第一義空の教え ―― 牛飼いの村にて
Th Teaching of Emptiness as the Ultimate Truth — In the Herdsmen’s Village
牛飼いの村に 朝風ふきて 草原の牛は 静かに遊ぶ 世尊の御前に 比丘ら集い 第一義空の 法を聞かん
眼は色にふれ 識は生まるる 耳は音を聞き 心は動く 鼻は香を知り 舌は味わい 身は触を受け 意は法を見る
縁なく生ずる ものなどはなく 縁なく滅する ものまたなし 一切の現れ 因縁によって 束の間に起こり 束の間に去る
無明によりて 行は生じ 行によりて 識は起こる 識より名色 六処と続き 苦の流れは 広がりゆく
されど智慧の 光現れ 無明の闇を 照らし尽くせば 苦の連なりは 静かに絶えて 寂静の岸へ 人は至らん
縁により生じ 縁により滅す 我なるものは どこにも見えず 無明の滅する その時こそは 涅槃の光 心に満つる
縁により生じ 縁により滅す 空なる真理を ありのまま見る 執着離れて 自在となれば 解脱の道は 目の前に開く
草木も人もまた 同じ理なり 種と土と水 日を受け育つ 一つに見えても 多くの縁の 支えによって 今ここにある
灯火の炎は 移ろいながら 絶えず燃えつつ 形を変える 同じにあらず 異にもあらず 命の流れも またその如し
来るところなく 去るところなし 眼耳鼻舌身 意もまた然り 現れては消え 消えては現る 因果の流れの ただ中にあり
空を知る者は 恐れを離れ 空を知る者は 惑いを離る 智慧の眼もて 世を観ずる時 安らぎの風は 胸に満ちゆく
縁により生じ 縁により滅す 我なるものは どこにも見えず 無明の滅する その時こそは 涅槃の光 心に満つる
縁により生じ 縁により滅す 空なる真理を ありのまま見る 執着離れて 自在となれば 解脱の道は 目の前に開く
白雲は流れ 朝日は昇り 村には静かな 風が吹きゆく 比丘ら歓喜し 法を受け持ち 第一義空を 深く味わう
縁により生じ 縁により滅す 縁により生じ 縁により滅す 空なる法に 帰依したてまつり 涅槃の彼岸を ともに目指さん
