釈迦金輪編集
大日金輪編集
大日金輪は、大日如来所変の仏頂尊とされ、金剛界大日如来が胎蔵界日輪三昧という瞑想の境地に入って唱えた「ボロン」の神格化とされる。
三昧耶形は十二輻輪。種子は釈迦金輪と同じくボロン(bhrūṃ)。
その姿は、全身を五智宝冠等の装身具で飾り、印相は智拳印。七匹の獅子の支える白蓮華の上に座す。その姿は金剛界大日如来に酷似するが、大日如来が月輪の中に座すのに対し、大日金輪は日輪(赤い月輪)の中に座すのが特徴である。また、日輪の周縁に輪宝が配される場合もある。
大日金輪は、天台宗では蘇悉地法の本尊として金剛界・胎蔵界大日如来に並ぶ尊格とする。
また仏眼仏母と表裏一体の存在とも考えられ、金剛界大日如来が胎蔵界日輪三昧の境地にある姿が大日金輪、胎蔵界大日如来が金剛界月輪三昧にある姿が仏眼仏母であるとする。
また、一字金輪仏頂が折伏、仏眼仏母が摂受によって衆生を教化するという意味でも表裏一体である。 一字金輪仏頂の曼荼羅に仏眼仏母、仏眼仏母の曼荼羅に一字金輪仏頂を配して修法を行うのも、両者の補完関係を期待してのものである。つまり、一字金輪仏頂の霊験の輪宝によって倒された悪神は、真実の眼を開く仏眼仏母によって善神として蘇るのだという。
なお、一字金輪仏頂を本尊とする修法はあまりに強力であり、その壇から五百由旬四方の場所で行われている他の修法は全て無効化されてしまうとされた。そのため、真言宗では東寺の長者のみが修することを許されていたという。
一字金輪仏頂」とは、仏教における密教の用語であり、日本の密教や真言宗などで用いられる特別な仏頂尊の名前です。一字金輪仏頂は、三尊法の一つで、日本の密教においては主に不動明王の身体表現とされます。
「梵名エーカークシャローシュニーシャチャクラ」とは、サンスクリットで「ekākṣaroṣṇīṣacakra」と表記される言葉で、一字金輪仏頂の梵名です。サンスクリットは、古代インドの古典的な言語であり、仏教の経典や密教の用語が多く使われています