ『もやしレモン』

≪材料≫

◆大豆イソフラボン子大豆もやし・・・200g1袋

◆白だし、レモン果汁・・・各大さじ2

≪作り方≫

1.子大豆もやしを表示通りに加熱したら、子大豆もやしを袋から出し、冷まして水気を切る

2.ボウルに子大豆もやしと白だしとレモン果汁を合わせたら出来上がり

※作った後は保存容器に入れて冷蔵庫で保管してください。

【もやしもスプラウト】

「洗わなくてOK!」「種類でどう違う?」…知っておけば明日から得する「もやし」大研究 画像(64/11) もやしも、かいわれ大根等と同じスプラウト

日本では、穀類や豆の種子を発芽させ軟白栽培したものを「もやし」、かいわれ大根、ブロッコリー、豆苗など種子を発芽させ緑化させたものを主に「スプラウト」と、多くのメーカーが使い分けています。スーパーでは、「もやし」は加熱するもの、「スプラウト」は生食できるものと考え、売り場が分かれていることが多いようです。

じつは、種子を発芽させ成長させたものは「発芽野菜」と総称し、英語では「スプラウト」。そういった意味では「もやし」も「スプラウト」も同じで、どちらも手軽に食べられる、カロリーは低く栄養価の高い野菜として注目食品。日常的に摂取することで、美容面、健康面、そして経済面でも、きっと何かが芽吹くはずです。

文・写真 スーパーマーケット研究家・菅原佳己












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